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誰かの推しは、誰かの地雷。だからこそ。

私は自虐が多い。後述するが、私の推しはとにかく不遇な扱いを受けがちである。推しが死んだり、不幸になったりすれば私はその都度、その現実を認めたくないがために、笑いに変えて昇華しようと常に努力を重ねてきた。
しかしながら、私は顔から真面目オーラが漂っているせいか、その自虐が失敗に終わることが多々ある。学生時代、みんなの前で怪しい団体に勧誘された話を披露したところ、なぜか全然笑ってもらえず本気で受け取られて「えっ可哀想……」と言われてしまったことが今でも軽くトラウマになっている。
ちゃうで、そこ笑うとこやねん。全員めっちゃ同情の顔で見てくるやん。ただ笑ってほしいだけなんや。とは言えるキャラでもなく。
だけど、顔は笑って心では泣くくらいなら正直なことを言った方がいいんじゃないの?とここ最近、やっと思えるようになってきた。
だから、今日はちゃんと悲しいことと怒りの感情を出すぞ。よーし。
しばし、お付き合いください。

まず、私の推しはよく死ぬ。アニメとか漫画の話だが、ほぼ9割5分の確率で天に召されている。そういう題材の作品を好んで観ている時点で覚悟はしているが、やはりショックである。いくらフィクションとはいえ、数年後の描写とかに推しが当たり前のようにいないのは精神的に来る。
なぜか、アニメで死ぬ描写が新たに追加され、リアルさをマシマシにされたこともある。別にそういうサービス求めてないねんけどな。
とにかく、全然幸せになれない。

数年をかけて興味関心は三次元になり、ドラマや映画を観始めた。やっぱり、死んだ。
死んでなくとも、大半が不幸になっている。
事件の被害者や逆に犯人だったパターンから、逆恨み、病死、災害死、助かったと思ったら死ぬ、変な怪物に殺られる、自分から飛び降りる、なぜか出てきたらもう死んでた、といった具合で。
最近はもう、またかよ〜の気持ちで観ている。
なんかもはやそういうところを選んで好きになっている気がしてきた。だって、そういう題材のやつ選んでるもんね。
演じた本人もまたかよ〜って思ってるよきっと。
てか多分これもう推し作らん方がええんでね?

これは私がこの間、勢いだけで書いてしまったつぶやきの下書き。全部本音だし、口が悪い。
やり場のない怒り、ここで供養します。

推しの扱いが不遇すぎて見てらんね。宣伝の仕方間違ってるアカウント、全部私に運営させてほしい。なんで平等にできないの?

うーん…。
でもやっぱり傷つくよな。悲しいよな。
本人は生きてても、役柄としては生きられてないんだもんな。そりゃ犯人恨むよ。私が。
怒っていいと思うよ、私が。
フィクションをフィクションと見れてないとか言うなよー。感受性豊かと言えー。

あと私の推しは、大体名前で検索をすると予測変換に「いらない」「人気ない」「嫌い」のどれかが高確率で出る。
こっちの方が問題。てか本題。
誰かが検索したからそうなったんだろうけどさぁ。なんでそんなとこからも傷つけられなあかんの。
二次元、三次元関係なく、予測変換は正直。
ドラマのタイトルを検索しても「つまらない」「面白くない」と平気で出てくる時代、名前を検索すれば率直な感想が出るのは理解できる。
けど、けど!!
嫌やろ、普通に。自分が言われてみろよ。
「不細工」とかストレート悪口にも程があるだろ。

この間はそれなりに有名な方が私の推しキャラクターをハズレ扱いしていて、そのツイートを見た瞬間、速攻でブロックして、その人の配偶者までブロックしてしまった。その人に関連性があるコンテンツは全部、私の人生から無かったことにした。その中には昔好んでいたものもあったけど、迷いなく消去した。そして、それには今でも触れていない。少なくとも私はそれくらい傷ついた。

こんな経験ばかりしているから、人の趣味に関してはかなりデリケートになってしまう。
そもそも人の趣味ってあんまり詮索するものじゃないだろうし、できるだけ自分の意見を言わないように気をつけてる。正解、不正解がないからね。
でも自分の嫌いなものは反射で嫌いと言ってしまう。全然抑えきれてない。猛省。

小学生の頃に初めて推しが死に、20代になって、死んだ推しの数が2桁になるくらいまでには推しの不遇を見てきた。見送ってきた。
グッズにならないことはほとんどだし、出たとしても圧倒的ハズレ枠。Twitterで大量に交換に回されるのはまだいい方で、そのへんに捨てられた推しの写真が載せられていたのを見たこともある。
私は、わざとマイナーなものを好んでるわけじゃないし、特別扱いしてほしいとか思ってない。
売り上げが出ないとか、客を呼べないとか、他のものよりも人気がないことは十分わかっている。どれだけ応援してきたと思ってるの。
それでも世間は〈じゃないもの〉に優しくない。

なんでおまえなの?ハズレじゃん。ゴミすぎ。
不快なんだよね。早く消えろ。クソ。

推しに向けて発せられた不特定多数の言葉は、かつて私が言われたことのある言葉となぜかよく似ている。
その言葉を言われて、あなたは傷つかない自信があるのか。
私は今ここで誹謗中傷に対してお気持ち表明をしたいわけじゃない。
でも、何かに熱中したことがある人にはきっとわかってもらえると思う。大好きなものを貶された時の気持ちは、自分が言われた時と同じくらい、もしくはそれよりも、辛くて悲しいってこと。

どんな人にも、どんなキャラクターにも、ファンはいる。
この世に生まれてきた以上、〈その子〉に惹かれる人は絶対にいる。
それを覚えていてほしい。
あなたの声は、思ったよりも沢山の人に届いてるから。

みんな、誰かの宝物だと言うことを
忘れないでいてね。

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