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ADHDでした。

就職活動を控えたFラン無能大学生(俺)に残された道は、障害者であることを証明する手帳(精神障害者保険福祉手帳)を取得し、障害者として生きていく事だけだった。

検査の結果、発達障害だった。

発達障害の種類はADHDであり、注意力が散漫しやすかったり、じっとしていられないという症状がある。その中でも俺は注意力散漫の傾向が強かった。

診断を受けて

結果を伝えられた瞬間は胸が踊った。やっと普通の人間として生きていく事を強要されなくなったのだ。今までつらかった人生にも理由が出来た。受けるべき支援もこれからは受けられる。俺は晴れて念願の障害者だ



と思った。



でもなぜだろう?思いが定まらない。



素直に喜べない。俺という人間は普通じゃないのに普通が蔓延る社会で蹴落とされながら生きてきた。みんなが普通に出来ることが出来なくて、白い目で見られて、もがいて、あがいて、溺れた。息をすることもやめて静かにしようと思った。最近はそれが正解だと思い込んだ。そしてやっと普通じゃない事が証明された。

ちょっと待ってよ。

「普通じゃない」ってなに?

「普通」ってなに?


わからなくなった。


中学生の時、「普通になりたい」と言っていたことを自分ながらによく覚えている。まだ自分の事を普通だと思いたかった頃の話だ。みんな勉強もできて部活もやって趣味に打ち込んですごいと思った。自分にもきっとできると思った。

だって俺も普通の人間だから。


そっか。

普通じゃないって出来ることが少ないってことか。

逆を言えば出来ないことが多い?
それって無能って事か

そりゃそうだ。何年間無能として生きてきたんだ。いい加減分かれよ。

いや分かってた。

でも心のどっかで診断を受けるまでは未だに発達になんの支障もない健全な人間であれと思っていたんだ。
 
だからこんな複雑な思いに襲われているんだ。

そんな気持ちもう諦めて忘れてると思った。

つくづく救えない男だ。

これからについて

発達障害の割合を知っているだろうか。

10人に1人だ。

これから(今までもそうだったけど)俺は9:1の世界で自立しなければならない。90%の確率で「9」に入れた人間が作る普通の世界で、たった「1」の割合で、戦っていかなければならない。

幸い俺は今アルバイトを出来ている。そのアルバイトに初めて入った月の給与は18万だった。もちろん授業もあったため、体と精神を壊しながら稼いだ。大学を卒業し授業が無くなるのならばこのままフリーターとして働いた方が結果的に稼げるのではないだろうか。前回も記述したとおり、オープン就労で就職する場合、給与は少ない。

今の時代副業が当たり前で、副業している事を企業にバレないようにする方法も確立している。だからどちらを選ぶにしろ副業は出来ると考えているのだが、やはり考えるべきは福利厚生の面だ。1回整理してみよう。

フリーター

メリット:シフトの融通が効きやすい
             働いたら働いた分だけ稼げる
             責任が軽い

デメリット:給与が安定しない
                将来性がない
        福利厚生が少ない
                ボーナスがない
                何かあった時クビになりやすい

正社員(オープン就労)

メリット:給与が安定している
             福利厚生が充実している
             解雇されにくい

デメリット:ルールに縛られる
                自由が少ない
                給与が少ない
                単純作業が多い(職域の制限)

俺は将来、知人と海外で働く未来を想定している。だから生涯年収などの将来性はあまりデメリットに感じていない。もし知人と計画しているビジネスが上手くいかず泥水をすすりながら夢を追いかけることになったとしても、こんなクソみたいな国に居続ける事と比べたらそっちの方が断然良い。

また、普通に就職するなら給与額の差があるかもしれないが、オープン就労で働く場合、アルバイトの方が断然稼げる。今考えているのは、そこに福利厚生がどの程度影響してくるかという事だ。出来るだけ早く家を出たいし、大きな事故や怪我だってこの先あるかもしれない。そのような事を考えると、月々の給与は少ないかもしれないが、オープン就労で働いた方が結果的に良いのかもしれない。


精神障害者保健福祉手帳を貰えるのは診断が下りてから6ヶ月経ってからだ。だからそれまではクローズ就労で就活を進めていくつもりだ。もちろんFラン無能大学生が何の資格も持っていない状態でまともな企業に就職出来るとは思っていない。だからといって就職に有利な資格を取れるとも思わない。なぜなら無能だから。

発達に難を持って生まれた無能がこの先どうやって「普通」によって打ちのめされるのか、そんな様をこれからも楽しんで頂きたい。

では。

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