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#71 FORWARD 5回目のアメリカツアー

人物、バンド名等説明
・SLIP HEAD BUTT
:スリップヘッドバット。1990年に入り、元VID-SEXのボーカルOIWAを中心に結成されたと思われる日本のロックバンド。
・HELL SHOCK:2000年にアメリカのオレゴン州ポートランドで結成されたメタルクラストHARD COREバンド。
・キース:HELL SHOCK、LONG KNIFE、LEBENDEN TOTEN、WARCRYなどの他にも、いくつものポートランドのHARD COREバンドで活動するドラムス。BLACK WATERというライブハウスとレーベル、レコードショップも運営。
・VAASKA:2009年頃アメリカのテキサス州オースティンで結成されたD-BEAT HARD CORE PUNKバンド。
・エディー:VAASKAのボーカルで他にもCRIATURASでベースを担当するなど多くのバンドで活動するメキシカン。
・CRIATURS:2010年頃にアメリカのテキサス州オースティンで結成されたアメリカンPUNKバンド。
・HEAD SPLITTERS:2017年頃、アメリカのニューヨーク・ブルックリンで結成された3ピースのHARD CORE PUNKバンド。
・木野内君:映像技術者、映画監督。東京都知事選挙泡沫候補を描いたドキュメンタリー映画「立候補」(2013年公開)の製作を手がけた人物。

#71 FORWARD 5回目のアメリカツアー

 スウェーデンから帰っても、FORWARDではいつものように月3、4本のライブが入っている。この頃になると2バンドでの活動にも慣れてきて、バンドの違いも楽しめるようになっていた。俺とYOUはFORWARD、DEATH SIDEともに一緒に活動しているので、バンドは違えど同じメンバーはいるのだが。
 感覚というのは非常に大切だ。何年もバンドをやっていない人間が、いきなりやっても上手くいかないのは当たり前で、再結成バンドがあまり良くない結果となる大きな要因のひとつは、ブランクの場合が多いと思う。その点、DEATH SIDEのメンバーは、MUKA-CHINが SLIP HEAD BUTT、ORIがPILEDRIVER、弁慶がCRUDEとMUSTANG、俺とYOUがFORWARDと、普段からバンド活動をしている。
 各自が日常的にバンド活動をやっているので、ブランクとは縁遠い。ライブでの感覚や曲の仕上がり、演奏など重要な部分の良し悪しが、肌で分かる。その感覚が体に染み付いているため、再結成で久しぶりのライブや、年に数回のライブという少ない活動でも、観客が受け入れられる、次も観たいと思ってくれるライブができるのかもしれない。

〝CHELSEAの日″以外のDEATH SIDEのライブは、海外も含めて、こちらから「やりたい」と言ったものはない。全て誘われたライブであり、それだけ観たい人がいるという、信じられないほど、うれしく恵まれた環境でライブができている。
 これもCHELSEAという男の功績であるのだが、過去の名前だけで日世界中のライブに、ここまで多く呼ばれるわけがない。良いライブができているからこそ、様々な国のフェスに呼ばれ、メインアクトを務めるなどの企画があり、素晴らしい条件が提示されているのではないかと感じている。もちろんそこにはCHELSEAによる楽曲の素晴らしさがあるためだが。
 こうしてDEATH SIDEがしっかりとした活動できているのも、FORWARDで活動しているからであって、個人的にはFORWARDがあるからこそDEATH SIDEの活動ができていると思っている。
 そしてFORWARDは、DEATH SIDEのスウェーデンライブから約半年後の2018年10月31日から、5度目のアメリカツアーを敢行する。

FORWARD「BURNING SPIRITS NORTH AMERICA TOUR 2018」ポスター

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30年以上に渡るバンド活動とモヒカンの髪型も今年で35年目。音楽での表現以外に、日本や海外、様々な場所での演奏経験や、10代から社会をドロップアウトした視点の文章を雑誌やWEBで執筆中。興味があれば是非サポートを!