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#縄文 noteまとめ

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縄文に関するnoteで面白そうだなーと思ったもの、面白かったものをまとめていきます。
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2019年8月の記事一覧

問題解決の先の文化

文化とは何となくいい響きだ。 文化的生活を送りたいし、文化人と呼ばれる人には何となく憧れる。 でも、文化ができる過程に目を向けてみると、そんな意識を抱く自分が少し不思議に思えてくる。 例えば、縄文文化は豊かなイメージがある。 火焔型土器に代表されるような文様豊かな土器。 土偶は何か不思議な力を感じるし、環濠集落は集団生活の表れのようで活気を感じる。 貝塚からは、豊かな食生活を想像できる。 しかし、これらは、いずれも問題解決の結果生まれた側面もあると考えられている。 縄文土

土偶かわいい派よ、そして板状土偶へ

鉄道ファンほど細分化はされてはいないはずだが、縄文好きにも色々な種類がいる。その中でも最も大きなグループが「土偶かわいい派」だ。 土偶に「怖い」、「恐ろしい」という印象を持っている、「土偶ヤバイ派」からしてみたら、何とも不思議な一派だが、土偶のようにわけのわからないもの(研究者から見てもまだ答えは出ていない)に、個人的な何かを多少投影したってお互いにバチは当たらないだろう。ただし、「土偶かわいい派」に言いたいことがないわけじゃない。 板状土偶のことを忘れてないか?個人的な

土偶ガチャ7

この前行った時、つれもやったので2個。 みみずく土偶は持ってるのだけど、初めての ⑩ハート型土偶 もゲット!! 埴輪と土偶➕土器&青銅器シリーズ、コンプリートももうすぐだな。 でも! 国宝土偶シリーズのガチャも見つけてしまった。 これは、やらずにおられない。 これも、つれもやってくれたので、2回。 えー!いきなり、ダブった! 仮面の女神、かっこいい。 今、断捨離中のはずなんですけどね。 一方で、こんな細かいものを集めちゃったりしてね・・・(・・;) えへ

高円寺フェスin東急ハンズ新宿(2階)8/29〜9/10

縄文短歌・俳句、遺跡でうたう。

よみ人は遺跡の風に 旅に出るといつもより少し感傷的になる。昔から人はその一握りの感傷を和歌や俳句にしてきたが、縄文にも似たような作用があるのだと思う。たとえば遺跡。広やかな草原に古い標識が立ち、動いているのは風だけ。そうした景色がふいに私たちの心を揺さぶる。縄文時代に思いを馳せることは、旅に似ているのかもしれない。そんな思いを短歌や俳句、川柳にしてみませんか。(縄文ZINE10号から) 縄文ZINEの企画で縄文短歌・俳句を募集している。 ツイッターで #縄文短歌 #縄文俳句

あおもり土偶展みてきました!

あおもり土偶展がただいま、三内丸山遺跡で開催中ドグ〜!(*´Д`)♡ つがる市発祥の重要文化財、遮光器土偶が青森に15年ぶりに帰ってきたドグ〜!!\(^o^) 欠けた足以外は左右対称のシンメトリーな美しさ……! 全方向から土偶が見られる展示!! 土偶好きの心がよくわかってらっしゃるドグ〜!! 3000年前の土偶がこんなに完全な形で残ってるなんて。。。本当にすごいドグ〜! 今回の目玉。国内最大級の土偶、国宝・「縄文の女神」ドグ〜!(●´ω`●) なんと、45センチも

純粋に雑種的であること−デイヴィッド・ライク著『交雑する人類』読書メモ

 デイヴィッド・ライク著『交雑する人類-古代DNAが解き明かす新サピエンス史』。  私たち一人ひとりの一つひとつの細胞に入っている遺伝子。その情報から、われわれのご先祖は、いつ、どこからやってきたのか、現在に生きる人類のルーツを解明しようという研究が盛んである。  数ある研究の中で『交雑する人類』が特におもしろいのは「古代DNA」を資料とする点にある。  古代DNAというのは古代人のDNAである。  生きている人のDANならば綿棒で口の中の粘膜をこするだけで簡単に集め

有料
500

第479回 溶岩の大地の上に築かれた集落

1、職場にご恵送シリーズ45 『史跡大鹿窪遺跡保存整備基本計画 概要版』 平成31年3月 富士宮市教育委員会 静岡県の富士宮市に知り合いがいるので、いつも送ってもらっています。 ありがたいですね。しっかり勉強します。 この機会にこの遺跡を少し紹介したいと思います。 2、はじまりのムラ この遺跡は、ほ場整備事業(田んぼの区画を広げて効率化を図る公共事業)に伴って発見され、 その価値が非常に高いことから平成20年に国の史跡に指定されています。 発見されたのは縄文

タイムトラベルみたいな旅に行こう

縄文の魅力はその地域性と時代性にある。旅とは何かと問われたら、ここではないどこかに行くことと答えたい。縄文旅にはその全てがある。 各地の考古館や遺跡を訪れるたびに思う。どんなに遠く離れた時代だとしても、その土地とその土地の、遺跡から出土した土器や土偶はその土地と抜き差しならない関係にあるということを。だから僕は思う縄文の魅力はその地域性にあるのだと。 たとえば縄文土器といえば必ず思い浮かべるであろう火焔型土器は新潟県の信濃川流域周辺でしか作られなかったし、土偶といえば必ず

釣手土器は生活と「まつり」をつなぐ縄文人のアート

長野県の御代田町にある浅間縄文ミュージアムで開催中(2019年4月21日~9月1日)の「縄文人間」展に行ってきました。 いろいろな土偶やら土面やら人面把手やらがあり、そのことは別のところに書きましたので、こちらもぜひお読みください。 それはさておき、この展示で一番惹かれたのは実は釣手土器でした。 釣手土器というのは、器の上に「釣り手」がついていて、手に持ったり吊り下げたりできるような形状の土器です。奥に写っているもののようなシンプルなものが多いのですが、中にはゴテゴテと

小学校のグラウンドが一面の火の海に。日本一の野焼祭に行ってきた。前編

年々夏が暑くなっているのはどこの地域でももはや確実に実感している。ここ岩手県一ノ関市藤沢でも、最近クーラーを入れるお家が増えてきたというお話を聞かせてもらった。ここ数年30度を超える日がザラになってきたということだから仕方がない。地球は年々暑くなっている。 そんな暑い夏の真っ只中にこの地で行われる日本一の野焼き祭り、藤沢野焼祭に行ってきました。 野焼きといえば田んぼのあぜ道でしばしば見かける、枯葉や伐採した枝やシンプルなゴミや家の不用品なんかを燃やしているアレのことである。

焼町土器の真髄がここに-浅間縄文ミュージアム

浅間縄文ミュージアムは、軽井沢からしなの鉄道で3駅の御代田駅から歩いていけるアクセスの良い博物館。御代田町の公民館「エコールみよた」の中にあり、観覧料は500円です。 常設展は1階が「浅間山麓の縄文文化」、主に御代田町で出土した土器が豊富に見られます。それほど大きな町ではないのに、早期から後期までかなりのボリュームの土器が出土していて、縄文時代は住みやすい場所だったんだろうなぁと想像が膨らみます。 早期から前期の尖底土器群にもいい状態のものが多いです。 滝沢遺跡の耳型土

須恵器・土器を愉しむ【『縄文土器をよむ』(町田)、縄文人なら通いたくなる「品揃え」の良さ】

「須恵器・土器を愉しむ」では、個人的関心事の須恵器・土師器を中心に「考古・郷土全般」に関する都内および近郊の展示に関する感想・情報を綴っていきます。施設側の情報発信が少なく「どこに何が展示されているのか分からない」ことも多いので、参考にしていただければ幸いです。  今回は、町田駅から徒歩8〜12分の町田市民文化館ことばらんどで開催中の「縄文土器をよむ 文字のない時代からのメッセージ」です。 ■分かりやすい分類展示による「縄文」全体の俯瞰 1000か所以上の遺跡が確認されてい

蓑虫山人ーー偉人でもない、立派でもない、有名でもない。この人物を知って欲しい理由。

蓑虫山人、本名は土岐源吾。虫の蓑虫が家を背負うように折りたたみ式の幌(テントのようなもの)を背負い、幕末から明治期にかけて全国を放浪した絵師。美濃国(これも蓑虫の名前にかかっている)、今の岐阜県安八郡結村で生まれ、64歳で名古屋の長母寺にたどり着き、半年後、近くの別のお寺に風呂を借りに行き、風呂上がりに昏倒しそのままこの世を去った。享年65歳。脳溢血だったのだろう。 蓑虫(親しみを込め、こう呼ばせていただく)との最初の出会いははっきりと覚えていない。しかし、縄文好きの中では