綱渡鳥@目指せ学芸員2.0
実際に訪れた狛犬の観察日記
はじめまして綱渡鳥(つなわたりどり)と申します。 このハンドルネームは大学生の頃から使っていて愛着があります。 別に実名を出しても困ることはないのですが、ネット上での名乗りはこちらの方がしっくりくるので、こちらを使わせていただきます。 どうしても実名をお知りになりたければ連携しているFacebookをご参照ください。 1 立ち位置の説明中世考古学が専門の行政内研究者です。 言葉の意味を少し説明しますと、 考古学はモノから歴史を研究する学問です。 日本で言うと中世
1、公開講座記録 昨日東北学院大学で開催された公開講座、「陸奥国 古代から中世への展開─研究の最前線」に参加してきたのでその感想を紹介します。 これは毎年東北学院大学文学部歴史学科が主催で、今回で25回目ということでした。 会場を見渡すと、学生から年配の方まで幅広い年代の方が受講されていましたね。 2、古代から中世へ 3人の先生が講演され、その演目は以下の通りです。 ①「考古学からみた北東北の古代中世」 八重樫忠郎 (平泉世界遺産ガイダンスセンター館長)
1、読書記録344 今回ご紹介するのはこちら 出版社の編集者で、昭和の歴史探偵、半藤一利氏と親しく交流していたことがあとがきに記されています。 そんな著者が、太平洋戦争開戦のポイント・オブ・ノーリターン(帰還不能点)である昭和16年9月6日の御前会議に徹底的にこだわって調べまとめたのが本書です。 当時の新聞の縮刷版や、NHKアーカイブスの「日本ニュース」からの引用、 恵比寿にある防衛研究所史料閲覧室での調査など、考察の元となった資料は多岐に渡ります。 2、意思決定
1、読書記録343 本日はこちら。 飯島渉2024『感染症の歴史学』岩波新書 2、記録し、歴史に位置付ける 新型コロナ感染症に翻弄された月日を地域としてどう記録していくのか。 常に考えていましたが、まずは我が国全体の状況を簡易にまとめた書物はないか、思っていたところにちょうどいい新書がありました。 本書は第1章を新型コロナのパンデミックについての記録とし、 2章以降でこれまでの感染症パンデミックを取り上げることで 新型コロナは世界(歴史)をほんとうに変えたのか
1、賑わいはうれしいが ついに3月。 昨日は珍しく仙台の街中まで仲間とお酒を飲みに行ったのですが 卒業シーズン、送別会の時期だからかどこの店も賑わっていましたね。 コロナ前もこうだったのか、と思い出すなどしました。 さて、いつものようにヘッドラインの後ろのRはX(旧Twitter)でシェアした時のリアクション数、コメントが付いたらCと表記しています。 ちなみに前回はこちら。 2、ニュースヘッドライン ①文化庁が「文化観光」の人材を民間から R5 ②奈良県立橿
1、読書記録342 今回ご紹介するのはこちら。 月刊文化財 令和6年3月号 通巻726号 ◆新指定の文化財ー建造物・伝統的建造物群 2、新指定の文化財 今号で紹介されているのは 令和5年11月24日に開催された文化審議会文化財分科会で重要文化財に指定すべき、と答申された、9件の建造物。6年1月19日付で官報告示され、正式に指定となります。 個別の所在自治体と名称は以下のとおり 埼玉県東松山市 箭弓稲荷神社本殿・幣殿・拝殿 和歌山県高野町 金剛峯寺本坊 京都府与謝
1、春よこい 二月も半ばが過ぎ、例年になく暖冬となった今年はもう春のような陽気さえ感じる時もあります。 「暦の上では〜」という常套句で春を待ち遠しく思っているばかりの例年とは異なり、 本当に暦のとおり春がきたかのようです。 さて、いつものようにヘッドラインの後ろのRはX(旧Twitter)でシェアした時のリアクション数、コメントが付いたらCと表記しています。 ちなみに前回はこちら。 2、ニュースヘッドライン ①能登半島地震による文化財の被害が徐々に明らかに R1
1、黄金の道 本日はこちらの講座に参加してきたので、その感想と関連するお話をします。 日本遺産認定5周年記念「みちのくGOLD浪漫」シンポジウム2024 石巻、江戸時代の旅と道 登壇されたのはいつもお世話になっている方ばかりです。 宮城県には2件の日本遺産があり、私どもの「伊達な文化」は正直ちょっと手詰まり感がありますが、こちらは盛り上がっている感がありますね。 2、面白すぎる紀行文 はじめにこの日本遺産の説明を簡単にしてみますと、 東大寺大仏を作るときに金が足
1、読書記録341 本日ご紹介するのはこちら。 関根達人2023『つながるアイヌ考古学』 「ゴールデンカムイ」の流行もあって注目を集めるアイヌの文化。 考古学的にはどこまでわかっているのか、それを確認するにはぴったりの本です。 2、発生と終焉 まず大きな問題は「アイヌ文化」のはじまりについて。 東北地方まで弥生時代になった頃には続縄文文化であった北海道は、オホーツク文化と擦文文化と呼ばれる文化圏で形成されるようになります。 オホーツク文化は5世紀から10世紀に
1、山城から石造物へ 本日はお誘いを受けて山城の踏査に行ってきました。 縄張図という専門的な図面を書き上げてしまう専門家たちの見方を目の当たりにすることができて大変興味深いものでした。 一通り歩いた後でまだ図面作成に時間がかかる、という方がいらっしゃったので自由行動ということに。 私は地元の案内を買ってでてくれたフォロワーさんと石造物めぐりに。 事前にサラッと町史を読んで行ったものの、実際に足を運んでみて大いに学ぶところがあったので備忘録としてここに記しておきます。
1、読書記録340 今回ご紹介するのはこちら。 芸術新潮編集部編1985『日本やきもの紀行』 ふらっと寄った古本屋で見つけた掘り出し物です。 2、芸術をめぐる 『芸術新潮』という雑誌に連載していた「ローカル・ガイド」を再編集したもの。 有田・唐津、備前、丹波、信楽・伊賀、常滑、瀬戸・美濃、笠間・益子と各地の陶芸の里を訪れ、窯跡の歴史や、現代陶芸家の様子、時には史跡名勝に寄り道しながら解説するガイド本。 出版された当時は私も生まれたばかりでしたが、このような本を片
1、読書記録339 今回ご紹介するのはこちら。 一條三子2017『学童集団疎開――受入れ地域から考える』 (岩波現代全書) 我が町も取材対象になっていたことをうかがって気になっていましたが ようやく目を通すことができましたのでご紹介します。 2、建前と現実 本書は埼玉県の滑川高校の教員だった著者が 郷土部の活動として地域の歴史を調べていくうちにたどり着いた、 という疑問が出発点になっています。 それは戦時中に建設された地下軍事施設と学童疎開の子ども達の学寮が
1、1ヶ月のうちフル充電だった日は何日あっただろう やっぱり一月は体調がずっと優れなくて、noteもなかなかキーボードが進みませんでした。 これも厄年なのか… そう今日は節分ですね。 珍しく家人がおらず一人なのですが、豆まきと恵方巻きはいつもどおりやろうかと思っています。 さて、いつものようにヘッドラインの後ろのRはX(旧Twitter)でシェアした時のリアクション数、コメントが付いたらCと表記しています。 ちなみに前回はこちら。 2、ニュースヘッドライン ①
1、外野だからこそ気楽に楽しめる 令和6年1月13、14日の日程で行われた、大学入試共通テスト。 人生を賭けた若人たちにとっては大変なことですが、 とりあえず関わりのないおっさんにとては酒の肴にちょうどいいんです。 さて、今年もどんな問題が出たのかな? 共通試験の問題はこちらから見ることができます。 2、問題から読み解けるもの 第1問では鎌倉時代に作られた仁和寺と称名寺蔵の「日本図」とが資料として提示されます。 面積や形は大雑把で旧国名とそのつながりだけを示し
1、あっという間に1ヶ月 2024年の一月も残りわずかになってきましたね。 初日から大地震があったからかなんだか長い気がするのは私だけでしょうか。 成人式や大学入試共通試験などもありましたね。 後者については例年のように、日本史と世界史の問題が公開されたようなので 別記事で紹介していこうと思います。 さて、いつものようにヘッドラインの後ろのRはX(旧Twitter)でシェアした時のリアクション数、コメントが付いたらCと表記しています。 ちなみに前回はこちら。
1、やっと新年1回目 歴史ニュースまとめ、すっかり更新が空いてしまいましたね。 年末は10大ニュースをまとめて、年始は体調も崩していたり。 ようやく通常モードに戻さないと、という感じでまた週に一回の歴史ニュースまとめを続けます。 さて、いつものようにヘッドラインの後ろのRはX(旧Twitter)でシェアした時のリアクション数、コメントが付いたらCと表記しています。 ちなみに前回はこちら。 2、ニュースヘッドライン ①岐阜県高山市で國學院大学と連携して民具調査 R