第1489回 歴史書であろうとすること
1、読書記録353
今回ご紹介するのはこちら
薮本勝治2024『吾妻鏡-鎌倉幕府「正史」の虚実』
「正史」公式記録は編纂者、為政者側の都合の良いように書かれている、というのは常識ですが、具体的にどこがどう怪しいのか、丁寧に解きほぐされています。
2、文学作品と歴史書の違いは
すごく簡単にまとめると、『吾妻鏡』は北条泰時から貞時へと受け継がれていく為政者の系譜が正当であることを述べた物語である、ということになります。
『吾妻鏡』編纂の元となる記述がどこにあったのか、