第1482回 2024/6/5〜30の歴史ニュース

1、6月は省エネモード

すっかり1ヶ月開いてしまいましたね。

個人的にはちょっと体調イマイチな時もありましたが

なんとか6月を乗り切れた、という気持ちが大きいですね。

そうそう、鹽竈神社で茅の輪潜りもできましたし。

さて、いつものようにヘッドラインの後ろのRはX(旧Twitter)でシェアした時のリアクション数、コメントが付いたらCと表記しています。

ちなみに前回はこちら。



2、ニュースヘッドライン

①鹿児島県で公文書館設置に向け議論 R3

②富山県南砺市の善徳寺で所有する古文書400点をネットで公開 R7

③天然水製造販売業者が熊本城型ペットボトル天然水の売り上げの一部を寄付 R18


④北海道小樽市の龍宮神社で榎本武揚が隕石から造らせた「流星刀」を公開 R2

⑤東京都府中市の遺跡から出土した縄文時代中期の土器に栽培サイズのダイズ属種子を押し付けて埋め込む手法によって意図的に付けられたことが明らかに 

⑥鳥取県倉吉市の大御堂廃寺跡で発掘調査説明を実施 R6

⑦京都府大山崎山荘美術館で企画展「中国やきもの7000年の旅」を開催。9月1日まで R1


⑧前田家当主が石川県に能登半島自身の見舞金を寄付 R7


⑨メキシコの古代マヤ文明の都市、チチェンイツァで生贄が男児であったことが判明 R2

⑩能登半島地震で被害を受けた文化財復興支援のクラウドファンディングが苦戦 R1


3、目に留まらなければ

いかがでしたでしょうか。

みなさまの気になる話題もありましたでしょうか。

個人的には②の民間団体が古文書のデータをネットで公開した話題。

公共団体でも全然進まないのに、民間のお寺でそれをやってのけるのはすごいことです。

オープンデータは時代の流れですし、我が国のように豊富に資料が残存している社会で、このように情報をオープンにしていくことは

長い目で見て国利益になることにつながっていくことは間違いないでしょう。

続いては④の隕鉄の話題。

遡れば人類が初めて鉄製品を作ったのは隕鉄を利用したものだとされます。

榎本武揚であれば、そのことを知っていたのでしょうね。

隕石から作ったから流星刀、というネーミングセンスも秀逸です。

最後は⑤の話題。

縄文時代の植物利用については、近年研究が進展著しい分野です。

縄文中期には大豆の「栽培」が行われていた、という説が有力ですが

あえて装飾として土器に大豆の圧痕をつける、という行為には

大豆のもつ栄養素や象徴的な力を縄文人が特別視していたことを示すようで

興味深いですね。

ちなみに、今回はまだTLにニュースピックアップが追いついていませんが

北九州の某文化財破壊事案は、ネットでは大変熱い議論が行われていますが

遠く離れた東北の片田舎ではリアルで話題になったことはありません。

先日たまたま鉄道好きの同僚と鉄道に関する文化遺産の保存の難しさについて話をしていたのですが、

古い鉄道関連のネタに詳しい彼ですら、全くアンテナに引っかかっていないというから、推して図るべし、ということですね。

備忘録としてここに記しておきます。


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