キノコがユサユサ動いてて泣いた(動画あり)
こんにちは!森から庭まで、まちの色んなところで自然ガイドをしている、おおくまですm(_ _)m
noteでは自然ガイドのしごと内容の紹介や、さんぽが楽しくなる自然観察のコツなどをご紹介しています。
キノコが動くって思わんやん。
・・・唐突にすみません。一応確認しておきたくて。
・・・。
キノコが動くって思わんやん?普通?
スゥーー・・・。
ふぅ。
・・・。
動いとったんです・・・。ひとりでに。。
今日はそういう話です。
まず誤解を解いておきたい。
詳しい方は「キノコが勝手に動く」と聞いても驚かないかもしれない。
「どうせ伸長する過程でかたむいたりするのを大げさに動くって言いたいんでしょ?」とか
「キノコって、カビのなかまがつくった子実体(お花のようなもの)で、カビそのものは木や石に沿って広がっていくから、それを動くって言いたいんでしょ?」とか。
そういうご指摘を受けるかもしれない。
ちゃうねん。
そんなレベルの動きちゃうねん。僕が見たのは。
もうね、ユッサユッサ動いてたんです。
ユッ だけなら風とかであるかもしれないけど
ッサ があったんです。なんか・・・反動的な・・・。
論より証拠です。動画撮ったんで見てください。
ほら~~~~~~~~~~~~~!!!!!
ね?ね?
ね~~~~~~~???
ぜったい思ってたより動いてたでしょ????
あー、ほんま楽しい。
これだから自然観察はやめらんねぇな!!!
・・・というわけで、今回ご紹介するのは「センチコガネさんがキノコかじり切ろうとしてるのを見つけたよ!」という話です。
ツイートの投稿日を見たらずいぶん前の出来事だと分かるんですけど、いまでも鮮明に覚えているくらい衝撃的な発見でした。
だってキノコ動いてるとは思わんやん?普通。
いつものようにマイフィールド(※ よく散歩に行く公園のこと)を歩いてたら、キノコが揺らめいてるんですよ。キノコ揺らめいてるんですよ(2度見)。
一瞬というか10秒くらい?なにが起きているのか全くわからなくて。いい歳こいた大人なのに、大学生時代から野外調査歴それなりにあるのに、真っ先に疑ったのはおばけでした。それくらいテンパってました。
で、おそるおそる近づいたら黒光りする昆虫が見えて、
あ~~~~!!センチコガネさんがキノコ食べるって図鑑で読んだことある~~~~~!!!!ってなって。
いや、こういう感じとは思わんやん~~~~!!!!ってなりました。
発見の嬉しさと、実態の不思議さにもう脳汁どっばうぁ~~~でした。
普段はやらないのですが、あまりにも感動したのでキノコの傘といっしょにセンチコガネを持ち帰り、自席でじっくり観察してみました(後に採集地点に戻しました)。
浮かれすぎてて「見惚れちまうぜ!」って当時の僕がツイートしてますが、いま改めて見てもいやほんまその通りやわとしか言いようが無ぇ。
いやーおいしそうに食べはるわー、センチコガネさん。
センチコガネさん(学名:Phelotrupes laevistriatus)は、カブトムシなどと同じ甲虫目(こうちゅうもく)というカッチカチやぞ!な虫さんのグループのなかま。いわゆる糞虫(ふんちゅう)というやつで、動物のウンコー(・∀・)を食べます。別の日に、センチコガネがキタキツネの糞にぶっ刺さってるのを見たことがあります。
幼虫は母親が用意してくれた糞を食べて育ち、成虫は糞の他に動物の死骸やキノコを食べるようです。タンパク質が大切な栄養素なのかな?
「幽霊の正体見たり枯れ尾花」という言葉(詩)があります。意味は「恐れられている人や物の実体がつまらないものであることのたとえ」。
ところがどっこい、ぼくが見たおばけの正体はたくましく生きる、愛おしい小さないとなみでしたよ!
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