梅田彫刻研究室

彫刻家・大学教員。The Glasgow School of Art, M.Res(大…

梅田彫刻研究室

彫刻家・大学教員。The Glasgow School of Art, M.Res(大学院研究修士課程)修了。元青年海外協力隊隊員。履歴・作品紹介:http://umedaisao.jimdo.com

マガジン

  • 芸術家人生を彫刻する。

    芸術家として、いかに生き抜いていくかを考えるマガジン。将来クリエイターになりたい主に10代後半−30歳前半までの芸術家の卵達へ送る、美大専任教員からの熱いメッセージ!!

  • 留学を彫刻する。

    イギリス大学院留学(芸術)、海外就職、JICA青年海外協力隊、語学留学(イギリス)を経験した筆者が、どうやって海外へ行くチャンスを得て、どうやって生き抜いてきたかをリアルにお伝えします。これから留学したい人へオススメです。

  • 未来を彫刻する。

    新型コロナウィルスの影響下で、大学教育はどうすべきかを考えるシリーズ

最近の記事

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言葉という鑿(のみ)で、社会を彫刻する。

梅田彫刻研究室 室長:梅田 力(うめだ いさお) 1981年生まれ 長野県出身。 現在、北海道夕張郡長沼町在住。 (職業) - 彫刻家  - 大学教員(星槎道都大学美術学部デザイン学科准教授) (学位) Master of Research (Creative Practice) The Glasgow School of Art(Awarded by University of Glasgow) 研究修士(クリエティブ・プラクティス)グラスゴー美術学校/グラスゴー大学

    • 好きを彫刻する。

      先日、所属先の大学で、卒業制作の中間発表があった。 さらに、現在、前期の最終週(第16週目。夏休みが待ち遠しい)で、成績をつけている最中ということもあり、学生の作品や発表を見る機会が多い。 学生からは様々な表現や主張があり、結構なことである。私はその主張について、目くじらを立てて、正しいとか、違うとか言うつもりはない。大いに好きなようにやってくれればいいし、なんならもっとぶっ飛んでいて欲しいと言うのが本音だ。正直、まだまだ余裕で想定の範囲内。私の小さく狭い頭の中に収まるよう

      • 語学留学を彫刻する。#2

        海外初心者にオススメ。比較的ハードルの低い「語学留学」という選択肢  語学留学は選択肢が豊富で、ビザ等も取りやすく(あるいはいらない)、事前に取得しなければならない資格等も基本的にはありません。期間も数週間から1年程と様々。お金と時間さえ都合がつけば、すぐにでもいけるのが語学留学です。でも、やり方次第で語学力の向上は大きく変わると思います。  私自身も一番はじめの海外生活は語学留学からでした。ここでは、その経験談と、そこから見える押さえておきたいポイントや、メリット・デメ

        • 語学留学を彫刻する。#1

          結局、語学力が海外での成功を左右する。  最近、ヨーロッパで活躍し流暢に現地の言葉でインタビューに答えるサッカー選手を、テレビ等でよく目にするようになりました。とてもカッコ良く見えます。当然みなサッカーの実力があるから、よりレベルとサラリーの高い、海外(主にヨーロッパ)で活躍できるわけですが、海外に渡った日本の実力者がみな活躍できているわけではありません。様々な理由があると思いますが、ある程度成功を収めている選手はみな共通して語学が堪能です。  確かに、サッカーをプレーす

        • 固定された記事

        言葉という鑿(のみ)で、社会を彫刻する。

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        • 芸術家人生を彫刻する。
          2本
        • 留学を彫刻する。
          3本
        • 未来を彫刻する。
          6本

        記事

          留学を彫刻する。#1)留学先でバイトしたいあなたに。

          こんにちは。  今週の日曜日、家族でお祝いをしたのですが、いつも巻き寿司は私が担当します(写真は私の作った巻き寿司です。見た目のクオリティーはイマイチですが、味はいいよ・・・笑)  この巻き寿司は、実は英国へ語学留学中に勤めていたバイト先で習得した技なのです。「日本人が、英国で寿司の巻きかたを教わる」(辛うじて相手は、日本人シェフでしたが)という、ちょっとシュールな事になっていたのですが、その後、この技は様々なところで大活躍しました。 まさに、手に職です。  特に、日

          留学を彫刻する。#1)留学先でバイトしたいあなたに。

          芸術家人生を彫刻する(総論1)

          あなたの描く理想の芸術家像はどんな人で、どんな暮らしをしているでしょうか。 現在のあなたは、その理想にどれだけ近いですか。 そして将来、理想の芸術家になるために、あなたは今何をしていますか。  作家にとって一番大切なものは制作だと思います。 しかし、芸術家だって社会の一員。日々暮らしていけなければ、制作は出来ません。 つまり、どうやって芸術家としてキャリアを築き、生きていくかを考えていくことは、制作と共に非常に重要な問題なのです。  私は大学(学部)卒業後、高校教員と

          芸術家人生を彫刻する(総論1)

          芸術家としてのキャリアを彫刻する。(総論2)

          自分のキャリアは、自分で描く。 「唯一無二」の存在として生きる、芸術家として在り方。  クリエティブな分野で活動をし始めた若手作家。現在、大学や専門学校で美術を学んでいる学生。将来クリエティブな分野で活躍したいと考えている高校生や学び直しをしている,あるいはしようとしている社会人。ここではそんな未来の芸術家たち、具体的には10代後半から30歳前後くらいまでを想い描きながら、私の経験をいくつかシェアしていこうと思います。  ※ただし、覚えておいてほしいのことが1つあります。そ

          芸術家としてのキャリアを彫刻する。(総論2)

          9月入学について思うこと(2)

           5月末から、勤務先のオンライン講義が始まった。講義に関しては、別に慌てることはあまりなかった。しかし、なんだか回りがバタバタしているから、引きずられるようにバタバタしてしまっていた。それで、更新が全くできなかった。  言い訳はこの辺にして・・。  この間に9月入学論もどこかへ吹き飛んだように感じているのは、私だけではないだろう。また、なんだかコロナで世界が変わる!なんて言っていた人たちが急に元気がなくなってしまって、なんだかフツーに、元に戻りそうな気配がしているのも、私

          9月入学について思うこと(2)

          9月入学について思うこと(1)。

          学校の秋入学が検討されているそうだ。 私の結論は、「必要ない」。 少なくとも、「慎重に検討すべき」だと思う。 理由は大きく2つある。 1)世界は多様性を求めている。 2)別に留学スムーズにならないと思う。 ちなみに、私は大学院留学経験者(英国・正規留学)である。 その他も合わせると、通算で約7年の海外在住経験がある。 本編では理由その1について書いていこうと思う。  1)「世界は多様性を求めている」のです。 実は、ちょっと昔、海外志向が強かった20代後半の頃は、ワ

          9月入学について思うこと(1)。

          未来を彫刻する#5

          5月7日から再開する大学では、全講義でオンラインのみの授業が行われることが決まった。悪い予想が的中してしまった。オンラインでもなんとかなりそうだ!なんて思ってはいたが、いざ本当にやるとなると、少しドキドキする。 やはりというか、これに関する法律的な規定もあるそうで、基本的には双方向型(ライブ配信で、時間内では、いつでも学生の質問に答えられる状態)が一番望ましく、ついでオンデマンドと言われる、見る側(つまり学生)がある一定期間内で、自分の都合のいい時に録画を見る。そして、それ

          未来を彫刻する#5

          未来を彫刻する。#4

          前回に引き続き、大学で担当している講座のオンライン化に向け準備をしているので、その様子を書こうと思う。 前期に私が担当している講座は4つ。 立体構成1、彫刻1、工芸実習1(金属)、美術科教育法1の4つ。 今回はその第1回目、「立体構成1」について考える。 立体構成について。 「立体構成」とは??という方のために補足すると、要するにこの講座は、基礎的な立体の知識や、立体的な感覚を鍛えるために行われる講座。 通常入学したての1年生が選択する。デザイン学科の基幹科目の1

          未来を彫刻する。#4

          未来を彫刻する。#3

          新型コロナウィルスの感染拡大を防ぐため、全国に緊急事態宣言が出されるようだ(2020年4月17日 午前10時時点)。 期間はGW明けまでの見通しだが、果たしてそれで収束が見えてくるだろうか。未来を彫刻する#2でも指摘したが、オンライン授業の実施が現実味を帯びてきたように思う。 そこで、今回は具体的に、自身の担当の講座をどのように、そしてどこまでオンラインで出来るかを考えてみる(自身の頭の中を整理する意味でも)。 私が前期に担当する講座は 「立体構成1」「彫刻1」「工芸実

          未来を彫刻する。#3

          未来を彫刻する。#2

           新型コロナウィルス感染拡大の影響を受け、授業が出来ないでいる大学。地域によっては大学が完全閉鎖にされ、教員が研究室への立ち入りも完全不可の所があるそうだ(ちなみに、経験上、学生のいない大学へ来て、研究室に籠って仕事をした場合、一日中、ほぼ人に会う事はない)。   個人的には、特に遠方から入学してきた新入生が心配だ。外出自粛をきちんとしていれば、他の学生と触れ合う機会が全くないので、新しい友達を作ることもままならず、慣れない土地で、1人孤独にこの状況と戦っているのかと思うと

          未来を彫刻する。#2

          未来を彫刻する。

          彫刻家・大学教員(専任講師。駆け出しの3年目)をしている梅田 力(うめだいさお)です。 Noteはじめての投稿。よろしくお願いします。 新型コロナウィルスの影響で、現在、勤務している大学は急遽GW明けまで休講。 その後の見通しは立っていない。今の感じで行くと、GW明けに、さあ授業再開しましょう!とはならない気がする。(これはあくまで個人的な意見だけど) 突然、制作に没頭出来る環境になり、色々と手を動かしてみるものの、どうにも集中できない。 私は制作に社会の事を持ち込まな

          未来を彫刻する。