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ショートショート

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隙間時間にサクッと読めて、落ちを楽しめるのがショートショートの魅力です。
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#作家志望

ショートショート【弔い合戦】

男がそのアパートの一室に引っ越してくる前、わずか一年の間に入居者が四人も入れ替わっていた…

8

SS【命のチケット】

その世界は一見すると現世と見分けのつかない景色が広がっていた。 都市部にはビル、郊外には…

11

ショートショート【風をまとう男】

ぼくの職場では悪口や陰口が当たり前のように吹き荒れている。 他人のあら探しで盛り上がった…

6

ショートショート【面接の朝】

男はかれこれ五分は階段を上り続けている。 「このビルはおかしい」 外から見た時は高く見積…

11

ショートショート【修羅】

※ かなりネガティブな内容になっているので、気分を害したくない方はここでお戻りください。 …

4

ショートショート【招かれざる者】

僕がまだ中三の頃、ほぼ毎日のように同じ運動部の仲良しグループで行動していた。 僕を入れて…

3

ショートショート【エレベーター】

死んでしまったと気づいたのは、目の前に私自身が横たわっていたからだ。 片手でお腹を抑えたまま横向きで丸まり倒れている私。 その姿を見てすべてを理解した。 私はあの子をかばって刺されたんだと。 仕事を終え徒歩で帰宅する私の十メートルくらい前を、小学生が四人歩いていた。 道路の反対側から男が一人横断してくるのが見えたかと思ったら、男は小学生たちを背後から刃物で襲い始めた。 あまりの恐怖に声も出なかったが、気持ちを奮い立たせ、手に持っていた携帯で通報した。 一人の男の

ショートショート【かくれんぼ】

三月もそろそろ終わりを迎えようしていたある日、秋子(あきこ)は病院の清掃作業を終え、帰る…

4

ショートショート【悪魔の気まぐれ】

ある寂れた街に陰気で冴えない男が住んでいた。 男は十年もの間、一人の嫌味な上司に苦しめら…

5

ショートショート【死神】

私には命の終焉を知らせる光が見える。 亡くなる直前の人間は身体から強い光を放つ。 私には…

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ショートショート【逃亡者】

洋平(ようへい)はここ一週間くらい悪夢にうなされ続けている。 夢の中で複数の追手から必死…

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ショートショート【不思議な傘】

腰痛夫 作 昔、昭和と呼ばれていた時代。 歩くことが大好きな男がいた。 彼の名前はシンと…

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ショートショート【金のブレスレット】

腰痛夫 作 二十歳くらいの頃、母親から金のブレスレットと懐中時計をもらった。 母親は真…

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ショートショート【扉の鍵】

腰痛夫 作 もう二十年以上前になる。 勇が高校生の時、生徒にも先生にも人気の若い女の先生がいた。 先生は国語担当だ。 勇は先生に言われたある一言が心に残った。 「勇君、それは卑怯だと思います」 言われた時はピンとこず、え? という感じだった。 授業中に誰かから面白い発言があり、みんなが笑った。 その時ぼくは、おもしろくなかったのか、聞いていなかったのかは忘れたが、みんなみたいに笑わなかった。 たぶん僕は含み笑いをしたんだと