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【短歌】桜前線あのころよりも


桜前線あのころよりも


さくらいま、誰を想って咲きますか花に理想を押しつけてごめん

ねえさくら、散らずにずっとそこにいて儚さなんて演じないでよ

勘違いしてよなんてねユメミグサいつでも帰れる記憶を育てる

ポップメロンソーダの着色料みたく美化してさえも駆けた春たち

ポップメロンソーダの人工甘味料 許されていた三つ折りスカート

開花予報四月八日が満開の十年前より早くなってく

手を繋ぐときの合図はわたしから あの桜雨可愛かったね

卒業の式典を終え制服を捨てて向かったZepp Tokyo

チェリブロで舞わせたタオル美しくロックンロールが明日を映す

第二ボタンよりもネクタイ欲しかったあなたにここに居てほしかった

今だってわたしねあなたを好きなまま春に名前をつけてる途中

青春はいつでもできるJKのブランド脱いでも大人にならない

ローファーが捨てられなくて靴箱でたまにあいさつしてるまたねと

お互いにべつの運命進むけどあなたもきっとこの花がすき

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