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QRコードで救う命、新しい社会(消防職員意見発表会)

昨日、我が社の『意見発表会』というものがありました。
各消防署から代表者が登壇し、順に5分間以内で、意見発表していくものです。
もう47年も続いている伝統的な行事です。

この意見発表は、主に若手職員が出場し、業務改善やアイデアの提案、そして、描く次の未来の消防の姿について意見を述べるものです。
その堂々たる発表の姿は、毎年、頼もしく感じます。

ぼくの職場の部下にあたる職員が署代表として出場し、見事、『最優秀賞』をいただき、上位大会である県大会に歩を進めることとなりました。

原稿作成から発表の練習まで、本番直前まで改善を続けてきました。
この優勝は、とても嬉しいです。


発表内容を記憶したり、話し方などのプレゼン技術など、彼の努力を評価いただいたと思います。

特に、彼の思い描いたアイデアは、とても現実的かつ効果的な未来で、発表内容を高く評価されての受賞だったように思います。


彼の原稿そのものとは違いますが、ぼくなりの言葉で、彼のアイデアを多くの方にもご覧いただきたいと思い、キーボードを打ちます。


『救急隊、現場到着!!大丈夫ですか~?分かりますか~?』
一刻を争って、救急隊が傷病者のもとに到着します。
意識や呼吸・脈拍の有無など、生命に関わることを即座に確認します。

その後、
「お名前は?どんな漢字で書きますか?」
「生年月日は?」
「住所は?」
「いま、かかっている病気は?」
「それはどこの病院?」
「いつまで入院してた?」
「どんな手術でしたか?」
「それはいつ頃のことですか?」
「いま、飲んでいるお薬は?」
「アレルギーはありますか?」

などなど、聴取しなければならないことは山ほどあります。
保険証には最初の3つぐらいしか書いていませんよね。

ご本人が喋れる状態でなかったり、すぐに思い出せないことも多いです。
詳しい家族が居合わせれば良いですが、本人でないと分からないこともあります。
道端や職場などで倒れたときなど、全く分からないこともあるかもしれませんね。


いま、このような情報をマイナンバーに紐づけようとしている動きがあります。
マイナンバーカードから、これらの情報を瞬時に読み込むことができれば、活動の迅速性は増し、医療関係者やご本人にとっても、とても良いサービスとなります。

しかしながら、大きな課題として、
『マイナンバーカードを持ち歩いているか?』ということです。

紛失のおそれや心配もありますよね。


そこで、彼の提案です。
QRコードにして、その情報を持ち歩けないか?というものです。

ドライバーは運転免許証を当たり前に持っています。
小学生たちは全員が防犯ブザーを持っている時代となりました。
障がいのある人のヘルプマークや、妊婦さんのマタニティマークなど、
『持っていて当たり前』という文化は、それぞれに少しずつ広がっています。

医療情報をQRコードにして持ち歩く、という当たり前の社会が実現できないだろうか?
医療情報だけでなく、緊急連絡先なども分かると、有事の際に良いかもしれませんね。


保険証やマイナンバーカードとは違い、QRコードは、人の眼から見れば、ただの白黒模様。
スマホをかざせば、情報を読み取れます。

問題はセキュリティです。

医療や福祉の関係者、行政や消防機関のように、そのアプリから情報を入手できる人をしっかりと制限することは可能だと思います。

一般の方がいくらスマホをかざしても情報は引き出せないので、安全性を高くすることができると考えます。

また、QRコードなので、どのような形にもできます。
カードタイプにして、財布の中に入れていても良いでしょう。
スマホの裏側などに小さくシールで貼っていても良いでしょう。
ランドセルの脇に貼り付けても良いでしょう。
従業員の名札の裏に統一して貼っていても良いでしょう。



こんな持ち歩くお守り。
医療情報や緊急連絡先を持ち歩く当たり前の社会が実現できれば、迅速に命を救うことができるかもしれません。


こんな話を聞いたことがあります。
テレビが出始めた頃、画面の横に付いているレバーでチャンネルを変えます。
リモコンなんて要らない。みんなそう思っていたそうです。

でも、どうでしょう?
リモコンの無いテレビなんて考えられませんよね?


ぼくの生まれた40年ほど前、
これほど全国民が携帯電話を持っている社会が来ると想像できたでしょうか?

スマホが出た当時は、画面をタッチして操作するのが、何だか腑に落ちず、ボタンが付いているガラケーで良いやって、ぼくは思いましたが、いまではスマホでなければなりません(笑)


Wi-fiが段々と出始めたとき、なんか気持ち悪い電波なんじゃないの?いや、ぼくはいいやって思っていましたが、今では当然のようにWi-fiを繋いでいます。


少しずつ、少しずつ、未来は変わっていきます。

今ある技術をちょっとずつ工夫して、重ねて、そしてみんなで進めようとしたとき、大きな一歩が少しずつ踏み出せていけるんだろうと思います。


彼が大きな声で皆さんの前で発表した、QRコードで救う命、新しい社会のカタチ。
仲間が集まり、想いを寄せ合えば、その描く未来へと近づいていけるかもしれませんね。


今日もご覧いただきありがとうございます。

冒頭の写真は、文子|ふみこ|noteさんの作品を使用させていただいています。ありがとうございます。


このアイデアは、こちらの取組みから学び、アレンジしたものでもあります。認知症などの心配がある方などへの新しい取組みです。



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