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#310 自己有効感の正体とは

 私たち人間は、いかなる人生を送ろうとも、社会(つまり他者)との関係の中で生きる。そんな中、社会との関係を築いていく上で大変なのは、「他者が決めた尺度によって他者に評価・比較される」ことなのかもしれない。それはつまり、その尺度に自分を合わせ、他者の評価によって自らを定義しなければならない、自分という主体が消える感覚があるから。

 一方、他者の尺度や評価に関わらず、私たちは「学ぶ」ことによって、自分自身をよりよく成長させることができるという事実があり、そして、自分が主体的に学ぶことによって、結果、自然に他者の評価が上がっていくという側面があります。出発点を「自分」にすることが大切であることがわかる。

 しかしながら、私たちが常に「自分を出発点にして成長すること」は難しい。時には失敗することもあるし、社会との関係性の中で否定されることもある。誰かと比較され、落ち込んでしまうことも。そのようなマイナスの感情が溜まっていくと、「自分にはできない」といったことになってしまう。

『「自分はできる」という人と「自分はダメだ」という人の決定的な結果の差』というタイトルの記事を見つけました。

記事の中では

根拠の有無にかかわらず、「自分はできる」というイメージを持っている人は、何かにつまずいても、「おかしいな。もう一回やってみよう」と行動し続ける。しかし、「自分はダメだ」というイメージがある人は、一度失敗しただけで「やっぱり自分には無理だ」と行動を止める。前者は、何回もチャレンジするので最終的によい結果が出る。後者は、何をやってもうまくいかないまま終わる。常にプラスのイメージがある人は、行動を積み重ねることで何でもうまくいくようにできている。

と書かれています。

 ここで考えなければならないのは、「自分ができるイメージ」をどう持つことができるのか、ということ。自分ができるイメージを持つために必要なのは、「できなくても大丈夫」である感覚とそして例え失敗しても、その失敗を肯定的なものとして受け入れてくれる環境だと考えます。

 私たちは過去の経験の積み重ねによって、自分自身の可能性を定義します。「自分はできる」というイメージを持っている人は、自身の中に意識・無意識に関わらず、その成功体験も持っているのだと考えます。

 学校でも社会でも「できるイメージ」を子どもたちが持つことができるような環境を作ることが大切なのです。


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