井上慎平
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何かを学ぶとき、人は自分に驚いている
「人類は、まだ視覚と聴覚しか『転送』できていないんですよ。これだけオンライン会議が当たり前になっても」
ある会で、ある人がそう言った。
「最近、一軒の焼肉屋が、肉を自宅に配送して、複数人が同時に焼きながら『zoom飲み』ができる体験を売り始めたんですね。これは、とっても面白い。なぜなら、転送不可能な味覚を、肉そのものを物理的に送ることで、転送可能にしちゃったからです」
ははあ、そういうことか
創刊1周年。ミッション定めました。
早いものだ。
NewsPicksパブリッシングはこの10月に、創刊1周年を迎えた。
文化祭前日の勢いで走り続けた一年だった。
死ぬ前に、この時期のことをなんと思い出すだろう。
立ち上げの一年目こそが命だと思って、すべてを出し切った。
創刊時の丸善丸の内本店。創刊著者の宇田川さんと佐々木さんと営業の岡元さんと一緒に、ビラを手で配ったのが懐かしい。
創刊『他者と働く』「先頭打者ホームラン」に始
本の未来を考えたら、新しい講座が生まれた
本を起点とした学びを極めた「読書ゼミ」を開講します先日、この1年の試行錯誤の集大成とも言える、ひとつの講座が募集開始となった。
NewsPicks NewSchoolの講座のひとつである、「アウトプット読書ゼミ」だ(主宰はNewsPicksパブリッシング)。
「本による学び」をどう深められるかーー。ずっと考え続けてきた問いに対する、自分なりの答えを詰め込んだ。
骨太な名著を、その道の第一人者
12人の『シン・ニホン』公式アンバサダー誕生に寄せて
先日、「『シン・ニホン』公式アンバサダー養成講座」が無事終了した。
たしかな達成感のあとに、かすかな喪失感がやってきた。
もう、あの場に流れる心地よい空気を感じる機会がしばらくないと思うと、少しさみしい。
『シン・ニホン』に共鳴したことだけを共通点にオンラインで集った12人に、いま自分は想像すらしなかったほど強く心理的なつながりを感じている。
ほとんどの人に、まだリアルに一度も会ったことがない
『シン・ニホン』10万部突破の御礼と、ここまでを振り返って(NewsPicksパブリッシング)
「NewsPicksパブリッシング」を創刊してから8ヶ月。
とても嬉しいニュースがある。
『シン・ニホン』がレーベル初の10万部を突破したのだ(いまは電子含め12万部まで数字が伸びている)。
10万部を突破してすぐのミーティングは、チームメンバーの前で「いやあ、10万なんて単なる節目ですからね」とカッコつけてしまったが、心の中ではしっかりガッツポーズしていた。
結果には人並み以上にこだわりがある
Pay it Forward!(『STARTUP 優れた起業家は何を考え、どう行動したか』刊行に寄せて)
今日5/29(金)、『STARTUP 優れた起業家は何を考え、どう行動したか』が発売される(レーベル9冊目)。
512ページ。自分の編集者人生で最大のボリュームを誇る本となった。
この本は、日本中の傑出した起業家の方々17名の起業体験を26のケーススタディにまとめ、さらにそこから成功のための原則を抽出し、体系化した1冊だ。
本書の詳しい内容は共著者の井上大智さんのnoteが素晴らしいので、そちら
書店が閉まるから、僕たちは本を出す
コロナの影響で、今多くの人が自宅に閉じ込められています。
書店は臨時休業の嵐。
この状況下において、新刊の刊行を延期する出版社も出て来ました。
当然の判断でしょう。
リアルな書店に人がおらず、しかもAmazonでも本の流通が機能していない(緊急性の高い生活用品を送ることが優先されている模様です)。
だからこそ、僕たちはあえて予定どおりに本を出すことを決めました。
「そもそも」から始めよ先週の
『シン・ニホン』を広めてくれるアンバサダー、募集します
この頃、少し自分が緊張気味に毎日を過ごしていることに気づきました。
びゅんびゅん流れるタイムラインを見逃すまいと、いつも力が入っている。
こんなときだからこそ、NewsPicksパブリッシングはゆっくりと根付くスローな「運動論」を始めることに決めました。
僕たちは読者発で『シン・ニホン』という本を、火を灯すように広めていくことにします。
何をやるのかこの講座は「『オンライン読書会を開く人』を育
「日本はもうダメ」と言うのが、いかにたやすいか。(『シン・ニホン』刊行に寄せて)
NewsPicksという経済メディアの中で、新書籍レーベル「NewsPicksパブリッシング」を立ち上げて半年弱が経った。
今日、質、量ともにすさまじい大著が出版される。
『シン・ニホン』だ。
シンプルなタイトルを補足すると、本書は、
目まぐるしく変化する時代の本質を「AI×データ」を軸に見極め(1章)、
日本の現状を見つめ、勝ち筋を見出し(2章)、
「これまで」とまったく異なる「これから」求
「本」をどう更新できるか
NewsPicksという会社に書籍部門立ち上げの責任者として入社したのが昨年の4月。
その半年後の10月にNewsPicksパブリッシングという新レーベルを創刊して、そろそろ4カ月が経つ。
何を仕掛けようとしているのか。
何を思って本を作っているのか。
少しずつ、発信していこうと思う。作り手のポリシーが見えることは、この時代において絶対に必要なことだからだ。
---時間のない方へ2つだけお知らせ
【新刊発売】都会で「根無し草」として働くことに疲れたあなたへ #地元がヤバい本
「お前はたしかにやさしい。でもやさしいだけや。人間、強くないとあかんぞ」
大学生のとき、バイト先の居酒屋で恩師である店長にかけられた言葉だ。
店長が「強くなければ生きていけない、優しくなければ生きていく資格がない」というあのチャンドラーの名台詞を知っていたとは思えないけれど、同様に僕も知らなかったし、だからこそ「この人、なんてええこと言うんや……」と大いに感激した。
「やさしさと強さの両立」
最後に、きちんと「怒った」のはいつですか
自分が最後にきちんと「怒った」のはいつだろう。
思い返していくほどに、記憶が見つからずに不安になる。
ある日、友人の編集者と二人で飲んでいた。
当時世間を騒がせていた相模原の障害者施設で起きた事件に話題が移ったとき、彼は言った。
「今なら思う。僕らはもっとちゃんと怒るべきだったんだ」
「本気であの犯人に怒った人が一体どれだけいたのか。自分も、すぐに怒れたとは言い切れない」
たしかに、振り返れば
「コスパ思考」は人を貧しくする
「先生、この授業って受ける意味あるんですか?」
こう聞く小学生が、最近増えているらしい。
「最近」といっても、内田樹さんの本でそのことを知ったのはもう4、5年は前のことだけれど。
小学生が先生に授業の意味を問う様子はショッキングだったが、ようは大人のマネなのだろう。
僕たち大人は、本質的にはこの小学生と同じことを毎日尋ね続けている。
「コストとリターンは見合いますか?」と。
職場の同僚
「スマート新書」が悔しくて、編集仕事が手に付かない
昨日、noteがスマート新書を出すことを知った。
すごいなー、うわ、小さっ。お、イラストNoritakeさんか、おしゃれー!!
嬉しい気持ちで早速一冊注文したが、なぜだろう。
なんだか無性に悔しくて、仕事がまったく手につかない。
最初のうちは、何が悔しいのか自分でもわからなかった。
サイズ感がいいから?
「30分で読める」のコンセプトが新しい?
デザインとイラストがすてき?
「嫉妬」する自分から全力で逃げ出したい
いままでずっと、自分の気持ちを文章にして発信することを避けてきた。
チキンだからだ。
他人にとって、読む価値のある文章を書ける自信がまったくない。
僕は、飲み会の席で話題を振られると返答もそこそこにすぐに他の人に流してしまうタイプだ(メンツや人数にもよるけれど)。自分のつまらない話で他の人の時間を奪ってしまうのがとても怖い。
そう言うと他人思いの人かのように聞こえるかもしれないが、ようはい