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深夜コンビニ、車の話しかしないおじさん



「社会人になったら、絶対車を買った方が人生が豊かになるよ」


大学時代に深夜コンビニでバイトしていたのだが
よくシフトが被ったおじさんが言っていた言葉


バイトしていたコンビニでは2人1組でシフトを組むことが多く、特に深夜だったため、大体この「車買った方がいいよ」おじさんと一緒にペアを組み、仕事をしていた。


僕はこの「車買った方がいいよ」おじさんがめちゃくちゃ苦手だった。なぜならば、会話の全てが車関係だったからだ。


車おじ「なんでバイトしているの?」
僕「海外旅行に行きたいからですねえ」
車おじ「海外旅行もいいけど、車を買うのもいいよ!」


こんな感じで全ての会話の帰着点を
車はいいぞ、もしくは車に関するエピソードを持ってくる。


もちろんバイトを始めたばかりの時は
車好きなんだな〜くらいにしか思っていなかったが、あまり僕が興味ない車の話をし続けてくるので、辟易していた。


そろそろ唐揚げが無くなりそうですね。
揚げときますか。


という業務的な会話の最後に「自分の車の中で食べる唐揚げはうまいぞ」と強引な車線変更で車のエピソードへ方向転換してきた時は、会話の運転下手すぎだろと失笑した。


——————


就職活動などもあり、深夜コンビニをやめることになり、そのおじさんとの最後の仕事の時


そっか、もう辞めちゃうんだ・・
⚪︎⚪︎君との車の話、楽しかったな。。


と言われ、最後の最後まで車の話かよ!
というツッコミと


車の話って僕も参加していたことになっていたんだ!?双方向のコミュニケーションではなかったと思いますが?


という考えがグルグル回った。


このおじさんは


車大好き、車の知識押し付けてくるおじさん


ということでよろしいでしょうか?


深夜コンビニ車大好きおじさんのせいで、車とか絶対買わないわと思っていたが、就職後に北海道に転勤となり、まさか自分が車を購入することになるとは思いもしなかった。


そして気づいた。


自分の車を持つって最高だな!
おじさん!


北海道では特に友達がいなかったので、1人でスノボーに行ったり、目的もなくフラフラしたり、温泉に行ったり、車が相棒みたいな感じが良かったですね。おじさん、今なら車の魅力がわかるよ。また車の部品のパーツの話や改造の話をしてくれ。

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