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13時




まだ どこにもない美しさが降っていた
 
眠るたびに消えて、
起きるたびに再生している星の上にいること
きみは知っている
 
冷えてゆく鉱物が
呼吸して放つ熱のように
明滅する きみの心臓を浮かべて目を閉じる
 
空想を手放したからといって、
目に映るのが
現実だけとは限らない空、
流れて消える空砲のテロップ、
風に向かう翼の影、潮の香り、今日も
元気にしてる、嚙みつかれた痕だけが
あたたかい色をしているから、真似て
頬の辺りを染めている、
気づかない人たちと共に立って、
冬よりも早く
咲いたものに触れているとき、
僕は命をくりかえす
 
夏に描いた雪、鼓動のなかに
まだ どこにもない美しさが降っていた季節の
音を聞いている
 
 
 
雪なら地球のどこかで降っていると
きみは言うけど






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