先住民族の歴史を静かに語りかける絵本『わたしたちだけのときは』

図書館で借りて、この本を読みました。

一言でいうと、じんわりと悲しみが押し寄せて来る本です。

カナダ先住民のおばあちゃんが、孫に小さい頃にあった、自分の自由がうばわれていった、いろんな話と、それに自分なりの方法でそっと抵抗していった経緯を、淡々とした口調で語っています。

好きないろの服を着てはいけなくなったこと。

好きな髪型をできなくなくなったこと。

自分たちの言葉(クリー語)を話せなくなったこと。

家族と離れ離れで暮らすことになったこと。兄弟と会えなくなったこと。

小学生の子どもたちに読み聞かせたところ、小2の息子は「?」の内容が多く、小5の娘は「半分くらいしか分からなかった」とのこと。

そこで、先住民族が歩んだ歴史(独自の文化や言語を続けることを禁止されたこと)を簡単に説明しました。

娘は一言、

「どうして、人は、人を支配したがるんだろう…」

とつぶやきました。その問いの答えを、私も探し続けています。






この記事が参加している募集

子どもに教えられたこと

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?