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知識は、誰かと遊ぶためにある。

僕は学生時代から、「趣味」の話が得意ではありません。

好きなバンド、好きなお笑い芸人、好きなサッカー選手、好きな番組など、共通の趣味を持つ友達と話そうと思えば、いくらでも語れそうなテーマですが、自分から趣味の話を持ち出すことは、ほとんどありません。

その理由は、「趣味の話は会話にならない」ことが多いからです。

特に、そのジャンルを好きな期間が短い人ほど、会話にならないことがよくあります。

「最近知った情報を言いたい」「自分の考えを言いたい」ばかりが先行してしまい、一方的に喋る人がとても多いです。

またそういう人は、「自分の考えが正しい」という気持ちが強く、自分と同じ考えではない人に対して、「にわかだな」「相手がレベル高すぎて、もう自分は喋れないな・・・」なんてことを思います。

しかし、僕らの共通項は、同じ趣味だけではありません。

それ以前に、生まれも育ちも異なる、「個性的な人間」なのです。

持っている知識や考え方に違いがあるし、その違いを共有するのが会話の醍醐味なのです。

その前提を踏まえたうえで話すか、その前提を踏まえないで話すかで、会話の充実度は大きく変わってきます。

例えば、ワールドカップの話をする場合、ただ自分が喋りたい人は、Wikipediaに載っていそうな選手の基本情報や、最近のネットニュースから引用したことなどを、相手に求められる前から連打します。

しかし、好きな人同士の会話を楽しみたい場合は、全く会話の内容が異なります。

・今回のワールドカップで、一番好きなプレーは?
・今回のワールドカップで、一番好きなゴールシーンは?
・今大会で自分が注目した選手は?
・今後、世界が注目する選手は?
・日本が負けた試合、自分なら、どういう采配にしていた?
・次のワールドカップ、誰が招集されると思う?
・サッカーをもっと流行らせるには?

持っている知識を発表するのではなく、持っている知識を使って遊ぶのです。

こういうテーマで話し合った方が、サッカーを見ることが楽しくなります。

自分だけの視点に、周りの視点を重ねることで、物事はどこまでも深まります。

もちろん、相手との知識に圧倒的な差がある場合は、知識を分けることも大事ですが、多少の差だったら、意見を交換し合う方がよっぽど楽しいと思います。

自分の知っている情報を言い合うだけになると、知識自慢みたいになって、詳しい人もそうでない人も、会話していて楽しくありません。

知識が深い人の言うことが絶対に正しいこともないし、知識が浅い人が言うことが絶対に間違っているわけでもないです。

そして何より、こういった楽しい会話を増やすことが、そのジャンルを盛り上げるための不可欠な要素だと思います。

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