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Web制作/Web活用支援のこと

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Web/Web活用支援について考えたこと、学んだことをストックしていきます。
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#コンテンツ

営業職や接客業の経験がある人はコンテンツ制作に向いている理由。

Webコンテンツに論理性が必要なのは前提として、その上でWebコンテンツは接客/もてなしの場であると思っています。同僚ライターがロジカルなテキストを書けるようになったので、次は接客性を付与していく段階的。接客のバイト経験ありとのことで伸び代しかないと思っています。これから楽しみです。 テキストを読んで修正したりアドバイスするときは「これは誰に向けて書いたの?それはどんな人?何に困っている人をイメージしたの?」がメインになります。ほとんどの人が「ユーザーファースト/コンテンツ

Webコンテンツにおいて「ネタがない」と言うのを禁止にしている理由。

Webコンテンツが書けないという方はたいてい「ネタがない」と言います。しかも、書かない人ほど言う。違うんですよね。ネタは毎日の仕事の中にすでにあります。顧客からの問い合わせメールや電話や同僚との会話の中に。ないのはそれを見つける目です。ぼくはネタという言葉が嫌いなので「切り口」と呼んでいます。同じ製品でも角度を変えれば切り口はいくつもあるはずです。 顧客の立場 既存客に説明する場合 新規客に説明する場合 検討中の見込み客に説明する場合 製品の機能 Aの機能にフュー

本気で褒める。評価する。

突然ですが、下記のテキストはぼくがどんな状況のときに書いたものだと思いますか? 7月のテキスト 8月のテキスト 9月のテキスト Web活用支援をしているA社様から「コンテンツと配信メールを書いたからフィードバックしてください」と依頼された際のお返事です。Web活用支援2年目のA社様は「コンテンツを書く」という最初のハードルを超えてくださったので、今のぼくは自発的に書いてくださったコンテンツや配信メールを見て改善点をお伝えする役割です。 読んでいただいたように褒めるこ

BtoB中小企業がブログ記事を書けるようになるコツ/社内カルチャーとして定着させるコツ。

Webを活用したいけれど、とにかく書くのが苦手で…という製造系BtoBの中小企業様が多い印象です。これまで手掛けてこなかったので当然ですよね。ポイントは文才やスキルではなく「習慣化を経た社内カルチャーの醸成」です。そのためのコツを簡単にまとめました。お試しください。 書くコツ 製品/技術ページを再確認し、説明不足を見つけたら追加して書く 電話やメールで顧客からきた相談への回答を書き換えて記事にする 社内を取材して書く 顧客を取材して書く 業界ニュースを書く 社内

「初回訪問のWebユーザーはコンテンツを読んでくれない」という仮説。

「初回訪問のWebユーザーはコンテンツを読んでくれない」という仮説を信じています。 ここから逆算するに、Webページでまずやるべきことは論理的な説得じゃないんですよね。今にもページを離脱しようとしているユーザーに「ん?」と思ってもらうことです。特に製造系BtoBのWebでは。 ページの上から下まで数秒で移動するユーザーの目に「これは読んだ方がいいかも」と思ってもらうその一瞬が「ん?」です。ユーザーが近寄ってくれる瞬間。それに寄与するのはロジカルな長文ではありません。その内

Webページの設計は「何を見せたいか」ではなく、「何を見たがっているか」で考える。

人は興味のあるものしか見ない 興味の有無を数秒で判断する だからWebページを設計するときは「何を見せたいか」ではなく、「何を見たがっているか」で考えるべきで。それを見出しに落とし込んでいく。Webディレクターはユーザーの興味にそった文脈を見出しで作れないとダメだと思っています。 それはユーザーの気持ちを推理するのと近くて。ペルソナはそのために作るんですよね。彼らのインサイトにそって推理を働かせ、そのページでの経路とゴールを組み立てていく。サイトを公開したら自分の仮説が

仕事におけるテキストコミュニケーションとその役割。

仕事において、ぼくはけっこうテキストでのコミュニケーションを信じている。必要があれば1000字を超えるメールを平気で書く。先日も「ちょっと困っちゃって…」と社内で相談された案件があったので、現状の整理と課題と解決策をメールで書いて顧客に送ったら1300字になった。 パッと見はけっこうなボリュームだけど、好意的に受け止めていただき建設的なメールが返ってきた。 同じ内容を電話やオンラインMTGでも説明できるけれど内容が複雑なので理解いただくのに労力が必要だし、何より「説得する

中小企業BtoBサイトのトップページで掲げるメッセージは2つだけ。

もしあなたの会社が製造系BtoBの中小企業だとしたら、Webサイトトップページのファーストビュー(最初に目に入るエリア)で掲げるメッセージは2つだけです。 自社は何の専門家であるか 顧客の何を解決するのか ここが曖昧ならまずは固めましょう。デザインやら機能やらはもっと後の話です。 - - - - - Webトップページのファーストビューに「新商品出ました!」の宣伝とか、「未来を創る◯◯」みたいなポエムが掲載されてるなら再考しましょう。中小企業の場合、コンテンツで集

ラストワンマイルはWebサイトでも重要。

物流でよく使われる「ラストワンマイル」はWebサイトでも重要です。 メールやSEO、SNSなどでユーザーに届ける作業もラストワンマイルですが(これはこれで超重要)、情報設計ではマイクロコピーがそれに該当すると思っています。マイクロコピーはセールス的なTipsと思われがちですが違うんですよね。マッチング精度を高めるためのラストワンマイルです。 例えばBtoBコンテンツでよく使われる表現。 会社の強みが「スポット生産」ならそう書くべきです。「試作の迅速対応」ならそちらに。◯

AI普及によるWeb活用の変化(妄想)

AIによるテキスト生成 ユーザーからの質問にAIが答える 近い将来、上記2点が一般化すると思っていて。企業のWeb活用にどんな影響が及ぶのだろうな…とぼんやり考え始めています。 - - - - - - - - - - - AI普及によるWeb活用の変化(妄想)「検索」の前に「AIに訊ねる」が起こる 「◯◯とは」のコンテンツでは集客できなくなる 「その技術はこの会社が対応できます」とAIの返答で紹介&リンクされることが重要になる 受け皿としてのWebサイトはしばら

どんなことでもコンテンツにしておけば、いつか誰かの役に立つ。

どんなことでもコンテンツにしておけば、いつか誰かの役に立つ。 そう信じています。だから、「こんなの他社もやってるし」とか「たいした技術じゃないし」「もう古いし」とかは全部NGです。上司がそんなこと言ってきたらグーパンチ。コンテンツの価値を決めるのはユーザーです。あなたでも上司でもありません。 - - - - - - - - 「この技術/この製品はこういう人に価値があったんだ!」と発見できるのがWebの特性のひとつでもあります。100点満点を取ることが目的の学校のテストと

どうやったらWebで成果を出せるようになりますか?

下記のツイートを見て、本当にそうだなあと思いました。 実際、これはあります。社長自身が書くブログが良質な引き合いを生んでいるのを直に見ています。依頼する気満々のメールがブログを見たユーザーから届くんですよね。 ポイントは「自社のプロダクト」や「自社の取り組み」を心からお薦めしたいと思っていることで。それは制作会社が書くコンテンツではない。社長だからこそできることです。 - - - - - - - - 「おすすめしたい!」という気持ちにあふれたコンテンツには敵わない

集客コンテンツの作成がうまくいかない時の注意事項 for Webディレクター

1年前に書いた社内向け資料を久しぶりに再読しました。今読んでもそんなにおかしな所はなくホッとしました。 BtoBのWebサイト制作において、「コンテンツによる集客」が施策になるのは耳タコですが、大体苦戦します。「うまくいかない時の注意事項」としてWebディレクター用に作った資料です。よかったらご覧ください。 集客コンテンツの作成がうまくいかない時の注意事項 for Webディレクタートピッククラスターとピラーページの概念はWebサイトにおいて集客の基本になるし、取り組みや

Webは店舗。書くのは仕事。

Web活用において「コンテンツが書けない」という人は多いですが、みんな文章が書けないと勘違いしてるんですよね。書くためには「テーマと対象と構成」が必要なんです。文章はそれらを通過した結果に過ぎません。それがないのに「文章が書けない」というのは空中に柱を立てようとするのと同じです。 設計図も土台もないのに空中に柱を立てようとしてもそれは無茶です。稀に立てられる天才もいますが、企業のWeb活用で必要なのは天才性ではありません。「このテーマはどう構成したら対象に伝わるだろうか」と