マガジンのカバー画像

Web制作/Web活用支援のこと

544
Web/Web活用支援について考えたこと、学んだことをストックしていきます。
運営しているクリエイター

記事一覧

製造系BtoBにふさわしいWeb活用の型を見つけたい。

製造系BtoBのWebサイトで欲するのは「すぐ案件化しそうな具体的な相談」なのですが(よく勘違いされますが受注ではない。製造系BtoBの場合、Webから即受注なんてない。必要なのは商談につながる相談)、そういった相談の30%程は「新規ユーザーで直接流入」なんですよね。見積もりフォームとか試作フォームにダイレクトで入ってくる。検索からでもメールからでもなく。リファーラルでもない。URLでドンと入っている。ログを見てもそれ以前にWebサイトに訪れた形跡がない。(HubSpotはそ

だからコンテンツにしろ(特に製造系BtoB)

製造系BtoBのWeb活用支援をしていると「こんな超大手企業から問い合わせがくるの!」と思うことが年に数回ある。それこそ世界を代表する企業の開発担当者が自分で検索して、三日に一度くらいの頻度でWebサイトに訪れてあれこれコンテンツを見て(ログでわかる)、いろいろ悩んだり比較検討した上で一ヶ月後に満を持して「◯◯を◯◯する試作をお願いできますか」とWebから問い合わせくださることも珍しくない。 そんなの当たり前じゃんと言われそうですがいやいや。地方中小企業からしたらトヨタとか

負けてられないぜ (年下の同僚たちの成長を見て思ったこと)

この一年、年下の同僚たちがめきめきと実力をつけているのを間近で見ています。彼ら彼女らの共通点としてやっぱり困難な仕事を乗り越えているんですよね。困難とは案件のボリュームだったり、難解さだったり、初めての挑戦だったりとそれぞれなのですが。 成長手法としてそれが正しいか否かはぼくには分かりませんが(もっとスマートなやり方があるのかもしれない。知らないけれど)、明らかに成長しているしパワーアップしている。本人たちはそこまで自覚してないかもだけど。とにかく何とかせねばならない状況で

仕事しようぜ。(見えないWebユーザーを意識するために大切なこと)

ある日、運営堂の森野さんから下記のメールが届きました。 こういう質実剛健なメールは好きです。(ぶん投げともいう) a2i代表・大内さんからのメールにはこんな風に書かれていました。 見えないユーザーをどうやって意識するか?いただいたテーマは企業のWeb活用において重要な視点です。端的に答えるならば、「見えないユーザーをどうやって意識しよう」と日々問い続けることだと思っています。それが立脚点であり具体的な対応策です。なんだそれ。トンチか。と言われそうですが。いやいや。本当に。

コンテンツで選んでもらう時代が終わり、製品やサービスで選んでもらう時代がくる。たぶん。

Webコンテンツに特化した生成AIサービスの案内を受けました。数分で作られた4000字のサンプルテキストによくできてるなあと感心つつ、「こりゃあ、コンテンツで選んでもらう時代は終わるな…」と感じてしまいました。コンテンツではなく製品やサービスで選んでもらう時代になる。当たり前ですが。 ソースを入れたら自動でテキストが手に入るんだから、作れる/作れないの差はなくなる。コンテンツの差分は限りなくゼロに近づく。じゃあ、どこで差別化するんだっていったら「どんなソースを入れるか?」で

国内中小企業のBtoBマーケティングでSansanがワンチャン無双できるのではないかという妄想。

まったく根拠のない話ですが、法人用の国産CMSの決定打はSansanが打つのではないかと勝手に期待しています。名刺管理のシェアは国内随一だし、CRMやMAの領域も手を伸ばし始めている。企業のWeb活用においてあとはWebコンテンツの管理と連携なので、SansanによるオリジナルCMSのリリースで国内中小企業のBtoBマーケティングはSansanがワンチャン無双できるんじゃないか…と妄想しています。何より国内の名刺管理ツールとしてシェア82%なのが最大の強みですよね。国内企業を

何を喋るのかより、どのように喋るのか。

その人が何を喋るのかより、「どのように喋るのか」に興味があります。威圧的に喋るのか、自信なさげに喋るのか、楽しそうに喋るのか。おどおどしながら、ふてくされながら、被害者ぶって、忖度しながら、マウント全開で、労わりながら、自分の世界に閉じこもりながら。本当に色々あります。 その人の話す内容がいかにロジカルだろうが威圧的だったりマウント全開な話し方をするんだったらぼくはほぼ聞く耳を持ちません。ふてくされたり、被害者ぶったり、責任逃れみたいな話し方をするんだったら、やっぱりぼくは

これからWeb活用を始める中小BtoB企業の心構え。

Web活用支援をしているA社様に送ったテキストです。書き終えて、『これからWeb活用を始める中小BtoB企業の心構え』がまとまっているかも…と思ったので共有します。 Webを活用する初年度のコツ営業活動の推進を目的としたWebを活用する際に初年度のコツがあるとしたら、「お客様へのメール配信を必要以上に恐れないこと」かなと思っています。メール配信はこちらから主体的に行えるものなのでどうしても慎重にななってしまいますが、ここは勇気を出して慣れていただき、一年後には毎週メール配信

マーケティングサイトという言葉を造語した当時の背景。

マーケティングサイトについてこんな言葉は本来存在しません。検索してもほぼ出てきません。4年前にぼくが作った造語なので。同時多発的に業界内で使われていても全然不思議ではありませんが。4年前に初めて使ったのがこちら。 そもそもおかしな言葉なんです。Webサイトの主たる目的のひとつがマーケティングなんだから。意味が重複しています。頭痛が痛いみたいなことです。 造語が必要だった背景じゃあ、何でそんな言葉を作ったのか。コーポレートサイトの対となる概念が必要で、苦肉の策として生まれた

「営業活動とその仕組み」の語られなさ。

中小企業を対象にHubSpotでSFA的な導入支援をしていると「営業活動とその仕組み」の体系的かつ累積的な語られなさをよく感じます。いや、ヒアリングをすれば現場の声は出てくるんですよ。でもそれらは個人的な感想や意見であって(それも大切ですが)、「自社の営業活動はこのような仕組みでこのようにワークする」といったテーマがこれまで語られてこなかったのではないかという感触が強い。対話の累積がないために「前提となる言葉や文脈」がなく、個人的な感想や意見に終始する。経営層やマネージャー職

「中小企業が経営基盤の強化に向けて注力する分野」を2020年と2024年で比べてみた。

日本政策金融公庫による資料『中小企業の景況見通し』の<経営基盤の強化に向けて注力する分野>を2020年と2024年で見比べてみました。2020年といえばコロナの国内感染者が年明け早々に初めて確認された年です。この資料はそれ以前の2019年12月に作られているので、コロナ禍を想定していない景況になります。 2020年 1位 営業・販売力の強化 2位 人材の確保・育成 3位 売価格引き上げ、コストダウン 4位 財務体質の強化(借入金返済等 ) 2024年 1位 人材

ひとは興味がないものを理解しようとしない。

「話せばわかる」「ロジックが重要」とよく言われますがぼくはちょっと違うと思っています。その前に興味を持ってもらうことが大切なんですよね。ひとは興味がないことを理解しようとしない。たいていは「興味 → 理解」の順番なので。誰かに何かを理解してもらおうと思ったらまず興味を持ってもらうこと。 家族や上司部下などは「関係性」があるので労力が少し省かれます。耳は傾けてくれる。とはいえイントロ部分の省略なので、家族や部下といえども「興味をもってもらうように働きかけること」は大切になりま

「採用専任者を募集するランディングページを作りませんか」という提案

採用サイトについて建設会社さんと意見交換する中で、「やっと採用して、丁寧に育成して、資格取得も支援して、土木工事の現場監督としてようやく一人前になろうとする若手を行政が中途採用でぶんどっていく」という話を聞く。うーむ。いかにもありそうな話。採用活動はマジで戦国時代だと思います。 とにかく募集がなくて…とお困りの地方中小企業様に試してもらいたいのが「採用専任者の募集」です。今の時代において採用活動はとても専門性の高い職務だと思っています。採用計画を作れなくてはいけないし、企画

創造性と面倒な作業は2つで1セット

どんな業務でも仕事の大小を問わず「創造性」が求められます。ただポイントはその仕事が完了するには「作業」も必要なんですよね。体感的には1:9の割合です。作業が9です。作業は面倒くさいです。4月から社会人ルーキーになった人の中には「もっと創造的な仕事がしたいんだ!」と戸惑っている方もいるはずです。でも、創造性と作業はセットです。コインの表と裏みたいに。クオリティを上げるために必要なことだったりします。「面倒くさいぞ。世の中の大事なことってたいてい面倒くさいんだよ。面倒くさいってい