今井正司|こころラボ

メタ認知と注意制御に焦点をあてた心理的支援を専門としています|X(旧Twitter )…

今井正司|こころラボ

メタ認知と注意制御に焦点をあてた心理的支援を専門としています|X(旧Twitter )では note 記事の元になっている大判スライドを投稿しています。

マガジン

  • voicy|今井正司の「こころが軽くなるラジオ」

    voicyの放送後記をお届けします。

  • 中高生のための心理学

    中高生のみなさんが感じているさまざまな思いを心理学で整理してみませんか?人間関係・勉強のこと・家族のこと、様々なことでモヤモヤしていることがあるかもしれません。自分らしく生きようとするみなさんを応援します!

  • マインドフルな子育て

    子育ては喜びとともに苦しいことや辛いこともあります。そんな時は、マインドフルネスの考え方や実践を取り入れてましょう。自分らしい子育てを実践する方を応援します。

  • 子育てと教育

  • マインドフルネス

    マインドフルネスの記事をマガジンにしました。マインドフルネスの概念をわかりやすく説明し、みなさんが実践できるような情報を順次アップデートいたします。

最近の記事

【放送後記】#29 心を癒す効果が確認されている「祈り」の言葉

自分に優しくするって、くすぐったい響きだった  「自分に優しくする」という言葉を見聞きして、すんなり心に入ってくる人はどれだけいるのでしょうか? 私は自分自身が、この「自分に優しく」という言葉に、くすぐったさを長らく感じていました。しかし、今の私にとって、この言葉は人生を支える大切な理念になっています。自分に優しくすること(または、その概念そのものに)抵抗感がある人は、きっと、優しくするということを体感しづらい生き方をしてきた人かもしれません。または、厳しい環境を生きぬいて

    • 【放送後記】#27【非機能的思考4/10】根拠はないけど結論は決まっている?(結論の飛躍)

      誰だって結論が飛躍してしまう瞬間  気分が落ち込んでいる時は、考えていることが現実的じゃないことが多いと思います。人からは「考えすぎ」と言われてしまいますが、それでも、自分自身では現実的だと思っているものです。現実的じゃなくなる原因はなんなんでしょうか?それは、現実的な情報に基づいた推論が行われていないからです。つまり、根拠のない結論を出しているということが問題になるわけです。根拠のない情報収集の際に行われるこは「占い師」と同じことを行なっています。つまり、他人の心を勝手に

      • 【放送後記】#17 腰が重い人への最高の言葉がけ

        一人でやるよりも誰かとやることの方がいい  では、子どもに歯磨きをしてもらうためにはどうしたらいいかということを例にして、どんな言葉がけがいいかということについて考えました。結論は、「一緒に歯を磨きに行かない?」でした。この「一緒に〜しない?」という言葉がけの効果は絶大です!子育てでは、この方法は効果があると評判がいい方法なのですが、実は大人も大変なんです:笑。というのも、誘ったからには、誘った人も実行しなきゃいけないからです。子どもに勉強をしてほしい時は、「勉強しなさい!

        • 【放送後記】#16 仕事を楽しめる人の持ち物の特徴

          私のApple愛について  放送では、文房具などの持ち物に自分のこだわりを持つことの大切さについて紹介しました。「文房具だったら書ければいい」という価値観もあると思いますが、私たちの世界は、実は「感情的なこだわり」に満ちてします。都内に出張にいくとスポーツカーがたくさん走っていて驚きます。私は車の免許を持っていないのですが、それでも「かっこいいなぁ」と感動しますし、運転してみたいなと感じます。でも、車なんて走れば一緒でしょというなら、自動車も電車もバスにもデザインは必要最低

        【放送後記】#29 心を癒す効果が確認されている「祈り」の言葉

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        • 大人のADHDのためのマインドフルネス
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        記事

          【放送後記】#15 自分に優しくって一番難しい!

          自分に優しくという感覚がわからない  昔の私は、「自分に優しく」という言葉を聞くと、「綺麗事」「甘え」「歯の浮くようなことば」などと、ネガティブな言葉や気持ちがすぐに浮かび上がるような人間だったように記憶しています。それだけ、自分に厳しかったかというと、そんなわけでもなかったと思いますが、なぜか「自分に優しく」という表現に類似した言葉に抵抗感を示していました。今考えるとそれは、自分に優しくすることへの恐怖だったのかもしれません。  厳しく育てられると、優しさの背景にある理由

          【放送後記】#15 自分に優しくって一番難しい!

          【放送後記】#14 大人になってから心理学を学ぶ方法

          実用的な心理学を学ぶためには  「大人になって心理学をちゃんと学んでみたいという気持ちになったんです」とお話ししてくださる方が増えている気がします。心の大切さがより際立つ社会において、心理学が社会に浸透しているとは言い難く、それならば自分で学んで実践しようと思われることは素晴らしいことだと思います。カウンセリング的な心理学ばかりではなく、育児やビジネスにも心理学を生かしたいという方はたくさんいらっしゃいます。そして、実際に心理学を生かして成功している方もたくさんいらっしゃい

          【放送後記】#14 大人になってから心理学を学ぶ方法

          子どもに関わる教育者・支援者・保護者のための心理学講座

          子どもに教育や支援をしている方や保護者の方に向けた心理学講座を企画した背景 「学校の先生・支援員や保護者の方と、困っている子の学びや適応について一緒に支援方法を考える」という活動を心理学の専門家として長年行ってきました。実際に支援現場に出向いて支援活動を行ったり、お子さんや保護者さんへのカウンセリングを行うほかにも、年間30回近い講演会や研修会において、心理学的なアプローチについて紹介しています。講演会や研修会の後に行われる雑談や個別相談会の時間では、講義で紹介した心理学的

          子どもに関わる教育者・支援者・保護者のための心理学講座

          【放送後記】#11 親への辛い気持ちを軽くする【3】過去の自分の想いを「今」に持ち込まない勇気

          今の私の価値観を大事にするには勇気がいる  自分の価値観は家族からの影響が大きいことは誰でも実感できると思います。その価値観が良いものであればいいのですが、「悪いもの」と感じる場合は、自分のことが嫌いになったり、自分が誰かに悪い影響を与えているんじゃないかと不安になったりします。そのように感じると、その価値観を否定するために、自分に与えられた価値観とは逆の行動をして、自分を別の存在にしようと試みます。しかし、実際はうまくいかないことが多く、それどころか、余計に苦しむことがあ

          【放送後記】#11 親への辛い気持ちを軽くする【3】過去の自分の想いを「今」に持ち込まない勇気

          【放送後記】#10 親への辛い気持ちを軽くする【2】:自分の辛いエピソードを悪化させない

          辛い過去のエピソードを繰り返し考えてしまう理由  親への辛い気持ちが湧いていると、過去の嫌なエピソードが頭の中を駆け巡ってきます。そのエピソードは毎回毎回同じ内容であるにも関わらず、いつものように考えてしまう状態に、気分が落ち込んだり、怒りを感じたりすることも少なくないと思います。  なぜ、そんなに辛い気持ちになるのに、私たちは過去のエピソードを繰り返し考えてしまうのでしょうか?その理由の一つとして、原因を理解したいという気持ちが背景にあるののかもしれません。過去のことを繰

          【放送後記】#10 親への辛い気持ちを軽くする【2】:自分の辛いエピソードを悪化させない

          【放送後記】#9 親への辛い気持ちを軽くする【1】あえて「毒親」と言わない選択

          「毒親」と言いたい気持ち、わかります!  放送でもお伝えしましたが、親に対する辛い気持ちは、ふとした時に日常生活に影をおとします。そのような辛い気持ちを抱えている人は多くいます。多くいると断言できるのは「毒親」という言葉の流行からもわかります。自分の親のことを「毒」と言ったり考えたりすることで、自分の気持ちを整理したり、負けない気持ちを強く持ったり、冷静に親を見ようとしたり、さまざまな気持ちで「毒」と認定したい気持ちは痛いほどわかります。しかし実際は、いくら毒親と認定したり

          【放送後記】#9 親への辛い気持ちを軽くする【1】あえて「毒親」と言わない選択

          【放送後記】#8 自分の行動ルールを変えてみる

          自分のルールが一番変えにくい  私たちの行動は全て自分ルールに基づいて行われていると言っても過言ではありません。社会的なルールや常識も、自分ルールとして落とし込まなければ、実際は社会的なルールは守られないわけですから、「自分ルール、恐るべし」なんです。そして、自分ルールは自分で作ったルールであるがゆえに、そのルールを変更することは困難を極めます。  自分ルールと他人の自分ルールを擦り合わせることで対人関係が円滑になったり、多くの自分ルールの共有が「常識」となることは理解でき

          【放送後記】#8 自分の行動ルールを変えてみる

          【放送後記】#7 コミュニケーションの性差:面白い女性の印象は?

          男女差の研究の不思議  心理学の研究をする時に気をつけることの1つに(性差:男女差)があります。男性と女性では心理的メカニズムが違うことが想定されていることも多くありますが、最近の研究では「性差無し」という結論にいたっているものも多くあります。たとえば、「理系脳=男・文系脳=女」の前提にありがちな書籍がたくさんありますが、前提自体に根拠がないことが明らかにされています。今回の放送のコミュニケーションいついても、性差について話していますが、研究によっては性差がないとされている

          【放送後記】#7 コミュニケーションの性差:面白い女性の印象は?

          【放送後記】#6 私のリラクセーション方法

          好きなもの×好きな活動  私はそれほど趣味はないのですが、文房具や小物で「いいなぁ」と思うものを身の回りに置いておくことが好きです。今回の放送では、観葉植物やメダカの話をさせていただきました。気づいた方もいらっしゃるかもしれないですが、観葉植物やメダカは置いておくだけではなく、関わりが大切になります。つまり、お水をあげたり、餌をあげたりする関わりもリラクセーションになります。  観葉植物もメダカも毎日毎日みていると、ほとんど変化を感じないと思う人もいるかもしれませんが、実は

          【放送後記】#6 私のリラクセーション方法

          【放送後記】#5 ネガティブ思考は「頭の中の出来事」でしかない?

          現実感がある思考はどうしたらいいのか?  自分の置かれている状態がピンチの時は、ネガティブ思考は現実的だと考えがちです。少しでも危険を回避できるならと思い、ありとあらゆるネガティブな想定をしてしまうかもしれません。自分を追い詰めるような具体的な問題がある時は、マインドマップなどを使って思考を整理しておくと良いです。「解決する思考」と「行き過ぎな心配」をできる限り分けておく必要があります。とはいっても、問題が重大で大きいほど、不安も大きくなってしまうでしょうから、マインドマッ

          【放送後記】#5 ネガティブ思考は「頭の中の出来事」でしかない?

          【放送後記】#4 身体は「今ここ」なのに頭の中はタイムトリップ?

          「今ここ」に意識を向けることが難しい時  何か好きなことに集中しいている時って、とても気持ちいいですよね。でも、集中力が散漫になっていたり、嫌なことに意識が向いてしまう時は、何とも言えない不快感が身体を覆っていきます。嫌なことって、結局は「最悪な事態を想定している未来のこと」 or / & 「悲しみや怒りに震える過去の出来事」のいずれであることが多いのではないでしょうか。私たちは、そんな未来のことや過去のことなどを考えたくないし、考えない方がいいに決まっていることは知ってい

          【放送後記】#4 身体は「今ここ」なのに頭の中はタイムトリップ?

          【放送後記】#3 心配性を軽くする:心配は役に立たない?! ウェルズ先生の来日話

          心配が魅力的な思考なのか?  心配をしたことはないという人はいないと思います。今回の第3回放送で心配の話はいったん終わりにしますが、本当はもっと心配のメカニズムについて知ってもらえるような話もしたいなと思っています。心配は問題解決的な思考でもありますが、やり方を間違えると不安を煽ってしまう思考にもなってしまいます。  頭で考えながら心配すると、どんどん思考が連鎖していきます。その心配の内容は、書くよりも早く、話すよりも早く、内容が展開しているように感じますし、実際にそうだと

          【放送後記】#3 心配性を軽くする:心配は役に立たない?! ウェルズ先生の来日話