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トレーニング頻度と正しいやり方

筋トレを始めて最初にぶつかる疑問が「週にどれくらいの頻度でやればいいのか?」と「どうやってやればいいのか?」の二つだと思います。

今回はこの二つの疑問「トレーニング頻度とやり方」について解説したいと思います。


トレーニング頻度

結論から言うと、全員にガシッと当てはまるトレーニング頻度と言うものはありません!

身も蓋も無い話ですがこれは真実です。

トレーニング頻度に関わらず、やり方や休養なども、摂取カロリーと消費カロリーの記事でも解説したように、性別や年齢、トレーニング歴や1日の活動量など、個人差によるところが大きいためです。

そこで今回はトレーニング歴、1日の運動量、性別、なりたい体や目標とする体など、個人差を考慮して解説します。

トレーニング初心者

まずこれからトレーニングを始める人や始めて間もない人、高齢者で健康増進を目的とした人など、いわゆるトレーニング初心者、楽しんでトレーニングを行いたい人、体を動かすために筋トレを取り入れている人を対象に頻度とやり方を説明したいと思います。

筋トレと聞くと今日は胸の日、明日は脚の日など、いわゆる分割法と言われる、その日ごとに鍛える部位を決めてトレーニングする方法が知られていますが初心者にはオススメできません。

その理由は、分割法だと頻度が空きすぎて筋肉も技術も成長しずらいことが挙げられます。

筋トレを始めたばかりの方は扱う重量が低く、フォームも不安定なので筋肉に効かせたり、筋肉を使い切る事が難しいです。
その一方で体が筋トレの負荷や動きに慣れていないので軽めの重量で少しやっただけでも筋肉痛になったり筋や腱を痛めたりします。

以上の事から初心者の方は正しいフォームを習得する事と体を筋トレに慣らす事を目的として、週に2〜3回程度、種目はBIG3と言われるスクワット、ベンチプレス、デッドリフトをメインに10回3セットの基本のトレーニングを行うのが良いと考えます。

重量やボリュームを追求する事が大切ですが、まずは正しいフォームを習得しましょう。

老若男女問わず、ボディビルダーやフィジーカー、ビキニフィットネス選手でかつ、トレーナーとしても実績のある方に教えて貰うのが最善だと思います。

よくあるケースが先に筋トレを始めた友人や知人、ジムの職員、実績の無いパーソナルトレーナーなどに教えて貰うケースですが、その人たちがしっかりとした知識、技術、経験があれば別ですが、ほとんどの場合、聞きかじった知識で言っているだけである事がほとんどです。

サッカー選手になりたいならサッカー教室、ピアノを弾けるようになりたいならピアノ教室に通うように、教わるなら高校生サッカー部よりJリーガー、吹奏楽部よりオーケストラ演奏家教わるように、怪我をせず効率よく結果を出すためには筋トレもプロに習うのが一番です!

しっかりとした実績のあるトレーナーに教わりましょう!

上級者

筋トレをある程度継続できて、より重い重量を挙げたい、ボディビルダーやフィジーカー、ビキニフィットネス選手のような体になりたい、大会やコンテストに出たいなどの上級者の方は、すでにそれぞれトレーニングのルーティンややり方が確立されているでしょうからここでは初心者トレーニングとの違いについて解説します。

上級者となるとそもそも筋肉がなかなか成長しなくなります。
初心者の項目で解説したのと逆に体がトレーニングの負荷に慣れてきており、ある程度の筋肉量を超えると体がこれ以上の筋肉は不要であると判断したりするためです。

そのため、分割法で1日当たりの負荷を高めたり、逆に全身法で頻度を高めたり、エブリベンチやエブリスクワットなどを行ったりと、筋肉に違う刺激を与える事が大切になってきます。

また、筋力を伸ばすためにプログラムを組んだり、ピリオダイゼーションなどの短期目標達成を目指したり、休養や睡眠も戦略的に取ったりします。

自身の成長を正確に知るためにトレーニングノートや体組成、腕周りや腰回りなどのサイズを記録する事も大切です。

記録と比較して成長が見られればトレーニングを継続すべきですが、成長が止まっているようならトレーニングや休養、栄養摂取の見直しです!

トレーニングのやり方(大切な事)

トレーニングを行う上で大切な事の一つにフォームがあります。

よく見るダメな例がパーシャルでネガティブを意識せず高速でヘコヘコしているパターンや、可動域は広いけど一回一回重さが抜けてしまっているパターン、最後の一回のネガティブを雑に降ろしてしまっているなどのパターンです。

筋トレで大切なのは①可動域と②筋肉緊張時間(TUT、Time Under Tension)③ストリクト(反動や勢いを付けない事)です。

筋肉の可動域

筋肉は大きく動かす事が大切です。

例えばアームカールで力こぶが出る位置、つまり上腕二頭筋の収縮位置でダンベルを持って狭い範囲でちょこちょこ動かしている人(パーシャルレップ)がいますが、筋肉には全く負荷が掛かっておらず何の意味もありません。

筋肉は最大に伸ばされ(伸張性筋収縮エキセントリック収縮)、最大に縮められる事(短縮性筋収縮コンセントリック収縮)により刺激も最大になり成長します。

力こぶが出る位置は収縮している位置だから「力が入っている」だけで負荷はゼロです。

仕事=力×距離、という物理の式がありますが、全く同じではないものの、負荷(仕事)=重さ(力)×距離と考えることができると思います。
例え100kg、200kgを持ったとしても、動かす距離が1cm(0.01m)、2cm(0.02m)では100×0.01=1kgmとなり、1kg分の負荷程度しか刺激は入っていない事になります。

これでは刺激が少なすぎて100回やっても200回やっても筋肉は成長しません!

筋トレは最大伸長、最大収縮(フルレンジ)を基本としましょう!

※種目や重さ、自身の柔軟性によっては怪我の恐れや負荷が抜けてしまう恐れがあるのでこれが全てではありません。
飽くまでも基本となる考え方としています。

筋肉緊張時間

筋トレを行う上で力を入れ続ける、負荷を掛け続ける事が大切です。

アームカールを例に取れば、挙げる時(ポジティブレップ)は反動や勢い(チーティング)を使わず上腕二頭筋の力だけで爆発的に挙げて、降ろす時(ネガティブレップ)はゆっくりと、重力に逆らって3〜4秒掛けて降ろすのが理想です。

挙げる時は反動を使って挙げて、降ろす時は重力の自由落下のままに一瞬で降ろす…
これでは筋肉が全く使えてないので筋トレとしては一回も挙げていないのと同じです。
※アームカールという「動きの練習」をしているだけなら力もスタミナも使わず大成功です!何の役にも立たないと思いますが。

同じようにペックフライやレッグエクステンションなどのマシンで一回一回、ガッチャン!ガッチャン!と、大きな音を出してスタックプレートを落とすようにしてやっている方がいますが、あれもスタックプレートがぶつかる=負荷が抜けている大きな音が鳴る=自由落下している、ので筋トレとしては半分意味がありません。
その上、挙げる時も勢いをつけたり反動を使ったりとチーティングで挙げていたら全く意味がありません。

トレーニングは最後の一回を降ろすまで、音が全く鳴らないくらい丁寧にやりましょう!

ストリクト

これまでにも出てきましたが挙げる時(ポジティブレップ)は反動や勢いを使わずに挙げる=ストリクトが大切です。

反動や勢いを使って挙げるトレーニングも筋力アップ狙いや降ろし(ネガティブレップ)を丁寧に行って刺激を与えるなど狙いがあれば良いですがそうでなく、勢いや反動で挙げて自由落下で一瞬で降ろす、落とすでは筋トレとしての意味は全くありません。

始めから反動や勢いを使って挙げるようでは設定重量が重すぎなのでもっと軽くして、ストリクトに挙げられる事が大切です。

限界を迎えたらパーシャル、チーティングで追い込む!

以上のように最初の1回目からパーシャル、チーティングで行うトレーニングはほとんど意味が無いトレーニング…とすら言えない、ただの「動き」です。

ストリクト&フルレンジで反復して行い、これ以上できない!限界!と思ったらそこからさらにチーティング、パーシャルで追い込む、というのが大切です。
※種目、目的など個人によります。

チーティング&パーシャルでも最後までTUTは意識してダンベルやバーベルはラックに戻す時や床に置くまで、マシンはスタックプレートが接地して作動部が戻るまで音も無く戻せるように癖づけしましょう。

よく動画やSNSでバーベルやダンベルを投げ捨てるように置いたり、マシンも大きな音を立ててガッチャン!と置いてる人がいますが迷惑だし危ないしマシンや設備も壊れるし力を抜く癖がつくしで良いことは一つもありません。

道具もマシンも丁寧に扱って、グッドマナーを心掛けましょう!


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