連載(41):人類の夜明|奉仕世界の教育
社会創造の担い手に育て上げる
もちろんこの間にも、語学、数学、物理、音楽、スポーツ、文芸などの一般教育が行われるのはいうまでもありませんが、加えて職場精神・社会精神といったものを身に付けさせるのも、学校教育の目的の一つです。
その甲斐あって中学生の後半ともなると、キラキラと個性が輝きはじめ、やがて生徒一人ひとりの進む道がはっきりと見えてくるのです。
こうして、次の専修学校へと駒を進めることになるのです。
専修学校での学習は、すでに職場へとつながっています。
その意味では、すでに奉仕社会人としての育成がはじまっているということです。
生徒たちは基礎教育を習うかたわら専門知識を身につけ、その知識を本物の知恵に変えるために、実際に職場に出向いて働きながら学ぶのです。
量を問わず質を重んじる職人根性を植えつければ、この世からきっと怠慢やマンネリを無くすことができるでしょう。
それが社会常識ともなれば、もう理想世界は不動のものとなるでしょう。
個性に見合った能力の開発を目指す
魂の遍歴によって人それぞれ極める道が違うから、当然生まれもった環境も能力も違ってくるでしょう。
だから基礎教育を重んじながらも、その上に個人色を輝かせる専修教育に力を入れなくてはならないでしょう。
となると、全員が全員高等数学を学ぶ必要もないし、高等物理学を学ぶ必要もない、その生徒が得意とする分野で思う存分特性を発揮させてやり、それを生きがいに転じてやるのです。
その特性を見極める場が学校です。
もし特性を発見したら、迷わずその道に導いてやるべきでしょう。
特に天童は国の宝ですから、大切に育ててやりたいものです。
この社会では、天童を拾い育てることを何よりも重視していますから、この世界では、科学も、芸術も、スポーツも、ますます発展していくのです。
人間としての喜びに触れさせる
人は幼いころ大きな夢を抱くものですが、その夢を大事に育ててやるのも学校教育の一つです。
したがって、できるだけ子供の夢が適えられる時間と環境を与えてやりたいものです。
自然との触れ合い、生き物との触れ合い、異国人との対話、有名人との対話、冒険の旅、そして宇宙との触れ合い、この夢実現に国が率先して加担し、子供たちに夢と希望を与えてやるのです。
学問だけが勉強ではありません。
また学校だけが勉学の場ではありません。
あらゆる環境が勉学の場であり、あらゆる人生体験が勉強なのです。
したがって触れ合う人びとはみな先生であり、あらゆる環境はみな教材なのです。
(つづく)