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003: 【会議】でも【物語】を創るのか。日本人は。


企業ブランド:海底撈①

「海底撈」という企業、中国では知らない人はいないと言われ続けている中国象徴ブランドのひとつ。
中国火鍋業界を席巻する圧倒的なリーディングカンパニー。
2022年現在でも中国における外食チェーン年商1位のみならずアジア全土でも1位に君臨している。
現地大人気の「マクドナルド」や「KFC」を圧倒してるんだから。
 日本国内店舗群も全店連日満員の大人気。
まさにアジア全土で中国火鍋=海底撈の構図。
ちなみにオーナー夫妻も、長年世界のビリオネアトップ500に君臨し続けている。
2022年9月時点においても。


序章

2014年2月18日(火)
海底撈を訪問し、受注した案件の確認。
①既存全商品リニューアル(16品種46SKU)
②WEBサイトリニューアル
③新ECサイト構築
すべての役割分担と作業領域・粗日程・粗予算の交渉まですべて両者同意。
「じゃ、帰ります」の段階で準主権者が、申し訳無さそうな顔つきで
「今田さん、相談があります」
私:「なんですか?」
準主権者:「実は、今月末の2月28日から弊社のカンファレンスを北京で開催します」
私:「カンファレンス?何のカンファレンスですか?」
準主権者:「弊社加工食品会社の年会です」
※年会とは日本で言う年次総会のこと。
私:「その年会にはどのような方が見えられるのですか?株主ですか?」
準主権者:「主要な株主はもちろんですが、主役は弊社商品を扱う全国の仲卸業者さん、つまり代理店さんなんです。」
私:「何名ほどの規模なんですか?」
準主権者:「000名規模です」
私:「で、弊社は何を?」
準主権者:「テーマデザインと会場デザイン、ツールデザイン全般をお願いしたいんです。」
準主権者:「あと、ノベルティも」
間髪入れず
ぶどうちゃん:「無理です」
ぶどうちゃん:「月末って来週ですよ」
私:「うん。無理やね」
その後現在の状況を聞きながら、結論、案件すべてののキックオフを2週間ほど伸ばすことでサポートする事となった。
但し、ノベルティ作成は流石に難しいだろうと。


提供された資料

第1章 

リミットまで1週間。

2月19日(水)〜2月20日(木)
スタッフによる会場下見とムービー撮影。
制作ツール類の納期時間の確定。納期日程ではない。時間がないので。
弊社はデザイン入稿まで。入稿後の印刷・出力・会場装飾・施工・美装は、海底撈の既存サプライヤーで対応。
最初に受注した3つの案件見積もりはぶどうちゃんと財務に任せた。

業務をすべて放棄。飲みに出る。

2月21日(金)
準主権者からぶどうちゃんに連絡が入った。
新商品のリリース準備が1品入稿間際なのだが、貴社で監修し手直しをしてくれないか。
その新商品は、2月28日からの年会にて正式発表後、即日販売スタートする商品。
まずは入稿間際のデザインを見ることとする。
小職は、来週スタートのニッスイキャンペーン類の入稿作業の真っ只中。
夕方、業務をすべて放棄した。
一人飲みに出る。その日帰宅したのは朝方だった記憶がある。

酩酊へと急ぐ
酩酊を彷徨う

第2章

浮かんだアイデア

飲んでたらアイデアが見えた。
2月24日(月)
週末夕方から翌朝まで飲んでいる時に、浮かんだアイデアがこの週を加速させる源だった。
いつもは妻と飲みに出ることが多いが、頭が混乱状態の時は一人で酒を飲む。
状況のわかる誰かがいると、正論を吐いてしまうので。吐き散らすが正解かも。
妻は小学校時代からの同級生である。
中国に渡ってから、小職の秘書をしている。
小職が業務に集中できるように、ぶどうちゃんと一緒に防波堤にもなってくれている。
今もこの関係は続いていて、感謝のみ。
話をもとに戻そう。

アイデア抽出までの思考5つ

①そもそもこのカンファレンスはなぜ開催されるのか?
一年の業務と数字の振返り報告。表彰。成果と反省を踏まえた総括披露。来年度の目標と今後の話。
参加者全員の前で発表し共有するため。

②このカンファレンスの芯の目的とは何か?
来年度の売上を嵩上げする。つまり代理店さんの士気を高めるともっと売れる。

③参加者共通の属性とは何か?
全国各地の地域一番で財を成しているかも。オーナー富裕層。カンファレンスやレセプションに慣れている。→忘れられない思い出を創るには?
→他の人に自慢したくなる出来事とは?

④主催者=参加者=メディア【相互メリット】は何か。
儲かること。
主催者と参加者は販売額が上がるほど儲かる。
メディアは読者が増えれば儲かる。

⑤このカンファレンスを実施したあとの最高の結果とは何か。
株式上場の前倒し。

5つの思考を一つに集約

一体感である。忘れられないほどの。
一体となってガーっと盛り上がる仕掛けを考えたらいいだけ。

第3章

アイデアを言語化

で、浮かんだアイデアは、これである。
急ぎアイデアをまとめ、クライアント側に送信した提案書。
資料送信後、即着電にて決定した内容。

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