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短編小説の箱庭

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一定のルールがないと逆に上手く息ができなくなってしまいがちの幾兎が、ルールなしで綴った短編を寄せ集めたマガジンです。 淡かったりハッピーだったり黒かったり、いろんなヤツが生息して…
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#竹青

神女、堕ちて

 告白いたします。
 あたしはある人間の男に、恋をしました。

 端麗な顔立ちのその男は、元は貧しい書生でした。幼いうちに父母と死別してから、親戚の家をたらい回しにされ、その間に自分の財産もみんな失ってしまったのだそうです。やがて育ての親である伯父に酒の一興で歳の二つ上の女を女房にと押し付けられるのですが、この女がまたひどかったようで、顔も醜ければ性格も憎らしく、主人である自分を一向に敬服しないの

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