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「共働き家族の第二のふるさとに」と企画 ikumado越前市ワーケーション報告②

育休&共働きコミュニティikumadoを運営する株式会社COEOは、福井県越前市観光協会と連携し、共働き家族向け親子ワーケーションプランを開発しています。
株式会社COEO代表取締役の千木良さんに、このプロジェクトをなぜ越前市と実施したのか、どのように実現したのか、お話をうかがいました。


越前市ワーケーション企画 定番の旅行先、「ふるさと」がほしかった

親子ワーケーションを企画したのは、越前市がとてもよいところなので一緒になにかできないか?とikumadoメンバーから持ち掛けられたことがきっかけです。
越前市は来年新幹線が開通しますが、それまではアクセスに時間がかかるため、週末ちょっと行って帰ってくる、というのが難しい。現地に長く滞在するならば、ワーケーションがいいのでは?となりました。

私は東京育ちでふるさとがなく、子どもが小さいときに旅行先に悩むことが多かったのです。そのため、毎年お米の収穫時期になると、子どもを連れて福島の農家民宿に行っていました。行先を定番にすることで、わたしも子どもたちも余裕をもって旅を楽しむことができたのです。
越前市で定期的にワーケーションできる環境を作れば、子どももよい経験ができ、第二のふるさとのような場所になると思いました。

保育園の壁…子どもを預けられるのか?

ワーケーションは2022年と2023年の2年にわたり実施しました。最初の年は2泊3日のトライアルだったので、参加者は半日くらい仕事をするところから始めました。私も現地に同行し、他の親御さんと子ども達を交互にみながら仕事をしました。

越前市観光協会のみなさまと2022年参加メンバー

ところが、翌年のワーケーションは4泊5日。仕事時間を確保する必要がありましたが、保育園が他県の子どもを預かることは、とても高い壁でした。
他県の子どもを受け入れていいのか? 料金はどうするのか? そういった反応をいただき、一度は頓挫しそうになりました。

そんな中、「親子ワーケーション」事業が福井県を通して地域活性化センターの助成対象事業として採択されることになりました。越前市議会の予算審議もいただき、越前市から保育園に通達があり、ついに公立保育園での子どもの受け入れが実現しました。
前例のない受け入れを実現できたことが今回の大きな成果です。越前市観光協会の皆さまをはじめ、受け入れに関わってくださった方々に本当に感謝しています。

とにかく親切! 「子連れ天国」な越前市の魅力

越前市は食べ物がおいしく、伝統工芸も盛んで、とにかく子連れにやさしいまちです。もたもたしていても話しかけてくれて、譲ってくれて、手を貸してくれる人ばかり。男性トイレにもおむつ替えスペースがあることが多く、まち全体が男性も子育てする前提になっています。
越前市役所もある武生駅前には「てんぐちゃん広場」という広い屋内子育て施設があり、そこも無料。県外の人も使えます。

越前市の観光協会の方も、越前市のことが好きになって移住されたとのこと。
県民性なのかはわかりませんが、皆さん親切で、子どももあたたかく受け入れてくれるまちなのです。越前市で働いている女性はキラキラ輝いて見えました。

越前市観光協会のみなさまと2022年参加メンバー

今後のミッションは、ワーケーションを負担なく続けること

受け入れ先の皆さまは素敵なおもてなしをしてくださった一方、大勢が一度に伺い、初めてのことでご負担の部分もあったように思います。これからは、受け入れていただく方にも楽しみにしていただけて、その上で長く滞在できるかたちをつくっていければと思っています。
2024年に新幹線が通ることで、よりアクセスしやすくなるのも楽しみです!
このワーケーションを、希望者がいつでも行きたいときに予約でき、受け入れ先に歓迎されるようなプロダクトにすることが目標です。

また、現地の共働き世代と交流して、共働きが当然という価値観にも触れたいと思っています。東京では平日昼間に開催されているようなPTAの集まりも、越前市では土日や夜に開催されているのです。
そして、親子ワーケーションによって働く場所の自由、働き方の自由を感じる人が増えることで、社会にある思い込みを越えた新しい体験が広がっていけばうれしいです。

ライターの感想

私も現在働きながら3歳の娘を育てていますが、これまで子連れで福井県に行こうと思ったことはありませんでした。けれどこういった企画があると知り、小さな子どもがいても遠くに行けるんだ!とワクワクしました。
こんなに子どもに優しいまちがあるなら、親子2人で行っても大丈夫かも…?すぐにでも越前市に行ってみたい気持ちです。2024年のワーケーション企画があるかはわかりませんが、今後定期的に開催されるよう応援していきたいです。

(取材・文:仲座さとみ)


今回のワーケーション起案者・梶並さんのインタビューはこちらから↓


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