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書評『発達障害の僕が「食える人」に変わった すごい仕事術』

私はよく、メンタルがくじける。

皆みたいに上手く社会人を、人間をできない。
私は普通とか一般的とか、平均とか、そういうものから溢れているな。
そうやってくよくよしているときに、読んだ本。

『発達障害の僕が「食える人」に変わった すごい仕事術』について。


きっかけ

だいぶ前に知人が薦めてくれました。
その時にちらっと見たKindle版がよさげだったので、いつか読もうと単行本を買い、そのまま置物になっていたのでした。

「ADHDか……私はそうは診断されてないから、ただのポンコツなんだけどな……」と、ずって思っていて読まずにいた本……。

手に取って、見返しをめくり、とびらをめくると

「はじめに」

「僕はジョブズではない」*

「自分が30歳になるなんて信じられなかった」*

*『発達障害の僕が「食える人」に変わった すごい仕事術』から引用

……

わ、これ、私だな……

そう思ったから、夜中だったけど、すぐ隣で家族も寝ているけど、蛍光灯をつけたまま、読むことにしたのです。


感想

発達障害をかかえながらもサラリーマンをされている、借金玉さん。
その人生と経験をもとに、発達障害やそれに近い いわゆるグレーゾーンの人へ向けた、生き方・生活の仕方の提案がつづられています。

いちおうジャンルとしては自己啓発らしい。

大部分の「そういわれている本」は、「気の持ちよう」とか「感謝する」とか、なんかそういう「性善説~~」みたいなやつが多い(とても曲解している)。そして、言葉は違えど、皆だいたい同じことを、長々と書いているだけの印象(とても曲解している)。

言っていることは間違ってないけど、それが出来たら云々……となるのがいつものパターン。

しかしこの本は何か様子が違っていました。
「必要なものはすべてぶっこむ」「会社とは、独自の文化を持つ部族と思え」というような、ユーモラスで読みやすい文章がつづく。
具体的な提案が多く書かれているのです。
ああしなさい、こうしなさい、ではなくて「このカバンを使ってください!」みたいな。

提案や「こうじゃダメなの?」という疑問にも、「なぜならば」という説明がしっかり書かれている。
理由がないと納得できない気質の私には、とても入ってきやすい、心地のよい本でした。

自分は
・忘れ物が多い
よくモノをなくす
人の顔と名前が一致しない
人づきあいが不得意(なんならうまくなりたくもない)

というような方は、読んだらなにかしらヒントを見つけられるのではないかな、と感じた本でした。


おわりに

おもしろかった。ためになった。
深夜から読み始めて、次の日の朝まで。4時間で読み終えてしまいました。
ただ、私には、これを読んでも腑に落ちないところがあります。

なんで、死んではだめなのか。

この方はなぜ、生きるほうを選んだのか。

この疑問は、私の受け取り方によるところが大きいのでしょう。
そう簡単に片付けられる疑問ではないので、またいろんな本を読んで、生きていく中で答えを見つけられれば、と思いました。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。



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