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冬に聴きたい名盤10選(私選)

冬に聴きたい名盤を10枚選びました。
一般的ではなくて、感覚的なものです。
別に、歌詞に冬を描写が入っているわけでもなく、個人的に「冬の空の下で聴きたくなるサウンド」があるんですね。
そういう音楽を聴くと、寒い冬を乗り越えられそうな気がします。
いい音楽が四季を彩ってくれるのが、いろんな音楽を聴いていて良かったと思うところです。


①『United』Marvin Gaye & Tammi Terrell('67)

'60年代のモータウン・レコードを代表する男女デュオ、マーヴィン・ゲイ&タミー・テレルの1作目のアルバム。
二人の優しくパワフルな歌声が最高なのは、もちろんのこと、バックのモータウンサウンドも冴えわたっている。賑やかなサウンドが寒い冬を温めてくれる。

②『Diana Ross Presents The Jackson 5』The Jackson 5('69)

マイケル・ジャクソンを擁したボーカルグループ・ジャクソン5のデビュー作。すでに完成の域にあるマイケルのボーカルのうまさは、偉大な先輩たちのカバーの完成度の高さからもわかる。
こちらもモータウン・レコードのアルバムで、やはりバックのサウンドも素晴らしい。明るく元気な曲が多く、パーティーにも合いそうなアルバム。

③『Donny Hathaway』Donny Hathaway('71)

ダニー・ハサウェイの2作目のアルバム。ここまでに挙げてきた作品は、明るめのものが多かったが、ここでは一転、しっとりとしたサウンドが味わえる。柔らかく温かい歌声、サウンドが聴く者の心を温めてくれる。
ラストの『This Christmas』は、CD で再発された時にボーナストラックとして、新たに収録された曲。タイトルの通り、クリスマスにピッタリな楽しい曲である。

④『Salsoul Orchestra』The Salsoul Orchestra('75)

サルソウル・レコードのハウスバンド、サルソウル・オーケストラの1作目のアルバム(なぜか、配信に同じものはなく、収録曲もジャケットも類似した別名のコンピがあったので、そちらのリンクも貼っておく)。
サルソウル・レコードは、ソウルミュージックの中でも、フィリー・ソウルの流れを汲んだ、壮大なオーケストレーションが特徴的で、本盤でもそのサウンドが聴ける。ストリングス・ホーンセクションの壮大さとファンキーなバンドサウンドが融合した楽しいサウンドが冬の寒さを吹き飛ばす。

⑤『MOTHER』V.A.('89)

糸井重里がゲームデザインを手掛けたゲーム『MOTHER』のサントラ。
楽曲の方は、ムーンライダーズの鈴木慶一が携わっている。ゲーム音楽をそのまま収録したのではなく、新たにスタジオでアレンジ・レコーディングされたものである(⑪はゲームの音源をメドレー仕立てにしたもの)。
とても日本人が手掛けたとは思えないほど、洋楽っぽいサウンドで、ゲームをやったことがない方にもオススメしたい。どれも名曲ばかりだが、特に⑦『SNOW MAN』が冬にピッタリなサウンド。

⑥『Gling-Gló』Björk Guðmundsdóttir & tríó Guðmundar Ingólfssonar('90)

ビョークがソロデビュー前に発表した作品で「幻のジャズアルバム」とも言われた。母国・アイスランドのバンドとセッションしたもので、その後のビョークの作品とも異なるサウンドになっている。
歌の方は、地元のバンドとの共演とあって、リラックスしたような雰囲気がある。ビョークの歌声・バックのサウンド、ともに冬にピッタリな味わい。

⑦『Mind Fruit』Opus III('92)

イギリスのテクノユニット、オーパスIII の1作目のアルバム。
カバー曲で、彼らの最大のヒット曲①『It's a Fine Day』に代表される透明感のある歌声、サウンドは冬にピッタリなイメージである。
冷たさを連想させるサウンドは、寒さが際立つものにも感じられるかもしれないが、冬の寒さを楽しさに変えてこそ、「冬にピッタリな音楽」といえるだろう。

⑧『Carnival』The Cardigans('95)

'90年代に日本でもヒットしたスウェーデンのバンド、カーディガンズの2作目のアルバム。'60年代風のアコースティックサウンドが魅力的で、冬の晴れた日に聴きたくなる明るいサウンドである。

⑨『The Fantastic Plastic Machine』The Fantastic Plastic Machine('97)

田中知之のソロ・ユニット、ファンタスティック・プラスチック・マシーン(FPM)の1作目のアルバム。ハウスを中心に据えた音楽性でありながら、渋谷系の流れも汲む彼のサウンドは非常にオシャレ。
打ち込みだけでなく、ストリングスやホーンも絡めた温かいサウンドが寒い冬に恋しくなる(ところで、こんな名盤が配信では聴けないのがとても残念)。

⑩『3』キリンジ('00)

キリンジの3作目のアルバム。このアルバムも別に歌詞に冬が含まれるような曲があるわけではないのだが、特にヒット曲の⑥『エイリアンズ』は、真冬の夜を連想させるサウンドである。
爽やかさとコクのあるアコースティックサウンドが、無彩色の冬の世界に彩を与えてくれる。

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