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「ナラティブを制する。」


デイヴィッド・パトリカラコス著・「140字の戦争 SNSが戦場を変えた  」を読んだ。

現代においてネットリテラシーが低い奴はまともな情報を受け取ることができないと思っているから、

俺はよくそれを高められる本を読んでいる。

この本はSNSの広がりにより情報革命がおこり、

文脈自体が変わった現代の戦争についてジャーナリストが徹底取材をした良書。



この本は一冊を通して

ナラティブの重要性を謳っている。


ナラティブとは物語の意味なんだけど、ストーリーとは少し違う。

わかりにくいかもしれないけど

ナラティブ…自分で創り上げている最中の物語。(ライブ感がある。)

ストーリー…他人が創った完結している物語。(ライブ感はない。感じれることもあるが。)

と、俺は解釈している。

色々調べてみたんだけど、少し前からマーケティング界でもナラティブの重要性が謳われていた。

https://forbesjapan.com/articles/detail/19051



なぜナラティブが重要かと言うと、

現代はテレビやネット等でドラマシリーズに取り憑かれて生きていて

その結果、

議論や無味乾燥で合理的なものより

感情に訴えるナラティブのほうが

強い影響力を持つようになったからだ。


「二十一世紀の戦争は、どの軍隊が勝つよりどの物語が勝つかのほうが重要だ。」

と書かれてあった通り、

もはや軍隊で勝ってしまうほうが物語で負ける可能性が高く

つまり、戦争で負けてしまう可能性も高いということ。



この本を読んで戦争だけじゃなく

俺みたいな凡人が情報発信で何か結果を出したいと思った時にも

ナラティブは意識するべきものだ。


俺は投稿のスキ数は重要視していなく

あまり気にしていないんだけど傾向は調べていて

自分の過去や現在を含めて語っている投稿は

比較的スキ数が多いと感じていたから

ナラティブの重要性を知ったとき納得する部分があった。

やっぱりナラティブは、感情が動いたり共感を生んだり何かと惹きつけられやすいんだろう。



ただ、情報発信する時にナラティブを意識するだけじゃなく

情報を受け取るときも意識しないといけない。


むしろ、こっちのほうが重要だ。

だって、ナラティブを意識した情報発信は

事実や論理よりも

感情的な訴えであるかの方を重要視しているんだ。

ということは、

仕掛ける側は常に感情を煽ってきているということだ。


実際、ロシアは自国に不利な事実が起きた時

フェイクニュースをネットにバラまきまくった。

その結果、

多くの人は感情を煽られ疑念の種が生まれ

何を信じていいのかわからなくなり、何も信じなくなっていった。

こんなことが現代は実際に起きているんだ。


現代はナラティブとナラティブ(物語と物語)の戦いになっていて

どの情報もめちゃくちゃ感情を煽ってきているんだ。

だから、感情が動いたかどうかでウソか事実かを決めるな。


自分の好みの情報やコンテンツしか見ないことだって意外と危険なことだ。

なぜなら、それは自分の正しさを確認してくれる気持ちの良いものだから

自然と偏見が強まり憎悪が増えてしまう。

それが人と人の分断を生み、結果的に戦争が生まれてしまう可能性があるんだ。


これからは、

情報発信の時に上手くナラティブを組み込むだけじゃなく、

全ての受け取る情報に感情を煽られず多角的に物事をみれないと

何がウソか事実かわからなくなる。

感情的になったら終わり。


それがナラティブを制するということだ。



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