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【売れるマーケ】“あなただけに!”という、究極の個客戦略。

暖冬になると、冬物衣料や暖房器具が売れません。

アパレルショップや家電店では、
「寒くならないかなぁ。
でも、自然相手だから、無理かもな」
と、諦めてしまいます。

そんな中、あるアパレルメーカーは、
厳冬だったシーズンより、
女性コートの売り上げを5割増させているようです。

暖冬になるという予想に、
早くから対応したのが成功の理由です。

軽量に見える素材を使い、ジャケット代わりにもなる
細身のシルエットにすることで、
ファッション性を高めています。

これにより、暖冬でも、
お客さまが欲しくなるように仕向けたのです。

個人商店であっても、
このような市場予測に合わせた対応はできるはずです。

今回は、さらに細かな“予測”で、
成功しているお店の話です。

個人商店ならではの
お客さま対応の究極の姿だとも言えます。

「○○洋装店」という、ありきたりな、
古い感のある洋服屋さん。

色褪せたマネキンが放置されたままのショーウィンドウ。
営業しているのかどうかわからない店頭。

決して、アパレルショップと呼べないようなお店です。

地方へ行けば、
まだまだこんなお店はたくさん残っています。

このお店は、一見さんを相手にはしていません。

お店を開けていても、
通りがかりで立ち寄ることは無いからです。

ならば、店主はどのようにして、
売り上げを確保しているのでしょうか。

『究極の個客戦略』

古くからのお得意さまが残っていたので、
その大切なお客さまのためだけに、
洋服を仕入れることにしたのです。

つき合いは長いので、
お得意さまの好みや持っている服は把握しています。

その情報をもとに、
そのお客さまに似合う服を仕入れてくるのです。

しかも、東京・大阪・パリ・ニューヨークなど、
ファッション最先端の地へ出かけていき、
仕入れたら、すぐにお客さまひとりひとりに電話します。

「パリから帰ってきたところなのですが、
 ○○さまがお持ちのパープルのスカートに似合う
 ブラウスを手に入れたのです。
 お出かけの際に、お立ち寄りください」

などと、まったくの個客対応で販売しているのです。

お得意さまの好み、
持っている服などを熟知しているので、
気に入っていただける服だけを
確実に仕入れることができています。

売れるかどうかわからない商品を仕入れるリスクが、
ほとんどありませんので、
お店を演出する必要がなくなっているのです。

誰もができる方法ではありませんが、
お客さまとの関係づくりができれば、
これほど強い販売戦略はありません。

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