アスリートを育てる親(見習い)の現在地を記録する

子供が夢に向かう道で
・どこまで親がサポートするのか
・どこまで自律を促して放任するのか
・なかなか進まない状態にどこまで介入するのか

などで毎日悩みながら試行錯誤してる、という話です。まとまりも結論もないです。本当に夢を叶えたときに、「あんなこともあったな」と読み返したいためだけに書いてます。

基本情報

子供が2名(姉小6、弟小4)いて2人ともアルペンスキー競技をしています。
姉が「オリンピックで金」と言い出してから横浜→長野の志賀高原(妻の実家のホテル)に移住しました。
子供たちは昨シーズンは2人とも長野県1位になりました。姉は6年相手に5年で全国で9位にも入りました。

用語の定義

例)今日のメニューは「走る練習」だった場合
サポート:走るためのコーンを置いたりストップウォッチ役をやったりすること。真後ろをついていく感じ。
放任:練習への開始や振り返りを全て本人に任せること。ノータッチ。
介入:何故走るのか、などを本人に例を伝え問うこと。ある程度上に引っ張り上げる行為。
例が良くなくて若干意味が混じっている気がしますがそこは気にしないでくださいw。

練習は誰のものか

子供たちには「本気で目指すことを通じて目標達成のプロセスを体感してもらいたい」と思ってます。本気で目指すものに巡り合ってくれてラッキー!という気持ちです。
さて目指しているものが大変高い目標なので、「いつ世界チャンピオンになるのか」から逆算して各年代の目標を設定して「今何をするべきか」ということで練習メニューなどを組んでます。本人だけが作るわけではなく、スキーのスキルコーチ、フィジカルコーチなど知見のある皆さんに助けてもらってメニューを作りました。
ここで大事にしたいと思っているこだわりは「練習は誰が意思を持ってやるのか」という超当然の問いです。私は趣味のラグビーを通じて普通の部活の選手から現役の代表選手などと接してきましたが、割と「親に/先生に/コーチに言われたからやる」ことが普通になっている人がいるなと思ってました。自分は周りに恵まれていたので親から勉強や部活などを「やれ」と言われた記憶がなく、自分の意思でやることが当然になっていたのでそんな選手たちを見てビックリしたのを覚えてます。
親として子供には「練習をしたい/してほしい」のイニシアチブを親が握ってはならないことを胸に、毎日接しています。

進んでやりたい練習は無い

ちょっと過激ですが「進んでやりたいと思える練習というものは無い」と私は思ってます。(違う意見がある方には100%同意します)
練習とは「今の自分の実力/体力/スキル/メンタルの100%を超えていく結果を生み出してくれる取り組み」であると考えていて、上記を満たさないものは練習ではないと私は定義しています。
この定義に立つと練習はすべからくキツイですし、私もやりたいと思ってワクワクしたことはないです。
トラック競技、マラソンでもオリンピックで金メダルを獲得されたゲブレシラシエ選手が「一番きついのは家に帰って運動着に着替えることだ」と言ってたことが大変共感するのですが、し始めるとなんやかんやで頑張るのですが、始めるまでが地獄です。
この地獄を、姉も小6ながら理解していて苦しんでいました。親としてできることは「やれ」ということではなく、「やる仕組み」を子供と一緒に作り、始めるまでの心理ハードルをとにかく下げて、やりきることで自信がつくようにすることでした。
小5の春から試してみては失敗し、試してみては失敗し、をずっと繰り返して今に至ります。ここでいう失敗は全面的に親の失敗で、子供は一生懸命頑張ったり悩んだりして確実に成長しています。ただ親がうまく環境を作り出していればもっと成長が加速していたのではないかという後悔がある、ということを失敗と呼んでます。

コントロールは出来ない。ただしやれることは一杯ある

子供をコントロールしたいという思いは一切ないし、そうなったらまずいと思い悩みながら接していますが、子供の夢への道には乗せてやりたい。何をするべきかいつも悩んでいますが、「やれることは一杯ある」ということが見えてきたのは私としては良かったです。
子供は私が選手として全盛だった25〜30歳で言っていたようなことを発言し始めており、「選手として大人」への階段を登りつつあると感じてます。もちろん予定通り進んでない面もありますが、確実に進歩していると感じます。

今の自分に出来ること

サポート、放任、介入をどのバランスでやるのか、は結局は子供本人とよく向き合い、言葉以外の情報にも目を向けて耳を傾けて、見えないものを見て聞こえない声を聞く。闇の中でバランスボールに乗っているようなバランスの上にしかベストはないのだろうと。しかも子供の成長で足場が変わるので常に観察を怠らないようにする。ラグビーや仕事を通じて得た全てのスキルを活用して今にチャレンジするしか無い。
世の中の「スーパー実力のある子供」の親御さんたちも大変なご苦労をされているのだろうなと思いますし、前を走ってうちの子供より先にオリンピックに出るであろう選手の親御さん仲間も少ないですがいて、その行動を見ているとまだまだやれるなと思います。
子供の成長を通して親も成長させてもらっているので、子供がオリンピックで本当に勝つようなところまで階段を登るということは同じ位置まで登らせてもらっていることになるだろうと。

はあ〜、まとまんねえ。
日々、「俺はあと1年で死ぬとしたら何を子供に残すか」という気持ちでやっていこうと思います。


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