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今さら聞けないファション用語【サーモンピンク】


僕の職場の服屋にそれはそれは目鼻立ちの整った美青年がいる。
ウルっとした瞳に華奢なモデル体型。

僕が女であればイチコロであろう。

そんな彼は顔が良いにも関わらず奢らない。日々オシャレにも余念なく、人当たりも親切丁寧。

天よ。我は二物を此処に見たぞ。

とぼやきたくなるぐらい非の打ち所がない。
その日、美青年が春物のセーターとワイシャツをそれとなく着こなしていたのを見て、年甲斐もなくさっそく真似しようと思い、春らしい緑色のセーターを着て仲間に見せるも

シーンとされる。

『なんかズンダっぽい』

なるほど禿げが着るとグリーンもズンダに見えるのだろうか。

だったらこっちのピンクが良いと女子に勧められて、結局ピンク色のセーターを買った。

『似合うというか、ズンダよりはマシ』

と女子から弄られるが、美青年は

『なんか垢抜けて良いですよ』

となかなかの反応。
服屋の店員が普段垢抜けてないのも本末転倒であるが。

なるほど最後は人に決めてもらうというのは大事だな。

と思い、仕事終わりに意気揚々とセーターを着て行きつけのラーメン久我山のカウンターに座ると。

『なんだお前その変な色のセーター。しかも全然似合ってねーし』

という大将の発言を皮切りに全カウンターの客から総バッシングを受ける。

『なんか色の悪いシャケみたい。』

と言われ、シャケコールがかかる。

『下に着ているシャツも鮭の皮っぽい。』

『マジでシャケに見えてきた!ウケる!』

と春の新作コーデは、シャケ一色になり、店内は笑いの渦に。

(美青年が着たら絶対こんなオチはつかないのに。)

ハゲがたまに色づくと容易に潰される。

今年もハゲへの風当たりは強そうである。

早く桜咲かないかな。

こうなったらドンキでイクラ柄のパンツでも探してやろうかと思う今日この頃。

皆さんシャケではなくてサーモンピンクって呼びましょうね!


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