見出し画像

あしたのジョー2 アニメ✖️マンガ比較 第四十六話 凄絶・・・果てしなき死闘

アニメおすすめ度 ★★★★★

ついに『あしたのジョー2』もこの次で最終回。
序盤完全に圧倒されていたジョーが段々とホセを追い詰めていくところで終わった前回。
しかしこのリードもいつまでもは続かない。
片目が見えなくなりゆくジョー、それが功を奏しホセを追い詰めた。
しかし、それに気がついたホセはジョーの死角からの攻撃に戦略を切り替える。
結果、再びジョーがホセに追い詰められていく。
非常に手に汗握る展開なのです・・・。

が、そんなジョーとホセの一進一退が起こる論理はあまり描かれないわけです。
ホセがジョーの死角に死角に回り込んでパンチを繰り出していくシーン、そんなに死角に回り込んでいる感じのある映像ではなく・・・。
そこにはあまり重点をおかずに作品を描いていく感じ。
ここはちょっと残念ではあるのですが・・・。
勝敗への論理よりも今回メインで描かれるのはこの戦いの中でジョーが背負っているもの。
途中でホセの顔が力石に切り替わったり、それがカーロスの顔になったり。
ジョーが戦っているのはホセという個人ではない、ジョーの過去全てと対峙しているわけです。
そして、それは拳を交えた相手だけではない、自分の幼少期や周りにいる全ての人。
それを象徴するようにアニメ版オリジナルで一言入るわけです。
「この泪橋は、上手く言えねえが、俺の中にどっしりと腰を下ろしちまっている」

マンガ版のジョーは常に一人、孤独、自分だけを信じて戦っている。
だから、アニメ版で紀子が言っていたような印象を持ってしまう。
「今度矢吹くんが旅に出たら、二度と、もう二度と帰ってこない。そんな気がするの私」
でも、アニメ版のジョーは違う。
ジョーは仲間を信じ、周囲にいる全ての人達と共に戦っている。
決して一人じゃない。
それが大いに現れたのが今回。
それ故、この紀子の投げかけは『マンガ版のジョーに対して』であり、これに回答するジョーは『アニメ版のジョー』なんじゃないかな、なんて思う次第なのでした。

ここまでの物語についてはこちら。

脚本 高屋敷英夫
コンテ さきまくら

#アニメ #アニメ感想文 #私のイチオシのアニメ #マンガ #noteアニメ部 #コラム #エッセイ #あしたのジョー #ちばてつや #高森朝雄 #梶原一騎 #毎日note #評論 #マンガ感想文 #読書感想文


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?