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HR豆知識⑱Three Ways to Overcome Fear of Failure at Work(失敗するかもしれない恐怖へ打ち勝つ方法)

今回は、前回のブログに関連しますが「失敗について」、ポジティブ心理学的なアプローチで明らかになった事を皆さんと共有していこうと思います。

マネジメントポジションの方、新入社員の方、HR、コンサルタント、コーチ、子どもを持つ親、様々な方に良かったなと思える記事になっていると嬉しいです。


突然ですが、みなさんは「強烈な失敗体験」を持っていますか?


私は高校生での部活動が最大の失敗体験です。当時野球部に所属していた私は高校として10年ぶりの県大会に出場することが出来、神奈川県大会の秋・春でベスト32に進むことが出来たチームでした。自分たちの中でもベスト8を目標に日々の練習を変え、行動をかけ、意識を変えていました。


万全を期して臨んだ夏の大会。抽選シードとなり勝てば元レッドソックスの田沢選手擁する横浜商大高校。当時の優勝候補でした。相手は県大会への出場履歴もない高校で、当然のごとく初戦は勝つと思っていました。しかし結果は1点差で初戦負け。勝てる相手だと思っていたかつ、さらに目標を高く定めていたからこそ、この負けはトラウマのような体験となりました。


この経験は今でも私の中に強く残っており、今でも思い返すことがあります。


「なぜ勝てなかったんだろう?」と。



正直に言えばいまだに乗り越えられていないのかもしれません。それは方法を知らないからです。だからこそ、「このような体験をどのように乗り越えるべきか」、また、「失敗する恐怖にどのように対峙していきべきなのか」をポジティブ心理学的なアプローチから考えてみます。この経験を失敗体験のまま終わらせるか、学習体験として人生という長い旅の一部として捉えるか、が大事だとWell-beingの専門家であるTchiki Davisは述べています。


1.過去の失敗の利点を見つける

すべてのネガティブな体験には、現時点で見たり評価したりするのが難しい場合でも、いくつかの利点があります。過去の失敗でこれらの利点を見つけることを練習することによって、あなたはこの能力を強化して、次に失敗したときにそれがより簡単になるようにすることができるかもしれません。

従って、以下の3点を具体的なアクションとしてみる事を彼女は提案しています。

・失敗から学んだことを3つ書き出す
・友人から「過去の失敗から学んだこと」を聞いてみる

・失敗のショックが強い時は振り返らない

失敗というネガティブな感情を誘発しやすいものから学びを得ることによって、ポジティブな体験認知を進める方法です。

前述の私の例で言えば

・理想が高くても先の事を見過ぎない。目の前のことに集中して準備をする。
・緊張する場面では、「安心感や普段通り」が大事。
・メンバーを鼓舞する方法、元気づける方法はひとつではない。

という事を学んだんだ、と解釈を変えることが出来るわけです。

2.リスクが怖い場合は、それをチャレンジと見なす

また、彼女は「リスクをチャレンジと見なす」ことの重要性を説いています。

重要なタスク(失敗する可能性のあるタスク)を完了するのはストレスがたまります。しかし、このストレスにどのようにアプローチするかはあなた次第です。
私たちの多くがそうであるように、ストレスを脅威と考えると、あなたの体は戦う準備をします—そしてあなたはあなたが戦いにいるように感じるでしょう。一方、このストレスをチャレンジと見なすことを選択した場合は、それを処理できると考える可能性が高くなります。ボーナスとして、それがあなたの体に与える鎮静効果のおかげで、あなたは実際により能力が高くなり、失敗する可能性が低くなります。

従って、以下の3つのアクションが私たちの解釈を変えてくれると述べているのです。

・成功した過去のチャレンジ体験を思い出す
・成功をイメージする
・体の反応を知る

成功をイメージするという点に関して「うまくいかない理由を探すこと」は恐怖心を高め、失敗の可能性を高めるという事も示唆しています。また上記のアクションをしたとして、頭の中ではわかっていても心がついていかない時、体がついていかない時もあるため、ゆっくり深呼吸をしながら自分の体の反応を見てみる事も効果的なのです。

3.失敗したときこそ、自分に優しく

最後に、マインドのセットが出来たとしても、結果は100%予測できるものではありません。仮に失敗した時、どのような考え方をすべきかを彼女は説いています。

すべてのプロジェクトで最善を尽くすのに十分な時間が1日にあることは決してありません。あなたは時間のために窮屈になるか、間違いを犯すか、自分自身を失望させるでしょう。これらの瞬間に、あなたは本当に自分自身に意地悪になることができます。または、罪悪感、恥、恥ずかしさを食い止めることができる措置を講じ、態度を養うことで、自分に優しくすることを選択できます。

失敗という経験そのものは、私たちに罪悪感や恥ずかしさや効果を生みますが、その次のアクションとして「自分に優しくする」という事を私たちは選択できるよね?という事を説いているのです。

また、それ以外にも方法があります。

・優しい友人と会話する
・運動をする
・自分を第三者(He/She)として供述し、自分に共感してみる

上記の方法を見れば、要は自ら動いて解消するアクティブさが必要で、中に閉じこもっていても状態は改善しないという事がわかります。

マネジメントポジションの方にとっても、部下の失敗に対して振り返りを強制するのか、まず会話を促すこと、リフレッシュできる時間を設ける事、冷静に文字にしてみる機会を与える事、このエッセンスがあれば部下も”失敗”を”学び”に変えられるのです。


私は誰ですか?

著者:松澤 勝充

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神奈川県出身1986年生まれ。青山学院大学卒業後、2009年 (株)トライアンフへ入社。企業向けの採用支援・組織開発支援、総合商社で2年半採用経験を経て、2017年より、執行役員として組織ソリューション本部、広報マーケティンググループ、自社採用責任者を兼務。2018年8月より休職し、Haas School of Business, UC Berkeleyがプログラム提供するBerkeley Hass Global Access ProgramにJoinし2019年5月修了。同年、MIT Online Executive Course “AI: Implications for Business Strategies”修了。卒業後、シリコンバレーのIT企業でAIプロジェクトへ従事。2019年12月(株)トライアンフへ帰任し執行役員を務め、2020年4月1日に株式会社Everyを創業。

保有資格:The Science of Happiness(UC Berkeley)、DiSC認定トレーナー、ピープル・アナリティクス(authorized by the University of Pennsylvania)、ポジティブ・サイコロジー・ワークショップ(Japan Positive Psychology Institute)、他

お問い合わせ先:contact@every-co.com

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