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新人が頑張ってるのに邪魔するやつら。

9月30日消印の懸賞に応募するため郵便局に行った時の話。

ガリガリ君のチョコミントにこの夏バカはまりした。
甘いのにスースーして、氷だから後味が爽やかで、3日に1回は食べて夏を過ごした。

そのガリガリ君チョコミントにウルトラマンの懸賞が付いていた。
私の心の師匠がウルトラマンが好きなので、これは私向けの懸賞だと思い応募することにした。

第1回目の締切は7月31日。
これはきっと倍率が高いだろうと予想し、第2回目の締切の9月30日に狙いを定めた。

あっという間に9月30日になってしまい、私は慌てふためいた。
消印は一体何時までなのか!?

いろんな郵便局に電話して時間を聞くも間に合わない。
こんなに食べた証が無下になってしまうなんて!

それでも一心不乱にハガキに宛名を書き、袋に印刷されている応募券を切り貼る。
思ってた以上に食べ終わった袋があることにも驚く。
ハガキが足りなくなる。
そんなことを仕事中にしていると、リーダーが
「今日ヒマなので休憩1時間ずつ取りましょう!」
と普段は冷酷に見える人なのだが、その日ばかりは天使に見えた。

急いで職場近くの郵便局に行く。

書けたぶんのハガキを20代前半であろう若いお兄さんに手渡し、消印が間に合うか尋ねると、

「今消印押しますね」

となんとも必死だった私を全肯定してくれる言葉を私に掛けてくれた。
ガリガリ君の懸賞ハガキなので、ちょっと小っ恥ずかしかったが、彼は内容に触れることはなかったので、私も堂々と頼みます!と依頼できた。

問題は残りの袋だ。
十分当選するだけのハガキは書いたつもりだが、もしかしたらを考えると悩ましい。

私は残りの袋分のハガキをお兄さんから買った。

そして郵便局内で再び一心不乱に宛先を書きまくった。
書いていると窓口で、1人の婦人がクレームを言い始めた。

「ATMの便が悪すぎる!」

とコンビニと比較したり、とにかく最近のサービスが悪いだとか何とか。
まあ、婦人の気持ちはわからなくもなかった。
しかし、

「いいわよね。あなたたちは、給料たくさんもらって。私たちの不便さの上に成り立ってていいわよね。」

と言い始めたのだ。
さすがにそれは言っちゃダメだろう…と思って聞いていると、

「…はい。…はい。申し訳ありません。
はい。すみません。
申し訳ありません……」

と新人の女の子が萎縮して謝っているのだ。

「謝ってればいいものね。だったらどうにかしなさいよ。」

と婦人は畳み掛ける。

私は心の中で『うぜーーーー!!!』と思いながら、私の休憩時間とハガキの宛先に必死に戦っていた。

誰も女の子を助けない。
婦人はヒートアップ。

なんだこれ?
と思いながら私が書き続けていること8分、
婦人が怒鳴り続けていること8分、
新人だけが謝り続けていること8分、
やっと、やーっと店長が出てきて謝り始めた。
婦人はひるまず店長にも文句を言うだけ言って去っていった。

小さな溜息の後に郵便局内に静寂が戻る。
私もやっと書き終わった。

書くのに夢中だったので、ようやくその女の子を見ると、隣の40代の女性郵便局員がなにやら励ましている。

いやいやいやいや、
励ますくらいなら助けてやれさ。
どんな先輩だよ!
と心の中で思う。


ハガキをさっきの若い兄ちゃんに手渡すと兄ちゃんは爽やかに、

「今消印押しますね!」

とやはり私への配慮がありまくる。できた男だ。

なんか悔しくて、なんか言いたくて、

「お姉さん、元気だして。」

と私は彼女に声を掛けた。

すると若い女の子はスゴい勢いで立ち上がって、私に深々と頭を下げた。
できた女だ。

嫌な思いを若い新人にさせるのが経験値なのだろうか。
私はそうは思わない。
その時に、どのように助ける上司なのかで学ぶものがあると思う。

ここの若い2人は優秀だ。
配慮がある。
なのに経験値にあぐらをかく先輩や上司は、若い子たちの成長を邪魔しているだけだ。

もっと良い言葉を掛けたかったな…と自分の咄嗟の言葉のレベルの低さに反省した。

ちなみにお兄さんの消印のおかげで、見事に懸賞に当選できた。
今度お兄さんに報告してこようと思う。


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