見出し画像

外大の社会学

私は十数年前の東京外国語大学で、社会学の講義をいくつか受けました。

当時は、非常勤講師の荒川敏彦先生(今は千葉商科大学教授)による、入門的な講義とヴェーバーについての講義がありました。後者のテキストは『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』でしたが、私は読破できていません。それでも「脱呪術化」という、近代を特徴づける重要概念は心に残っています。

他には専任の社会学教授らによる講義が、もちろんありました。しかしながら、戦時体制や植民地主義をテーマとするものが多めで、社会学者の名前や理論がいろいろ出てくる感じの講義は無かったと思います。少し残念でした。

また、國學院大學教授だった井上順孝先生(宗教社会学)が非常勤として来られていたのは印象的でした。明治以降の新宗教の解説が中心だったと記憶しています。かつて先生が撮影した、オウム真理教の映像も観ました。屋外での儀式や、解体直前の「サティアン」の内部を映したものです。

現在の外大の社会学事情は知らないのですが、国際社会学部が出来たので、他学の社会学部や社会学科に負けない教育が行われていることでしょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?