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vs アリタリア航空 in ベオグラード・セルビア

Ćao!  (SRB)  Ciao!(ITA)

1週間の初ヨーロッパ旅
セルビア到着後の4日目には日本に戻るために出国する。
その前に、敢えて(遠回りの)イタリア・ローマを経由地にして1泊する予定。
当初予定では11:40ベオグラード発に12:55ローマ到着。翌日は午前11時頃出発なので、丸一日近いのトランジット時間を取れるプラン。

出来るだけ24時間以内の経由地を増やして、追加費用なしでいろんな国をブラブラする僕の戦略にピッタリのお得プラン。

しかしその行いが今回もトラブルを生むことになるのだが、、、

当日:ベオグラード―(アリタリア航空)―ローマ (ローマ泊)
翌日:ローマ ― (エティハド航空)― アブダビ ― (エティハド)― 成田

セルビア最後の食事はニコラ・テスラ国際空港ラウンジでセルビアのエナジードリンクGuaranaと50°の蒸留酒ラキアでシメる。

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定刻通りローマ行きアリタリアに乗り込み、機体は滑走路に進む
ジェットエンジンが唸り、アドリア海に向けてさあ飛び立とうという瞬間。
段々とスピードが落ち、あれれ、ついには滑走路道半ばで止まってしまった。

しばらくそのまま滑走路に立ち尽くし、アナウンスもない。
「どうしたんだろうね?」
隣に座っていたイタリアに帰省予定の男性、サガッツィオと話していると窓の外に空港職員の車とバスが到着した。

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バスでターミナルに戻ると、点呼の上、全員に一旦航空券が戻された。
その後アリタリアの職員に待機を指示されたゲートに向かう
しかしその場にいる空港職員は
「そんなことは聞いていない。ここには入れない。案内所に行け」と
それではと案内所に行くが、こちらでも
「そんなの知らん」と

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This is たらい回し。やれやれ

この時同じ飛行機に乗ってた乗客は同じ状況であり、僕の後ろにも気づけば5,6人がついてきていた。
彼らは僕と同じ非イタリア人で英語も苦手な話せない人たちが多かった。

その中には11歳にしては幼く見える男の子、タミルとそのおばあさんがいた。聞くと彼らはセルビアで働く母親に会って、これからテルアビブに帰る道中だという。
不安そうな彼らの表情を見て、しっかり俺がこのグループをローマに連れてかなきゃ!おせっかいを決め込んだ。

そんなこんなでターミナルビルを行き来していると、飛行機で隣だったサガッツィオとバッタリ。
「そっちの状況はどうだい?」
お互いに情報を交換すると同じ状況のようだ。
彼も同じく5,6人ほどを引き連れている。

たらい回しに辟易していた僕たちは
もう一度アリタリア航空の職員探して問いつめよう!
ということになった

約12名のドラクエ的パーティーとなった我らは、ニコラ・テスラ空港内を歩き回り、先ほど待機場所を指示したアリタリアの職員をついに見つける
サガッツィオと僕、そして新たにもう一人のイタリア人、クラウディオも加わって3人で詰め寄る。
そのクラウディオ、職業は警官ということで交渉力に、凄みがあった(味方でよかったと思う)

すると
「わかったわかった、上のカフェテリアで食事出すから」
渋るアリタリア航空が折れ、遂にフリーミールをゲット!

やった!
僕たち3人は誇らしげだった
だって、後ろにはもう20人近くの同志(同乗者)がいて、彼らの期待も背負っていたのだから

アリタリア職員の後をついてカフェテリアに向かう
サガッツィオは常に自分たちについてきた20人の老若男女全員に笑顔で語り掛け、献身的にサポートする。そして自分は最後に食事を受け取るという。
こんなリーダーがいたら頼もしいし、場も和む。
そして彼がいると皆が安心する
この度でサガッツィオの姿を見て、理想のリーダー像を学んだ気がした

おせっかいの僕は仲間となった人たちがちゃんと食事があたっているか世話焼き、注文を手伝う。
ここでは一人ずつ好きなサンドイッチとノンアルコールドリンクを選ぶ。

その後僕はサガッツィオ、クラウディオの三人で小さなテーブルに付き、フリーサンドイッチを食した。
安堵感と達成感でこの時の食事は最高に旨かった

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食後にクラウディオが「コーヒー飲むかい?」と言っておごってくれたのだが、
その「コーヒー」とやらは"思ってたんと違う"だった件
そのストーリーは別枠で☟

男磨きの勉強となったコーヒータイムの後も全く状況は相変わらずで
僕たち3人は遠く滑走路でポツンと残されたアリタリア機を眺めながら「バスのほうが早いんじゃね?」などたわいもない会話をする。

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会話中、我々の前を魅力的な美人CAが通る
彼ら二人の目は完全にその美女のお尻を追っていた。。
「あのー僕話してるんですけどー、、、」
まったくイタリア人男性ってのは、、イメージ通りで最高(笑

時々、同じ便の乗客でくるくるパーマに眼鏡でいかにも情報屋風のイタリア人兄ちゃんが僕たちのところまで状況を伝えに来てくれる。
「彼(僕のこと)がいるから英語で説明するね」

今回驚いたのは40歳台以下のイタリア人は、ほぼ完ぺきに英語を話せるということ。
そして大勢の中でたった一人の日本人の僕のために、英語で話してくれる気遣い。
こういう場面、日本人だと恥ずかしさが出て日本語で会話しがちだと思う。

英語が話せることで世界が広がり、英語の大切さと楽しさを知った

余談:ローマ→アブダビの機内で友達になったイタリア人パオロからは「不景気のイタリアでは英語を勉強しなければいい仕事は得られない。Hydecyも英語もっと頑張れよ」とハッパをかけられた。

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結局5時間遅れで出発した我々は無事ローマに到着した。
空港で自分についてきてくてたタミル達やそのおばあちゃんに声をかけた後、クラウディオ、サガッツィオとお互いの連絡先を交換し、空港を出たところで別れた。
"この連絡先交換が後にローマでの自分を救うことに"

そのころ戦友?となった僕たちはお互いのニックネームを付けて呼んでいた
・警官のクラウディオは ”COP”
・我らがリーダーのサガッツィオは ”ボス”
・そして、なぜか僕に名付けられたニックネームは“プレイボーイ”
なんでやねん(笑) 

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僕を空港駅のホームまで見送ってくれたCOP。この時の別れの挨拶、ジェスチャーもまたカッコイイの!強く握手した右手とは別に左手で僕の右肩をポンポンッと。イタリアの大人の男の渋さ、カッコよすぎる

初めてのイタリア・ローマ観光の時間は大きく削られてしまった。
それでも何事にも代えがたい素敵な経験をした時間だった
でも、こんなトラブルなら大歓迎!

さて、これからイタリア人に命名されたプレイボーイとして、夜のローマを闊歩するかぁ☺

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