番外 本当の自分とは 8 本当の自分を知るために
000【結論】わからなくなったら他人(ひと)に聞こう
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「本当の自分」について、「こんな本を読んだ 番外篇」にて考えています。この考察が、若い人への参考となればさいわいです。
第八回は、「本当の自分を知るために」。
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本当の自分を知るために
「本当の自分」は、人によってその意味がことなります。5回までは、それらをいくつかのパターンにわけて考察してきました。今は総合的な考察をしています。今回は「本当の自分を知るために」。
「本当の自分」と言ったとき、一般には、「ありのままの自分」を思いうかべることが多いかと思います。
6回めの「自分さがし」で、2010年頃には「自分さがし」は落ちついてきたと書きました。それにかわって登場したのが「ありのままで」。きわめつけは2013年の『アナと雪の女王』("Let it go"は"ありのままで"じゃないんだけど)。
2010年以降の複雑で非寛容な社会に疲れ、あるいは居場所がないと感じる人々に、自己肯定的・自己承認的な「ありのまま」は歓迎されたと思います。
しかし、2回めの「ありのままの自分」でのべたように、つぎのような問題点があります。
1.自分のことがわかっていないことがある
2.周囲に受け入れられないことがある
たんなる「すき、きらい」「やりたい、やりたくない」を自分の「ありのまま」と思いこんで、それを通そうとすると、周囲とあつれきを生んでしまいます。
どうすればよいか。
にげるというのもひとつの選択ですが、それができなければ、できるだけ「本当の自分」を知ることです。
前回のべたように、脳科学的に、「本当の自分」はたしかにあるが、それを知るということはたいへんむずかしい。
自己診断もいいが、どうしても主観や願望がまざって、いまひとつ。
おすすめは、他人に聞くこと。5回めの「他人がみつけてくれる自分」でのべたように、他人のほうが私のことを客観的にみてくれることがあります。
人生の先輩である学校の先生や会社の上司、あるいはプロであるカウンセラーなどに聞いてみましょう。
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