万が一のヘルプセット
障害をお持ちの方でヘルプマークどうしよう……と思っている方はよかったら見ていってください。
あとヘルプマークがなくても機能するようになっているので、ヘルプマークというほどじゃないけど「遠方で、一人で、万が一」が起きた場合の連絡先などをどうしようと思っている方も。たまに同人イベントやオフ会で急なことがあって「HNと性癖は知っているけどこの人の連絡すべき先に連絡がつかない!どうしよう!」ということもあるみたいなので……。
(2022/2/24追記)こういうのも作りました。ヘルプマークというほどではない人向けにも。
緊急連絡先カードを作る。|satiko|note
外出セットを整理していたらヘルプマークが出てきました。裏側には「パニック時には家族に連絡してください」と、家族の連絡先が書かれています。うーん、情報が少なすぎてこれを出された人は多分困るんじゃないだろうか。
それに私は通常だったら席を譲ってもらうとかの配慮はとりあえず必要ないわけで、そんな人が常にこれをぶら下げているのもなんだかなぁ、と思ってほぼしまい込んでいるのでした。
このままでは持ち腐れになってしまうので活用できる方法を考えてみました。
1.ヘルプマークの目的をはっきりさせよう。
障害の程度などに関わらず、配慮や支援が必要な方はどなたでもヘルプマークを持つことが可能です。
逆に言うと私は配慮や支援が必要ない場面でむやみやたらに見せるのはどうなのだろう……と思う派です。これは人それぞれの考えがあると思いますが、個人情報でもあるし、障害の有無を提示することで不利益を被る場合もあるためです。(そんなことはないのが望ましいのですが……。)
疲れやすく電車やバスで席が譲れない・譲ってほしい、反してじっとしていられずうろうろしてしまったり多動がある、そういう性質をお持ちの方は常時持っていても大丈夫だと思うのですが、私は特にないのでまぁいいかな。
そんな私にヘルプマークが必要になる場面は
・遠方への旅行など不慣れな土地、不安になりやすい場面
・人が多く混雑している場所
・光や音の強い刺激がある場面
と思っています。遠方のコンサートの時は一応つけていきました。
コロナですっかりご無沙汰ですが人の多い同人イベントでもあった方がいいかなと思います。
2.ヘルプマークで何を伝えたいか
ヘルプマーク(ヘルプカード)には必要な支援、配慮の内容の記入欄があります。
といっても自治体によってはただ罫線が引いてあるシールを渡される場合と、プロフィール帳のように記入する項目がはっきりしている場合があります。
私は
・本人氏名
・住所
・パニック時の緊急連絡先
のみを書いていましたが、これを出すときは恐らく極限で意志疎通ができない状態かと思います。何も知らない人が読み取れる情報が少なすぎる。
少なくともどういう対応を取ってほしいか、は書いた方がいいと思いますがそれには記入欄が小さすぎる…………。
3.ということでオリジナルヘルプセットを作ろう
オリジナルと言っても既存の製品を組み合わせただけですが。
①準備するもの
・ヘルプマーク(あるいは印刷したヘルプカード)
・全面に印刷の少ないクリアマルチケース(幅80mm×縦100mmくらいのもの)※サンキューマートで購入。
・メモ紙
・保険証、お薬手帳、コロナワクチン接種証明書のそれぞれコピー
・ミニ封筒
・(あれば)緊急対応時に必要な薬など
・マルチケースに畳まなくてもおさまるメモ紙
ヘルプマークはあるのでこれを活かします。役所や駅などで受け取れます(自治体により違いがあります)
もらう時、障害を持つ証明や診断書は必要ありません。
※たまにフリマサイトなどで出品されているそうですが、無料で貰えます。不正な転売でもありますので絶対に購入しないでください。
※ヘルプマークを配布していない場合でも印刷して使える「ヘルプカード」というものがあります。
※ヘルプマーク(ヘルプカード)の「赤地に白抜きの十字とハート」のデザインは公的な決まりのものです。拡大縮小含め変形させたりオリジナルデザインを施したものを販売したり使用したりすると罰せられる場合があるようです。印刷して使う場合でも役所などがダウンロード配布しているものを利用するのがベターです。
②ストラップが邪魔なので引っこ抜きます。
T字状になっている反対側の穴を潰すようにしてベルトから引っこ抜きます。
はさみで切れなくもないですが、力を入れれば抜けるのでもう金輪際ストラップ要らないという以外ははさみは最終手段にしましょう。寒いと硬くなるので暖房で温めると抜きやすいかも。
③書類の準備
家にこういう一筆箋があったので使います。
私が記入したものは以下の通りです。
・本人氏名
・住所
・緊急連絡先とその続柄
・かかりつけの病院名とその電話番号
・対応方法
症状と対応方法は色々書き方があると思います。めまい、過呼吸を起こす方もいるだろうし……。遠出の前にはあらかじめ、もしかしたら……の症状と対応方法をお医者さんと相談しておくとよいかもですね。
疾患名や障害の名前がはっきりしている場合はここに書いておきましょう。血液型書いてもいいですね。
あとは保険証とお薬手帳、そしてコロナワクチン接種証明書のそれぞれコピーなど、突然の受診や搬送となっても何とかなりそうな書類を用意します。
メモと書類はミニ封筒にまとめます。一応盗み見防止のためです。
④ケースにまとめる
ヘルプマークと書類を入れた封筒をまとめます。
ケースはサンキューマートの推し活用のものを利用しました。うちにあったので……。
ただこのままだとボールチェーンが心もとないのでくるくる回して外すタイプの金具と付け替えました。
このケースそのまま使えばいいじゃん、という話なのですが、全面に印刷がされており肝心のヘルプマークが見えなくなってしまいます。
参考までによくあるサイズの80mm×100mmのマルチケースに入れてみました。
印刷がなければいいのですが、何か意外とこのサイズで印刷なしというのがなくて。SUZURIで1000円以上出せば販売はあるみたいですが。
それはそうと金具を付け替えました。
この推し活デザインのクリアケースはやや縦が大きいのですが、他のやつは縦がちょっときつめになるので注意してください。
封筒をもっと小さいものにすればいいかも。色紙で作るとか。
一回分の薬もいれます。
最後に、封筒に何が入っているか書いておきます。
一目で分かればいいので封筒にそのまま書いてもOK。
これで出来上がり。
普段はしまっておいて心配な場面であらかじめ他の人から見て分かる所につけておく、などの対応が可能です。
また理解のある方が近くにいれば「何かあった場合は○○にあります」とか伝えておけば安心ですね。
個人情報も守られるので常時つけていても大丈夫。ヘルプマークを必要としない方でも何かあった時にすぐに関係先に連絡がつきます。
2022/2/23追記
鞄につけた時のイメージを撮影してみました。
↓は無印のリュック。
いわゆる「A4サイズがすっぽり入るトートバッグ」。
よく見るサコッシュ。
いずれも結構目立ちますね……。まぁ元々目立ってナンボのものかもしれませんが。
身軽さで言えばサコッシュにつけるのがいいでしょうか。邪魔にならないようにするならリュックがいいでしょう。
個人情報なので紛失には注意してください。
障害を持つ方の外出時の助けになれば幸いです。
ここまでお読みいただきありがとうございました。よろしければサポートのほどよろしくお願いいたします