〔小説〕朝起きたらアザラシになっていた その23 思い出の料理
※この話はフィクションです。実在する人物・団体名とは何ら関係ございません。100%作者の脳内妄想のみで構成されています。
しげさんの記事「母の手料理」と「ナポリタンの憂鬱」を読んで思う。
俺の親も仲が良くもなければ悪くもない。たまーに会うと手料理をいただくこともあった。シャバシャバのカレーと真逆の濃いカレーでうまい。
カレーに煮込む具もピンポン玉大の大きさで時間をかけて煮込む。
流石にそこまで手の込んだカレーは手間がかかるのでもう10年はお目にかかっていない。
代わりに(・ω・っ)З(アザラシ)な俺が圧力鍋を使い月1ペースで作る。俺の料理の中で特に評判がいい。
でも、(・ω・っ)Зなのでずっと腹ばいで鍋の様子を見るのは結構つかれる。
そんな時は次に評判のいいナポリタンを作る。
アメリカの即席料理「スパゲティ ウィズ ミートボールズ(Spaghetti with Meatballs)」の要領で玉ねぎ、キャベツ、ハムなど冷蔵庫の余った具材とケチャップをいためてから茹でたパスタを混ぜて完成。
冷めてもおいしいので弁当箱へ詰めるものに困ったときもナポリタンを多用している。
俺もしげさんと同じくケチャップの酸味やトマトの青臭さが苦手なので喫茶店のナポリタンよろしく油をひいたフライパンでガンガン加熱しないと食が進まない。
聞いた話ではケチャップを加熱する事でカラメルの甘みが増して酸味と青臭さが飛ぶのだそうだ。
俺は油もケチらず投入しないと美味しく味わえない。
油をケチるとパサパサになるのでタップリ入れる。
するとケチャップのうまみも増すのだが、どういった理屈なのだろう?
理屈は知らないがキャベツと余った肉で作るナポリタンもどきを10年以上キッチンを使っていない知人に教えてからは何かあると具のない「すうどん」ならぬ「すナポリタン」を作るようになった。
その「すナポリタン」は100円ショップの電子レンジでパスタをゆでる器具で茹でてからお湯を切ったパスタを油をひいたフライパンで炒めたケチャップとなじませて完成。
彼は10数年間、外食とコンビニで食事を済ませていたが自炊するようになると食費が物凄い圧縮されたのでとても喜んでいた。いまも巣ごもりして自炊していることだろう。
今は自炊に凝りだしたらしく醤油とガーリックパウダーとふりかけで作るパスタにも精を出している。
自炊するようになったのはいい。
でも野菜も食え!
太るぞ!
続く。
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