眼科医 伊勢屋貴史

伊勢屋 貴史 あやし眼科クリニック 院長 眼科専門医 専門は老眼、色覚異常、スポーツ眼…

眼科医 伊勢屋貴史

伊勢屋 貴史 あやし眼科クリニック 院長 眼科専門医 専門は老眼、色覚異常、スポーツ眼科 1972年生まれ 石巻中学校から石巻高校へ 熊本大学医学部卒業後、眼科医になる 35歳であやし眼科クリニックを開業

最近の記事

デキる経営者はどう老眼に向き合ってるの?

私は眼科医という職業柄、老眼で近くが見えなくて不便そうにしている人がいると、とても気になってしまいます。 では、50歳以上で仕事をバリバリしている経営者は、どうしているのか?「近くが見えなさそうにしている」というのはあまり見たことがありません。 そのあたりは興味がありますので、趣味と実益を兼ねて聞いています。 まず日常生活と趣味ではメガネやコンタクトレンズを使い分けている人が多いです。日常生活では遠くから近くまで、疲れず快適に見えるようにしておく。 バリバリの経営者は

    • あやしいから「あやし」眼科なの?

      今回は著者の伊勢屋貴史が院長をする眼科クリニックの名前の由来を紹介します。 「院長があやしいから、あやし眼科なんですか?」私が院長をしている眼科クリニックの屋号について、仙台市外の方からは時々質問を受けます。 あやしい人は自分から、「あやしい」とは名乗りません! これは「愛子」と書いて、「あやし」です。クリニックがある地域の地名なんです。今はクリニックの住所は「仙台市青葉区栗生」になりましたが、開院した17年前は「愛子」でした。 子供を愛する「愛子」って漢字は素敵だと

      • 白内障手術をして第二の人生のスタートを切ろう!

        白内障が進んで見えにくくなっている患者さんに、手術を勧めて、今よりできること、やりたいことを増やしてあげる、そのための背中を押すのは眼科医の役目だと考えています。 白内障手術をすることは「視力が上がる」というメリットだけではないんですよね。 今注目されている「予防医学」的にも白内障手術をして見えるようにしておくことはいろいろな面で大切です。 ちゃんと見えるようになれば、TVやパソコンも見えるし、本や雑誌なども読めるようになり、目から情報を入れて認知症になりにくくなります

        • メガネとコンタクト、老眼の見え方が良いのはどっち?

          メガネの方が見え方の質が良いです。 メガネは交代視、コンタクトレンズでは同時視という目の使い方をするのですが、目から入った情報を全て使える分、メガネの方が見え方の質は良いのです。 分かりにくいですか?もうちょっと詳しく説明します。 メガネでは遠近両用メガネなどの累進レンズにしろ、単焦点の老眼鏡にせよ遠方、近方と、ピントが合うレンズを通して見ます。遠近両用メガネなら正面を見たら遠くにピントが合い、下方を見ると近くにピントが合います。遠くだけ、近くだけにピントを合わせて見る

        デキる経営者はどう老眼に向き合ってるの?

          老眼鏡を使っていると老眼は進行しやすくなるの?

          そんなことはありません。 でもこの質問は、外来診療をしていると、よく患者さんから聞かれます。このことが、まことしやかに言われる理由としては、40代後半から50代の人が老眼鏡を作っても数年で合わなくなり、作り変えなくてはいけなくなるからでしょうね。眼鏡を作った時は感動するほど近くが見えていたのに、年々見えにくくなるのが実感できるからでしょう。 残念ながら、それは普通の老化現象なのです。現在、老眼の進行を止めたり、直すという治療法はありません。数年に一度は眼鏡の度数を変更する

          老眼鏡を使っていると老眼は進行しやすくなるの?

          「レーシック手術はやめろ」と眼科の先生に言われました!

          なぜ眼科医によって言うことが全く違うのか?私の周りの眼科専門医でも人によって面白いほど意見が違います。 なぜこんなに意見が割れるのか考えてみました。 まず自分の施設でレーシック手術をやっている眼科医、やっていない眼科医でスタンスが変わりがちです。手術をしている眼科医の方がレーシック手術のことをポジティブに捉えがちです。 手術をしている眼科医は患者さんが、手術によって見えるようになって喜んでいるのを日々見ています。だからレーシック手術は患者さんを幸せにすることができる手術

          「レーシック手術はやめろ」と眼科の先生に言われました!

          白内障手術のやり時はいつですか?

          日々診療をしているとよく聞かれる質問です。患者さんご本人だけでなく、付き添いのご家族からも質問を受けます。 その時には、「日々の生活で不便を感じたら手術決断の時です」とお答えしています。 いつ不便を感じるようになるかは、人によって変わります。仕事や趣味、どんな生活スタイルかによって異なります。 例えばスポーツや旅行、車の運転が趣味なら早めに手術することをお勧めしています。これらの趣味はよく見えることで、より楽しめますので。 また白内障の濁り具合によっても変わります。視

          白内障手術のやり時はいつですか?

          老眼にならない人っているんですか?

          はい。そんな羨ましい人もいるんですよ。 正確に言うと「老眼の不便」を感じにくい人で、50歳を過ぎても、遠近両用メガネや老眼対応のコンタクトなどを使わなくても近くを見るのに不便を感じない人のことです。 老眼で近くが見えにくくなり、50歳前から遠近両用メガネが欠かせなくなった私にとっては本当に羨ましいです。 この羨ましい人、3つのタイプに分けることができます。 1つめは、ちょうどいい近視の人。メガネを外せば近くがよく見える人です。 でもこのタイプは、遠くをはっきり見るため

          老眼にならない人っているんですか?

          視力検査で見えていれば、老眼の心配はないですか?

          いいえ。そんなことはないんです。 健康診断や、眼科でまず行う視力検査でやっているのは「遠方視力」といって遠くの見え方です。 老眼になって見えにくくなる手元の視力は、「近方視力」といって別の検査になります。 45歳を超えたぐらいになると老眼のため、遠方視力はいいけど近方視力が落ちてくる人が増えてきます。 老眼が進んで、近くが絶望的に見えなくなる前には、薄暗い時や、長い時間近くを見て疲れてくると近くがみえなくなってくるという老眼を自覚する時期があります。 そしてその前に、

          視力検査で見えていれば、老眼の心配はないですか?

          靴のように眼鏡、コンタクトも使い分けよう!

          これは調整力が落ちてくる45歳以上の人に特におすすめの方法です。 調節力の低下を補うためには複数の眼鏡、コンタクトレンズの使い分けをお勧めします。これは靴と同じだと考えます。 普段履きの靴がまずあり、外で作業をする時には安全靴、スポーツをするときの運動靴、種目によってはスパイクシューズ、家でリラックスする時にはサンダルやスリッパ。使い分けることによって、より便利に快適になります。 例えばドレッシーな革靴を履いてサッカーはできるでしょうが、イマイチうまく動けませんよね。運動

          靴のように眼鏡、コンタクトも使い分けよう!

          眼鏡やコンタクトを作る時の大切なポイントは?

          今まで使っていた眼鏡、コンタクトレンズを、検査する眼科、眼鏡屋さんに持参するということです。 使っている眼鏡やコンタクトレンズの度数を大きく変えると、目が疲れやすくなったり、ひどいと頭痛、吐き気などの体調が悪くなったりすることがあります。 たとえ、新しく作り直した眼鏡、コンタクトレンズがちゃんと合っていても、そういった不具合が出ることがあるんです。だから眼鏡、コンタクトレンズを新しく作る時には、今まで使っていた眼鏡、コンタクトレンズのデーターを持参することが大切です。 初め

          眼鏡やコンタクトを作る時の大切なポイントは?

          老眼ってトレーニングで治るんですか?

          治ったらいいのですが、治らないんです。 老眼になると近くがみえにくくなりますが、近くにピントを合わせる毛様体筋という筋肉は、トレーニングして鍛えても、強くなるものではないからです。 手や足の筋肉は「骨格筋」で、この筋肉は年齢を重ねてからも筋トレをすると、太く強くなります。 それに対して、毛様体筋は「平滑筋」で、筋トレしても強くはならないんです。 また年齢を重ねることで水晶体が固くなることも原因です。水晶体がピントを合わせるレンズの役目を果たしているので、水晶体が固くな

          老眼ってトレーニングで治るんですか?

          紫外線って浴び続けると老眼になりやすいんですか?

          はい。そうなんです。理由は紫外線によって水晶体が固くなるからです。水晶体はピントを合わせるレンズの役目を果たしているので、水晶体が固くなると、近くにピントをあわせにくくなり近くが見えにくということになってしまいます。 眼科医の私がオススメする対策はサングラスやメガネをするということです。ほとんどの市販されているサングラスや眼鏡のレンズには紫外線をカットする効果があるんです。 あとは紫外線をカットする効果のあるコンタクトレンズを使う。コンタクトレンズについては紫外線をカットす

          紫外線って浴び続けると老眼になりやすいんですか?

          スポーツをする時に気をつけることは?

          私も所属している日本コンタクトレンズ学会の学会誌に興味深い報告がありました。 『スポーツにおけるコンタクトレンズの重要性』 この報告を書いている枝川宏先生は、日本のオリンピック選手のメディカルチェックも行なっている眼科医です。 要約すると 視力はスポーツにとって最も大切な視機能である。アスリートの中には視力が日常生活で不便を感じていなくても競技には不便で、十分な競技能力を発揮していない者もいる。このようなアスリートは視力矯正によって視力が向上すると、対象物を正確に捉え

          スポーツをする時に気をつけることは?

          老眼の初期症状かも?最近、文庫本を読みましたか。

          遠近両用や中近両用のメガネはとっても便利だ!ということに行きつくまでの、私のストーリーを書きますね。 老眼の初期には眼科医であっても自覚はありません。私は読書も趣味で年間100冊ぐらい読みます。しかし5年前、ふと気が付くと買った文庫本だけが、ずっと積読になっていました。私は一冊読んだら次の本を読むというスタイルなので、いつも積読という名の次に読む本候補が5冊ぐらいあります。しかし候補本のの中から、なんとなく無意識に字の大きい単行本ばかり選んでいたため、積読がすべて文庫本にな

          老眼の初期症状かも?最近、文庫本を読みましたか。

          花粉症で目がかゆいです。どうしたらいいですか?

          今年もスギ花粉がたくさん飛んでいますね。私を含めて花粉症で目がかゆいくなる方にはつらい時期です。 かゆみを抑えるためには、なるべく目に花粉が入らないようにするという予防が大切です。 外出時はゴーグルをする。花粉症用のゴーグルの方が効果は高いですが、眼鏡をかけることも十分に効果があります。 そして家に帰ったら、顔を洗って目の周りについた花粉を落としましょう。 あと、かゆみが出てもなるべくこすらずに、目を冷やしてかゆみを抑えることが大切です。一度こすると痒みが強くなってしまい

          花粉症で目がかゆいです。どうしたらいいですか?