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眼鏡やコンタクトレンズの加入度数の入れ過ぎにご用心

50歳以降で中期の老眼に入った人が老眼を自覚して初めて老眼対応の眼鏡やコンタクトレンズを作ると時に犯しやすい間違いについて書きますね。

それはいきなり初めて作る老眼対応の眼鏡やコンタクトレンズに、その年齢に必要な加入度数を入れてはいけないということです。その年齢の老眼を補うために必要な加入度数が2D以上必要ということはあります。
でも初めて作る遠近両用や中近両用眼鏡のレンズにその加入度数を入れることができないことが多いです。下の方をみるとグラグラしたり、ゆがむように感じるためです。
眼鏡の累進レンズであれば、最初の加入度数は最大でも1.25Dぐらいまでにすべきでしょう。
眼科外来で診察していると遠近両用眼鏡に強烈な拒否反応を示す人が一定数いらっしゃいます。以前遠近両用眼鏡を作ったけど、かけるとグラグラしたりゆがみが強くてとてもかけられなかったと。実はそれは初めての遠近両用メガネに強い加入度数を入れてしまった人が訴える症状なんです。累進レンズは使い方に慣れとコツがいるレンズなのです。

コンタクトレンズでも機序は違いますが、同じように加入度数の入れすぎには要注意です。遠近両用コンタクトレンズで加入の設定がLOとHIがある場合、最初から加入度数の大きいHIにするとなかなか慣れません。モノビジョン法の左右の度数の差も同じです。最初は0.5Dぐらいの差にしておかないとあなたの頭は見え方の差に対応できない可能性が高いです。

そういった理由で一番最初から理想的な見え方にすることはできないんですよね。3ヶ月ほど使って慣れてきたら加入度数を上げるというもうひと手間が必要になります。

だから累進レンズに慣れ、うまく使いこなせるようにするという意味でも、老眼症状が出たら初期のうちから老眼対応の眼鏡やコンタクトレンズを使うようするのがいいのです。


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