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地方の駅チカアパートへの移住は「移住」なのか?

先日、香川県丸亀市の離島に学生時代に縁があり、そして大学卒業を機に東京から丸亀市に居を移したという女性に出会った。
※筆者は2020年に丸亀市の離島地域に大阪から移住

彼女は自己紹介がてらこんなことを言っていた。

「一応、私も丸亀市への移住者?なのかな」

ここからはあくまで仮定だが、もしこの方が丸亀市内(離島ではないエリア)でアパートを借りて一人暮らし、そして丸亀市内の会社で会社員をしているとしよう。しかも駅チカ。
市の状況としては、丸亀市は人口10万人の比較的行政規模の大きな都市だ。そのため、駅前には大手ビジネスホテルがあったりもする。

さて、このような丸亀市において私たちはこの女性を移住者と呼ぶのだろうか。少なくとも女性の反応には、自分自身を移住者と呼ぶことにどこか違和感や躊躇いがあるように見えた。

つまり、移住という言葉や現象には、どこか「ド田舎で地域の方と触れ合いながら過ごす」といったイメージが付いて回っているのではないかということである。

例えば、それは家庭菜園に精を出して、なんなら古民家でも改築しちゃって。挙句の果てにはカフェとかやってみたり。そのような状況を移住と呼んでいるのではないか。

事実としてド田舎での生活はデメリットも少なくない。それは生活の不便さでもあるし、経済的なハードルでもある。だからこそ、私からすると彼女のように自分の好きな地域にすぐに行ける場所に住むというはとても合理的に思える。

またド田舎地域としても、「移住者来ねぇな」と嘆き続けるくらいなら、こうして長く関わり続けてくれる人材を手厚く出迎えた方がよりよいコミュニティを模索できるだろう。

移住は何も山奥で畑を切り拓かなくてもいい。
好きな地域と自分が思う適切な距離感を持てる移住が増えればと願うばかりだ。

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おそらくこの女性のような人を、最近はやりの「関係人口」と呼ぶんだろうなと思います。
短期的な交流を超えて、長い関係を結べる人が島にも増えたらいいなと思います。

というわけで、本日はこれにて。
ご清読ありがとうございました。

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