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距離をおいて見えてきたものは

もうすぐ3人目を出産して2か月になる。

産後はそれまでやっていた仕事や趣味からはほとんど距離を置いて、今は育児や家事、空いた時間に睡眠をとって、余裕があれば散歩やストレッチに時間を当てている。

前とは違った時間の使い方をするようになって見えてきたものは、「私、何であんなにあれこれ抱えていたのかな。必死になってたのかな」ということ。文にしてみると、「なんで」というのはちょっとしっくりこない気もする。でも、何だかあれだけ心を削って一心不乱にやっていたのって、何だったのかな、と最近は思うようになった。

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産前、ギリギリまで仕事をしていた時は、「何でこんなにやってるのに、結果は見合わないんだろう」というむなしい気持ちがどこかにあった。また、「なんかこれ私には合わないし違う気がする・・・」と気づきながらも「でも続けてたらいつか開花するのかな、磨かれるのかも」と思い込んで引き受けていた仕事もあった。

何か、色々ズレていたんだと思う。本来自分がしたいこと、自分に合ったことに対して、やっていたことがそれとはそりが合わなかった。

そういうことをちゃんと言葉にできるようになったのは、最近読んだ吉本ばななさんの「『違うこと』をしないこと」を読んでからだ。

この本は、絵描きの友達がインスタでオススメしていて、産後2か月って読書とかできるような気力ってそんなにないんだけど、でもこれはなんだか読みたい、今の自分に必要だって思って、速攻Amazonで取り寄せた。

ばななさんと誰かが対談しているものがいくつか収録されていて、高次な内容なので私には理解できない部分もあるんだけど、でも総じて「自分の中で何かひっかかったときは、それを無視しないこと」というようなことが書かれている。

収入が欲しいからちょっと気が向かないけどこれをしなきゃ、と思ってしていたこと。

他にできることがないから、とりあえずこれをして稼ごうと思ってやっていたこと。

これだけ心を削って、何になるんだろうと思いながらも、ダラダラと仕事を受けていたこと。

本を読んで、産後落ち着いて仕事復帰できるようになったとしても、自分とずれを感じる仕事はもうやりたくないなと思う気持ちが見えてきた。

もし3人目を妊娠してなくて、ずっとダラダラとメリハリなく仕事を続けてたら、気が付いて行動に移そうと思うのがもっと遅れていたと思う。だから、3人目は然るべき時にきてくれたんだな、と思う。

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断ると悪いから、と思って引き受けた仕事も、同じ形で続けていくのはもう無理だと思う。その人とのやりとりは気遣いを感じたし、できれば続けていきたいなと思う気持ちもあったけど、形を変えるか、すぱっとやめないと、また自分の中でよくないものがたまっていってしまう。

どの仕事もまだ方向は見えないけど、これから向き合ってどんな方向に持っていくか、見定めないといけない。

私は、だいたいのことがそつなくできるけど、飽きっぽくて長く続かない。多趣味といえば聞こえはいいけれど、自分にいつまでも自信が持てなくて、周りばかり気にしてしまうのって、このことと関係しているのかもなって思う。

これから私はどうやって生きて行こう。
どうやって生きて行きたいんだろう、私。

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