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Episode 223 三人称の恋なのです。

「ひと目惚れ」という外見で恋に落ちた場合で、恋愛の継続に重要なのは「お互いの合意」です。
当たり前の話です。
だって、相手の性格なんて丸っきり無視して恋に落ちるわけですから、私自身が思っていた彼・彼女と本当の彼・彼女の間にギャップが生じるの当然なのです。

そうですね…ドラマで演じている俳優・女優がドラマの役で演じている「そのひと」と、本人が違うのは当然でして、インタビューとか聞いて「思ってた人と違う」と感じるような経験が、ひと目惚れからの恋にはツキモノなのですよ。

私の場合、私の好みで勝手に好きになって、それが成就されたのはパートナーとの関係だけでして、それ以前に経験した「おつき合い」をした異性については、告白されることで好かれていることを知り、恋に恋する少女趣味男子が「本当にあなたが好きなのか」分かりもしない状態で、おつき合いしていたのだと思います。

半端な恋愛知識だけはあったのですよ。
だって、恋愛小説とか大好きですもの
結婚後も有川浩さんとか、辻村深月さんとか読んでいて、ミーハーだってパートナーに笑われるのです。

そして、記憶を合成できる私は、脳内ライブラリに貯め込んだ恋愛小説のハイライトを引っ張り出しては実践してみるようなことをしていたのです。
こんな「再生」で恋愛が上手くいくワケはありませんよね。
所詮は小説やドラマでの知識であって、それは一人称の私ではないのです。

その時におつき合いしていた「あのひと」がどのように感じていたのか本当のところは分かりませんが、魂の入っていない人形みたいに見えたか、何を考えているのか分からないバケモノに見えたか…。
結論としては、その恋愛は上手くいかずに別れを迎えるのです。

恋愛って、相手のことを思いやる気持ちが土台にあって成立するモノじゃないですか。
そして自分の気持ちをどのように伝えるのかは、恋愛が成立して継続するカギになるワケです。
ASDの人の恋愛には、そこが「すっぽり」抜け落ちている可能性を感じます。

私はパートナーと出会って、やっとそのことに気が付いたのだと思うのです。

旧ブログ アーカイブ 2019/4/25

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