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一年中ずっと”五月病”の人におすすめの改善法

世の中には不可解な病が山程ある。原因が分かっていないから治療法もないことが多いのだが、その一つが五月病だろう。

厄介な五月病

五月病とはその名の通り五月に発症しやすい病で、「やる気がでない」「うっすら体調が悪い」「ちょっと気分が落ち込む」など主にGW明けに起こる甘えとしか思えない症状のことである。

そもそも五月病は正式な診断名ではないため、多くの人がなんとなく「存在しているっぽいよね」と思っているから成立しているような曖昧な病だ。

しかし、はっきり言わせてもらうと、五月病は確実に存在する。それはもう税金の催促書みたいに唐突に私たちの生活の中に訪れる。というか私の場合はほとんど年中無休で五月病にかかっている。

何事に対してもやる気が出ないのは中学生あたりから始まっているのだが、社会人になってからはますます酷くなっている。休日などはほとんど豚のように寝て過ごしていると言っても過言ではない。

そんな倦怠感という毛布にくるまって生きてきた私だが、どうしようもなくやる気が起きないときはある方法でその状況を打破している。

その方法とは、”何もしない療法”である。

「は?そんなの解決策になってないし、何もしたくないのが問題なのに何もしないって頭湧いてるの?」とあなたは思うだろう。私もそう思う。

この方法を思いついたのは、ひょんなことで知った”森田療法”という精神療法に衝撃を受けたからである。

簡単に解説すると(間違ってたらすみません)、森田療法とは神経症に向けた精神療法のことで、主にパニック障害、社交不安障害などを対象としている。

基本的な流れは、

①絶対臥褥期・・・食事やトイレ以外の一切の気晴らしを禁止する期間
②軽作業期・・・一人で簡単な作業に取り組む期間
③重作業期・・・複数人のグループで作業に取り組む期間
④社会復帰

という形で、これを通常2〜3か月の入院生活の中で実践していくことが多いとされる。

しかし、忙しい私たちにはそんな時間もお金もない!そのため、なるべくコンパクトに上記のエッセンスを抽出して行う必要がある。

”プチ森田療法”で無理やりやる気を出す

そこで私がやっているのは①と②を抜粋したもの。それを1日単位でやる。

まず、「①絶対臥褥期」。これは”何もしない”ことで不安や悩みをあぶり出し、それに耐え忍ぶ時間だ。そして同時に強烈な退屈さにも耐えなければならない。スマホもテレビもゲームも気晴らしになるものは一切触らず、ただじっとする。本来なら1週間ほど行うが、これを午前中だけやる

スマホやテレビがある生活に慣れている私たちは、最初不安になる。誰かから連絡が来ていないかとか、SNSで面白い投稿があるんじゃないかとか延々考える。

そのうちもっと本質的なところについて考えるようになる。今の仕事のことや将来のことなど、不安がどんどん大きくなっていく。この段階で、自分がなぜやる気がないのかをぼんやりと理解できるようになる。

午後になったら食事をとり(もちろんこの間も気晴らし禁止)、食べ終えたら次の段階に以降する。

次の段階は「②軽作業期」。まず白紙を用意する。チラシの裏紙でもなんでもいい。まず午前中に頭に浮かんだ悩みやその原因について1分ほどでブワーっと書き出し(書く速度が遅い人は2〜3分)、ある程度出きったと思うところまでやる。

次に自分がやりたいこと「こういう自分になれたらいい」ということを同じように書き出していく。

そうすることで自分の悩みを明確化し、本来望んでいる自分の姿を再確認することができる。そのことで悩み自体が解決するわけではないが、心がすっと軽くなり、自然とやる気が湧くのを実感できると思う。

以上が私の実践している”何もしない療法”だ。これは本当にやる気が起きない期間が長引いているときにだけやっているが、わりと効果があると思う。

私のように年中五月病ではないにせよ、今やる気が起きなくて困っているという人は参考にしてみてほしい。

この方法はコンパクトにしたとはいえ午前中をまるまる潰すことになるから、そんな時間すらないという人は、1時間とか2時間単位でやってもいい。

あくせく仕事や家事や人付き合いで疲れている私たちに必要なのは、ちょっとした日常の空白なのかもしれない。

大事なお金は自分のために使ってあげてください。私はいりません。