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【#5】なぜ『NYで働く』を叶えられたのか。趣味だったヨガを仕事にし、海外に事業展開できた理由(From NY)

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ほっとマガジンです。

このマガジンは「自分らしい働き方を見える化」「ロールモデルに出会える」ことを目指した、女性の起業や副業を応援するマガジンです。私自身が会社員、個人事業、会社経営を経験し、様々な壁にぶち当たり、悩んだことからこのマガジンを始めました。それぞれの働き方によってメリットもあれば、デメリットもあります。しかしそれらのほとんどは経験しないと気づかないことです。ここではそれぞれのこだわりを持った働き方をしている女性を取材しご紹介しています。


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5人目はkunistyle株式会社代表取締役の飯田くにこさん。

ー現在日本で6スタジオ、NY(ニューヨーク)マンハッタンで3つのヨガスタジオを展開するkunistyle株式会社代表取締役、飯田くにこさん。起業までの経緯を教えてください。

ヨガは大学生時代からの趣味でした。20代の頃はOL(秘書や総合事務など)をしていました。昼間は仕事をして、夜は合コン(笑)そこで出会った人と結婚をしました。


20代後半、ヨガの資格を取りにオーストラリアへ。当時、ヨガの資格取得(※1:全米ヨガアライアンス)は120万円ほどかかり、当時の私からしたら大金でした。せっかくお金と時間をかけて取得した資格だから、元を取らないともったいないと思い、日本に帰ってから友達に教え始めました。はじめは無料で教えていたのですが、友達がいつも手土産を持ってきてくれて、むしろ気を使わせてしまいました。ある時友達が「どうせならお金をとって教えてほしい」と言ってくれたので、1レッスンあたり2,000円で教え始めました。そこから「くにちゃん、ヨガ教えているらしいよ」と徐々に口コミで広まっていきました。20代に合コンをしまくっていたため、友達はたくさんいたのです(笑)なんでも経験は活きるものですね(笑)

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その流れで、とある不動産経営者と知り合いました。加圧は当時ややブームになり始めていた時でした。「加圧サロンを経営したいから、インストラクターとして活動してみないか」と声をかけられたのです。
当時は加圧に通うと30分約2万5千円〜と高額でした。資格の取得も今より高く、250万円ほどしました。
インストラクターとして働けば、資格取得のお金も免除していただけるとの話でした。有り難いと思い、加圧のインストラクターを始めることにしました。


やっていく中で、売上を上げるためのいろいろな提案をしました。すると、その経営者の方に、人の採用も経営の組織づくりも全部任せるから、好きにやってみない?とお声がけをいただきました。


有り難いお話でしたが、その時経営の知識はゼロ。
他のスタジオで経営スキルを勉強しようと思い、人気のある表参道のスタジオに履歴書を持っていきました。
スタジオの立ち上げをしなきゃいけない事情なども率直にお話をしたら、スタジオの方が「応援するよ、いろいろ教えるから!」と言ってくださいました。


表参道のスタジオでは加圧インストラクターとして業務委託で働きながらスタジオ経営のノウハウ…スタッフへの対応や集客の仕方など、実際に見ることでたくさんのことを学ばせていただきました。


自分でゼロからイチを学ぼうと思ったら大変です。もうすでに儲かっている方から学んだほうが効率がいい。ほぼアルバイトなので、収入は決して高くありませんでしたが、学ばせていただくという経験を買うつもりで一生懸命働かせていただきました。
当時は自分の会社もありましたが、大きく展開したいという野望は特にありませんでした。任されていた加圧のスタジオの売上をつくることに必死で、次第に月の売上金額が250万円以上になっていきました。
今でこそお金をいただくところはいただきますが、当時は無料でもいいから学ばせてほしい、くらいに思っていました。

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ー様々な女性経営者から話を聞かせていただく中で「学ばせていただく」と「使われてしまう」の境界線が難しいと感じます。そこの線引はどのように考えていますか。

うまく使われるということも時には大事だと思います。ただ、やるからには手を抜かずに全力でやる。でも、自分の限界もあるため、程度を知ることは大事です。相手が途中で条件を変えてくることはよくあります。人間だから欲が出てくるのは仕方がないですし、仕事はやっていればトラブルも起こりえます。最初に何かを始める時は、皆良いことしか見えていません。でも、絶対一緒に仕事を進めていく中でトラブルは起こりえます。だから口頭ではなく、想定されうることを予め考えて契約書を交わしておくことは絶対に必要です。


ー契約書を交わしましょうと持っていったら、そんなの交わしてるの?と流されたり、今度ご飯連れて行くからそれでお願い、と言われたことがあるという相談を受けたことがあります。そのような時はどう対応したら良いでしょうか?
会社としてやっている、ビジネスとして頑張っている証拠・・・HPなどを見せることも大切だと思います。あとは、はっきり伝えること。契約書を交わして当然だし、なにかうまくいかないことやトラブルが合った時は縁の切れ目。次へステップアップするチャンスであることが多いです。


ー話を戻します。加圧トレーナーを始めて、どのように運営スタジオを増やしていかれたのでしょうか?


当時30歳の頃(2008年頃)、女性の加圧トレーナーはいませんでした。当時の加圧トレーニングのイメージは男性的な色が強かったのです。もともとボディビルダーが開発したトレーニングで、筋力アップを目的にしたものでした。


加圧は成長ホルモンが出るし、アンチエイジングや美肌に効果があるということが勉強をしているうちにわかったので、加圧とヨガを組み合わせればより女性らしいラインが出来上がるのではないか、と考えました。「加圧×ヨガ」を女性でやっている人がいなかったため、真新しさを感じていただき、大手のスタジオから声がかかるようになりました。その時は八王子、銀座、横浜と新幹線で移動をする毎日でした。忙しくなったので、スタッフを雇いはじめました。


スタッフを雇う経験はありませんでしたが、表参道のスタジオで現場を学ばせていただいた経験が活きました。そこから一気に店舗展開をしていきました。
仕事をしながら、加圧ヨガだけでなく、DNAダイエットや酵素学などを学びました。


ー本もご出版されていますよね。これはどのように声がかかったのですか?

これは・・・飲み会からのご縁です(笑)誘われた飲み会に書籍のフリープロデューサーの方がいらっしゃったんです。当時はFacebookやブログを毎日のように更新しており、DNAダイエットのことを発信しているのを見て、「面白いから一回話を聞かせて」と言われました。そこから出版社の方に繋げていただき、書籍化の話が進みました。

ーへぇぇぇ。飲み会でもなんでも、なにがきっかけになるものかわからないですね。

その時Facebookやブログで発信していたのは、ブランディングとか難しいことは考えず、ただ発信は続けていました。2冊目の書籍出版もミスユニバースの公式トレーナーの話も、その時の繋がりでお話をいただきました。

ーヨガのスクールを経営している方やヨガのインストラクターをしている方は多いと思います。その中でもくに子さんのように海外展開までしている方は少ないと思うのですが、、、敢えて言うなら、事業を展開をできる人とできない人の違いはどこにあるのでしょうか。

最近はヨガの資格が簡単に取得できるようになりました。モデルさんやタレントさんなど、ヨガの資格を取得してブランディングする人は増えたような気がします。でも結局ヨガが好きじゃないと頭に入っていなくて、教え方にも影響していきます。ヨガについてしっかり学ぼうとすると解剖学的なことやチャクラのことなどを勉強しないといけません。技術はあって当たり前。
資格を取得したあとも、絶えず技術を磨き続け、勉強し続けることで事業展開に差がつくのではないでしょうか。インプットだけでなくアウトプットをし続けることが大切だと思います。
ただ資格を取得して終わるのではなく、『本当に好きかどうか』『勉強し続けられるかどうか』で違いが生まれるのではないでしょうか。


ーでは、経営の面において事業を展開できる人とできない人の違いはなんでしょうか?

経営者と技術者というのは違う素質が必要なものだと思います。
技術の面でパーフェクトなのに、経営ノウハウが伴っていないからうまくいっていない人も実際にいます。


そういう人は早く経営マネジメントができるパートナーを見つけたらいいと思います。

ソフトな部分をできる人は多い。でも、広い視野をもってハードな面を作り上げていける人がなかなかいない。ハードは男性的な考えも必要になってきます。私の場合は、たまたま親が経営者なのでパーフェクトではないですが、ハード面の感覚は若干持ち合わせていたのかもしれません。
経営者と技術者はまったく頭の使い方が違います。

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ー経営面で悩んだらどうしていますか?

経営で成功されている男性に相談するようにしています。この業界で女性で成功されている方にあまり出会うことがありません。また、男性経営者のほうが様々な経験を積んでおり、知見があることが多いからです。


彼らからすると私の経営はパーフェクトではないと思います。技術面でももっとパーフェクトな人はいます。


あえて言うと、私は経営面と技術面のバランスは良いのかなと思います。バランスを保った上で、両方の質を上げていく努力をしようと考えています。
ヨガは私もレッスンをするし、レッスンを受けます。経営は人の話を聞いたり、困った時の対応を学んだりしています。

ーバランスですか・・・。経営面において、男性に聞くとおっしゃっていましたが、女性だからこそつまづきやすいポイントって挙げるとしたたどこでしょうか。

事業を展開する時、保守的な感覚になる人が多いように思います。


男性は銀行から多額の金額を借り入れして、リスクをとってでもギャンブル的に大きく展開する人が多いです。お金を大きく動かすことで、元を取るために必死で働いて実績を上げる経営者が多いこともまた事実です。
もちろん必ず成功するわけではないですが、リスクの捉え方がどうしても男性と女性で異なるのかなと思います。


ー女性のビジネスは小さく始めるほうがいいと言うアドバイスを私自身もよくいただきます。くにこさんは、どう思われますか?

小さいほうがリスクは少ないですよね。地道にコツコツやるのも悪いことではないと思います。

でも、生活傾向や思考も守りに入ると、お金まわりが循環しないと感じることがあります。やりすぎると良くないのもわかりますが、守り過ぎるのもどうなんでしょうか。



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【海外で働くということについて】

ー海外で働こうと思ったら「現地就職」「駐在」「フリーランス」※の働き方があります。くに子さんから見て、海外で働きたいと思った時、どのような働き方を勧めますか?

フリーは今難しいですよね。タレントさんやアーティストさんは、なかなか大変そう。

今、NYにいる日本人はかなり少数です。アジアの中でも中国人、韓国人が多く、日本人が1番少ないです。日本人の学生さんは多いですね。

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ー働きやすさの面で言うと、日本とNY、どちらが働きやすいですか?

駐在の人は皆、ずっとNYで働きたいと言います。NYは自由です。一方、日本は残業も多い。駐在の人は何年と決まった期間でNYにいるため、帰りたくないようです。

私の場合は日本にいてもNYにいても、やっていることがほぼほぼ一緒なので、どちらが働きやすいというのはまったくなく、変わりません。ひとつあるとすれば言葉の壁です。※2

格差は日本以上に大きくあります。お金がない人に対しては粗末だったり、お金がある人には対応が良かったり、はっきり分かれます。語学力で舐められることはあるし、異国ですから精神的苦痛は多少はあると思います。でも海外に出ることは、その分チャンスも大きいです。

ーNYに進出するにあたって、なぜまたNYに?

兄がもともとアメリカにいて、アメリカに縁がありました。

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ー英語はどのように勉強されましたか

毎朝オンラインで25分勉強を今もしています。リアジョブというオンライン英会話サービスのディスカッションの教材を活用しています。

また、人に沢山会うようにしています。イベントに参加したり、パーティーに参加したり、生きた英語に触れるようにしています。

ー好きなことを仕事にしたいと思っている人は具体的に何をしたら良いでしょうか

やりたいことをやることって、目に見えない苦労がたくさんあります。まずは苦労を楽しむことから始めたらいいと思います。無駄に考え過ぎる人が多い。
忙しいとかなんとか言う人がいますが、本当に忙しかったら考えている暇なんてないですよ(笑)がむしゃらにやるしかない(笑)


好きなことを仕事にするって大変だけど、好きだから嫌なことがあっても続けられるものだと思います。


点と点でやっていることがいずれ線になるし、焦る必要はないと思います。
仕事は人との縁。トラブルも仕事上多少はありますが、人の縁の切れ目はある程度キレイにしておいたほうがいいと思っています。

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ーー貴重なお話をありがとうございました!!

くにこさんの前向きなお人柄と行動力。なんでもひとりでやろうとしないで、できないことは他人に頼りながら、一歩一歩前へ進むことが大切なのですね!!つい焦って大きく展開しようとしたり、キラキラと好きなことをしている人って、最初から特別な人だったんじゃないか・・・と思いがち。(私も思っていました、ごめんなさい!笑)でも、普通にOLしていて合コン三昧だったなんて・・・(笑)おさえるポイントをおさえたら、頑張れそうな気がしてきました☆^^

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ポイントをまとめてみました!

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飯田くにこさんの加圧ヨガ :  https://kunistyle.com/
飯田くにこさんのInstagram   :   @7550kuni
kunistyle Instagram  :   @kunistyle_japan


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・※全米ヨガアライアンス…世界で活用できるヨガの資格。学習時間の目安は約200時間。解剖学やアーユルベーダなどの講義を受ける。

海外でも通用するヨガインストラクター資格で、インストラクターの中で知らない人はいないくらい有名です。全米ヨガアライアンスは、現代のヨガコミュニティを代表する国際的な非営利組織です。世界160カ国、4300以上の登録スクール、ヨガインストラクターは6万7千人以上が登録しています。

※2 くに子さんは英語を独学で取得。2016年頃からお兄様の影響で英語を勉強し始め、今では通訳なしで海外で展開しています。


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NY(ニューヨーク)で仕事をしたい!と憧れる人も多いのではないでしょうか。せっかくなので、NYで働きたい人のための仕事事情を簡単に記載しておきます。

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【NYで働きたいと思った時の主な働き方3つ】

(1)現地就職

ワーキングホリデーや留学の後、現地採用してもらい現地就職をする。

(2)海外転勤、駐在

海外転勤の可能性があるグローバル企業に就職をする。大手総合商社などは20代から駐在のチャンスが比較的多い。ただし、選ばれし人が行けるため、狭き門であり、ハードルはかなり高い。

(3)フリーランス

アーティストビザを取得し、現地でフリーランスとして働く。NY在住で、タレントやアーティストとしての仕事をしている人は多い。

その他、日本でできる仕事を海外でしている人もいる。ブログ運営や投資なども、そのひとつと言えるだろう。


海外で仕事をするにあたって、上記の働き方の選択にプラスして課題になるのはビザの取得と言葉の壁。くにこさんとはNYに進出される前から知り合いで、ビザの取得のために英語を熱心に勉強されているのを見てきました。決してハードルが低い壁ではありませんが、コツコツ学び、一歩一歩行動している方がいるのを見ると勇気をいただきますね!どうせなら、やりたいことをやりたい。やりたいことを追い続けていきたいですね。見習います!!!


最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。

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