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わたしの文章では及ばない#創作大賞感想

世界を覆った感染症が来る前
わたしは幼なじみと
東南アジアを旅行する計画を立てていた

各国を回る中に、カンボジアも含まれており
「カンボジアと言えば、メコン川でしょ」
「普通はアンコールワットじゃない?」

4年前は、世界が恐怖に陥ることを予測せず
さて、どうやって長期の有休を取得しようか
贅沢な悩みに更けている

わたしは昭和の生まれで、カンボジアへは
ポル・ポト政権の印象が強かった
中学1年の社会で習うカンボジアは
稲作が盛んな反面、貧困率の高さが目立っており

アンコールワットが世界遺産登録された折は
名誉挽回したような
行ったことのない国へ大きな希望を馳せていた

そのような経緯を踏まえていたので
20年前の、そしてわたしの印象にあるカンボジアと、どのような違いがあるのか
とても興味深くエッセイを拝読する

著者によると
カンボジアには至るところへ物乞いがいたらしい
そして、外国人客にはまるで人気俳優が登場したかのような待遇と、手を出しお金をねだる人がいて
昔のわたしが抱いたイメージ通りだった

しかし、エッセイを読み進めるうち
著者がアンコールワットへ見学に行き
そこで「感じたこと」が胸に響く

 芸術品でも何でも、自らが興味を持たないと面白くないに決まっている。
 対象に対して興味を持ち、何を表わしているのか、自ら感じ取ろうとしない限り、何も得るものは無い。
 そう思って、「アンコールワットに興味を持って見てみよう」と私は思い直した。


 そう思ってアンコールワットを見始めた瞬間から、アンコールワットはその真の姿を私に見せ始めてくれたのである。

https://note.com/babyk0607/n/n1df93c8ddb1c

わたし達は外国で、偉大なものを目の前にしたとき
その国にあった過去の栄華や技術に圧倒され
敬意を表する眼差しに変わる
その国の未来を願わずにいられなくなる

同時に、感動するとは「感性が動く」
自ら動かさなければ、動くものではないと知る
著者のカンボジア体験記は、ただの紀行文ではなく
行く末への意識まで変化している

「カンボジア人が、世界に誇れる民族だということを忘れないで頑張ってほしい。今、国の現状が酷いものであったとしても、あなた達はあのアンコールワットを建てた民族だ。それは世界に誇れることだ。けして過去の自慢話ではない。その力を持つ血を受け継いでいる民族だということを、誇りに思って頑張って、元気でね」

https://note.com/babyk0607/n/n1df93c8ddb1c

わたしの文章力では及ばない
20年前の再現や著者の想いを
是非、こちらをご覧になる皆さまへも
知ってほしいと願い、感想文にかえさせてもらう

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