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著…辻惟雄、小林忠、狩野博幸、太田彩、池澤一郎、岡田秀之『若冲ワンダフルワールド』

 独創的で大胆な、伊藤若冲の作品を楽しめる本。

 動植綵絵(どうしょくさいえ)、著色画、水墨画、版画を贅沢にカラー写真で紹介し、それぞれの作品の見どころについて解説が載っていて、伊藤若冲の人物像も考察する一冊。

 作品を一つ一つ丁寧に解説してくれるので、この本を読んでいるとまるで美術館に居るかのような気分に浸れます。

 特に、鶏の絵は見つめているとそのうち鳴き声が聞こえてきそうですし、鶏独特の匂いまでしてきそう。

 伊藤若冲と言えば鶏、とわたしは勝手にイメージを抱いているのですが、鶏以外のモチーフもとても興味深いです。

 中でも、わたしはP100~101に掲載されている、個人蔵の「雨龍図」を気に入りました。

 白目をむいてアッカンベーってしてるユーモラスな龍なんて、生まれて初めて見ましたよ!

 是非この絵をこの目で見て笑いたいものですが、個人蔵なのが残念。

 美術館蔵なら見に行けるのに。

 持ち主が羨ましい!

 わたしがもしこの絵の持ち主なら、この龍と睨めっこ対決がしたい!

 そうしたら睨めっこ対決をした日の夜に、龍が夢の中に現れて、「君の白目のむき方は甘い。アッカンベーの仕方も中途半端だぞ! 見てろ、こうするんだ!」と指導してくれる…かも?

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