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著…小倉広『アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉』

 右ページにはアドラーの言葉、左ページには著者による解説が載っている、シンプルで読みやすい本。

 中でも「使用の心理学」が印象深いです。

 これは、人は目的のために感情を使用する、という考え方。

 人は悲しいから涙を流すのではなく、相手を責めたり同情や注目を集めるために、「悲しみ」を創り出している。

 人はカッときて怒鳴るのではなく、相手を支配して自分に有利な状況にするために「怒り」を創り出している。

 人は不安だから外出できないのではなく、外出したくないから「不安」を創り出している。

 こうした考え方が「使用の心理学」。

 まず感情が先に生まれてそれが行動に繋がるのではなく、むしろ逆だ、というのが目から鱗です。

 また、アドラーは、

 「〝無意識にやってしまった……〟〝理性が欲望に負けて……〟とは、自分や相手を欺くための〝言い訳〟に過ぎない」
(『『アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉』から引用)

 と述べたそうです。

 これを著者は「ダイエットをすると決めていた人が、ついポテトチップスを食べてしまった」状況に例えて解説してくれます。

 なんてイメージしやすいシチュエーション…。

 「自分は悪くない、無意識と欲望が悪いんだ」と言い訳をしながら、また一枚、また一枚とポテトチップスを食べる人の姿が目に浮かびます。

 …ん? それってわたし…!?

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