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著…ポール・ストラザーン 訳…浅見昇吾『90分でわかるキルケゴール』

 「自分は神に呪われている」

 と思い込んでいた父親から、その絶望を押し付けられて育ったキルケゴール。

「心の痛みが消えることがなかったからこそ、〝人間というもののあり方〟や〝人間であること〟の深い意味合いについていっそう真剣に考えるようになったのではないか」
(P34から引用)

 とこの本の著者は考察しています。

 そうであるならば、キルケゴールが哲学者になったことは、果たして幸せなことなのか不幸せなことなのか誰にも分かりませんね…。

 特殊な家庭で育てられて心に傷を負うけれども非凡に育つのと、あたたかい家庭で育てられて平凡に育つのと…。

 そのちょうど良い間ってなかなか難しいんでしょうね…。

 絶望から抜け出す方法はただ一つ。

「自分の生き方、つまり自分の実存を完全に自分の手に取り戻し、人生に対する全責任を引き受けなければならない」
(P50から引用)

 なんだか難しい表現ですが、これを簡単に言い換えると、

 「自分の望む自分」を創っていくということ

 です。

 親や周りの人といった「他人が望む自分」ではなくて。

 自分はどんな自分でありたいのかが大事。

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